実験的短編3ー殺し屋の落日ー
ーーーおはよう、そしてさようなら。
今日も、相も変わらず私は標的を殺す。
いったいどれほど殺しただろう。
どれだけこのやり方で殺しただろう。
私は標的を殺す。
殺して、殺して、殺して、殺す。
お金のために殺す。
相手に恨みはない。
でも仕事だから殺す。
仕事だもん、仕方ないよね。
殺されちゃうのが悪いよね。
私だって命懸けだもん、いいよね。
いつからこんなに慣れてしまったのか。
最初は怖かった。
足は棒のようになり、拳銃は重くそして
引き金は、命は、とても重かった。
でも今は
軽い足取り、まるで小腹が空いて冷蔵庫へ向かうように
拳銃は軽く、まるで冷蔵庫からアイスを取りだしスプーンを持つかのように
なんの障害もなくふたを開けアイスを食べるかのように簡単で気軽に引き金を引き、そして相手の命を奪う。
いつからこんなことに
いつからこんなことが
いつから私は
殺し屋になんか
なったんだろう。
忘れてしまった。
私は標的の部屋をあとにする。
廊下を歩き、階段を降り、ロビーへ向かい、平然とチェックアウトを済ませ、家へ帰る。
車へ向かい、
車に乗り、
エンジンをかけ、
そして私は撃たれた。
…………………、え?
撃たれ、た?
呆然、
ミラー
後ろ
スーツの男
わらう男
暗くなる
暗くなる
力が
入らない
前へ
倒れ
頭を打つ
不安定
嫌悪感
真っ白
真っ白
真っ白
真っ黒
あ、私死んだんだ。
ブラックアウト
男「おはよう、そして、さようならだ。」
完
何の気なしに書いた、小説なのかすら分からない想像上の殺し屋話でした。