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出会い

新しいアイデアが浮かんだので忘れない内に書く事にしました。

不定期更新になりますが楽しんでくれたら嬉しいです。


加筆と少しの修正をしました。

暗いとある森の中。

この森は夜になれば夜行性の猛獣達が活動を始め、人は滅多に入ることはない。そんな森に子供がいた。

歳は六~八歳。身なりのいい服を着ている身分の高い者の子であるということが誰が見てもすぐに分かる。

しかし、そんな子は森の中で一人であった。

護衛はおろか一人もいない。

身分の高い子の状態としては不自然だった。しかし、それ以上におかしかったのはその子供の方だった。

一人で森に取り残されたというのに泣いていないのだ。

さらに、動きもおかしかった。

両手を前に出して何かに掴まろうとしている動作をするのだ。そしてさらに不自然なことが起こる。

その場で右往左往している子供に獰猛な牙を出した虎が現れたのだ。この森では一、二を争うであろう獰猛さを誇るサーベルタイガーだ。

サーベルタイガーは、獲物と見据えた子供にゆっくりと近づいていく。

しかし、ここでも子供は不自然な行動をした。

自分が獲物になっているというのに泣きもせず、叫びもせず、逃げようともしていない。ただ、ただ、その場で右往左往と動いているだけでさっきの動作をしているだけだったのだ。

その様はまるで、サーベルタイガーの存在に気づいていない。いや、いる事を知らない感じだ。

その様子を見ていたサーベルタイガーは、本能的に獲物は逃げないと見たのか子供にむかって飛び掛かった。

しかし、飛び掛かったサーベルタイガーが子供を食らう事は出来なかった。

子供に飛び掛かった瞬間。

サーベルタイガーの腹から大量の血が噴出。

サーベルタイガーは一瞬の内に絶命した。


辺りにサーベルタイガーの血が撒かれる。

そんな事態が起きても子供は変わらない。


「危なかったな。坊主」

そこに子供とサーベルタイガーしかいなかったその場で男の声が響き渡った。

男の手には真っ赤に染まった刀身の剣が握られている。

男は刀身についた血を払うとゆっくりと鞘に納めた。


「護衛の連中はどこだ?」

男が子供に問う。

しかし、子供は男の声が聞こえないのかさっきと同じようにその場で右往左往と動いているだけだった。


「お前……まさか…」


男は、子供の様子を見て何かを察したのか、目を見開いた。

暫くは、その状態が続いた。

しかし、男はすぐに平静な表情に戻り、考える素振りをする。


そして、男は、何かを決心したのかその子供を抱き上げると森の中へと消えていった。


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