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大統領の失言が地球を滅亡に導く

作者: 頭山怛朗

「孫は可愛いね。もし、孫に何かあったら世界人類と交換してもいいよ」と、某国大統領が言った。

「大統領!!」と、秘書官が叫んだ。「大統領はこの地球で最も責任ある立場です。誰が聞いているか分かりません、発言には注意してください!」

「君、例えだよ。第一、誰がこんな一言で何ができる?!」


 翌朝、彼が目覚めと様子が変だった。目覚時計を見ると8時半過ぎだった。

 何時もより1時間も遅い!!

 何故、妻、秘書官は起こしてくれない!!

 今日は極東の国のA首相と会談をすることになっている。 


 彼が階下に下りると誰もいなかった。妻の寝室、たまたま大統領官邸に来ていた娘夫婦の寝室にも娘夫婦の姿はなかった。秘書官の部屋も空っぽ。

 官邸から見える道路にも人影、車一台見えなかった。

 ただ、孫娘だけは安らかに眠っていた。

 地球から彼と孫娘を残して、みんな消えてしまった!?

「これはどういう訳なのだ!」彼は思わず叫んだ。


「これがお前の望みではないのか?!お前の孫娘はある病気に侵されていて、今頃は死んでいたはずだった。“もし、孫に何かあったら世界人類と交換してもいいよ”お前はそう言ったではないか? それで、お前の望みを叶えてやったのに……」

 気づくと彼の前に小柄な、そのくせ不釣合いな大きな頭を持つ青白い生き物が困惑気味にそう言った。

 それは異星人だった。


「我々は地球と友好関係を結びたくて、地球の実質的最高責任者であるお前の望みをかなえてやったのに……」

 小さな、醜い生物がそう言うと、地球の実質的最高責任者の男は床に崩れ落ちた。

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