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あの時助けていただいた地蔵です ~お礼は俺専用ダンジョンでした~  作者: 大正


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199/222

第199話:困ったら生協へ

 食事を食べ終わり、そのまま生協へ。入学初日から教授……いや准教授、連れられて生協に来る学生というのも珍しいのではないだろうか。


 そのまま生協の生活相談コーナーへ行くと、合法ロリが座って足を組んで、足が組めなくてストンと落ち、それを二回ぐらい繰り返したところで担当者がやってきた。


「あれ、大泉先生。どうしたんですか今日は」


「今日の用事はわたしではなくこちらの……そういえば、結城君はどうするのかね? 一緒に相談していくのかね? 」


「いえ、私は女子寮に入ることに決まっているので大丈夫です」


「女子寮には女子寮なりの居心地の悪さみたいなものがあるから、それに耐えられるなら大丈夫だろうけど……まあ、外で一人暮らしで自由になりたい場合はまた相談に乗ろうじゃないか。というわけで斎藤さん、今日の用事はこちらの彼の方なんだ。ダンジョン学部が一回生からゼミに入ることになっている件は伝わっているかな? 」


「いえ、初耳ですね。そうすると……ゼミでの研究がしやすいように近場で家を借りたい、ということでいいのかな? 」


「そういうことになります。男子寮だとアレなので、学外で借りて生活しようと思っています。どこか大学で押さえているマンションであるとか、最近まで入っていたけどちょうど入れ替わりが終わって空き部屋になった場所なんかがあれば教えてほしいんですが」


 ふむふむ……と、斎藤さんと呼ばれていた人が希望メモを書き散らしながら、物件を探していく。


「希望の広さは? 」


「1LDKあれば充分すぎるぐらいですね。1Kだとちょっと手狭ですが、収納スペースに余裕があるならそれでもいい感じではあります。理想を言えばウォークインクローゼットで収納が一まとめになっていると嬉しいですね」


「なるほどなるほど……結構新しめでそれにかなう物件がちょうどあるけど、少しお高めになるかもしれないけど、予算の都合はどのぐらい? 」


「そうですね……このぐらいでしょうか」


 スマホの電卓をたたいて見せて、値段のほうを伝える。流石に大泉先生や彩花にもちょっとプライベートな部分なので素直に教えてしまうのは気が引ける。


「みき太君は結構そういうところ気が使えるんだな。さすがに美人の彼女持ちなだけはある。まめな男で顔もスタイルもいいときた。結城君もいい物件を手に入れたもんだねえ」


「そうですね。もしかしたら今までの人生で一番の買い物だったかもしれません」


 売った覚えはないんだが、まあいい。今の部屋と同じぐらいの金額で探せるならば、もしくはもうちょっと高いところでもいいので、確実にダンジョンのことを隠せるだけの広さと隠し財産をしまえて、それから俺と彩花の装備品を待機させておけるだけのスペースがあればいい。


 実際は1Kでも充分なのだが、横目で物件を検索するに、この辺りは1Kと1LDKの家賃差額がほとんどないらしい。なら、多少楽に生活ができる1LDKのほうが確実に楽ができるだろうし、多少の騒音や彩花とイチャイチャしていても問題ないだけの広さと静けさが確保できることだろう。


「じゃあ、ここなんかはどうかな。駅へも近いし大学へも近い。ちょうど卒業生が空けていって、昨日届いたばかりの新規物件なんだ。築十年と比較的新しくて、1LDKで……ただ、ちょっとだけお金がかかるのが難点かな。それ以外は生活に必要なものは全部ついてるし、ウォークインクローゼットもあるし、どうやら情報によると前の大学生が卒業する時に次の学生へってことで、一部の家具を寄付してくれていったらしくてね。そこの初期投資が要らない分も含めて随分お得に引っ越せると思うんだけどどうかな? 」


 写真を何枚か見る。テレビこそはなかったものの、洗濯機と乾燥機、それからキッチン用品のいくらかを残してくれているのが写っている。据え付けではないにしろ食器乾燥機まであるのか。これはちょっとうれしいな。築年数が新しいのもあってIHだし、火事の心配はない。エアコンも据え付けてあるし、暑さ寒さを気にする必要もなさそうだ。ここでこれに決めてしまうかどうか……彩花の意見を聞きたいところだな。


「ここ、どうだろう? 」


「そうね……遠くないしちょうどいいんじゃない。学内で自転車登録すればほとんど距離もないようなものだし、実質寮と変わらないんじゃないかしら。自転車も卒業生が残していったものが安く販売されるから安く手早く決めてしまって、確実に引っ越しの準備をしておくのがいいと思うわ」


「じゃあ、ここにします」


「決断が早くていいねえ。ちゃんと考えた上で即決するのは良い傾向だ。みき太君もできる男に更に一歩近づいたねえ。私もこれで学生を二人確保できて今年のゼミ生ゼロというのは回避できそうだよ」


 一人納得している合法ロリは置いといて、手続きをするために必要なものを準備するよう勧められる。


「二人とも、大泉先生のゼミに入るのかい? 」


「いえ、まだ決めてません」


「なんとぉー!? 」


 一人ガビーンという感じでショックを受けている合法ロリ。


「私がここまで心血注いで丁寧に育ててきたというのに酷い裏切りだ……今年一番のショックを受けたよ」


「今年はまだ始まったばかりですよ。それに、まだ心血も注がれてませんし丁寧に育てられてもいません。精々昼食食べてる間に絡んできたのが精一杯じゃないですか」


 さて、本決まりになるまでにもうちょっといじっておこう。後はそうだな……使ってないスキルスクロールを売却に出して、引っ越し代金をそのまま捻出してしまうか。手持ちのスキルスクロールの内風魔法のほうが人気もなさそうだし売るならこっちの方だろう。


 どうせダンジョンに潜ってしまえばまた手に入れることができるし、今年も130万円分ぐらいは税金や保険を払わずに金を稼ぐことができるはずだ。引っ越しに百万円もかかるはずはないので、しっかりと換金して今年も銀貨を適切に雑収入に変換しつつ、ギリギリまでダンジョンで稼いで行こう。


「……では、こちらの部屋に入居されるということで、入居期日はそうですね……ゴールデンウィーク前のほうがいいのかな? そうすればその間に荷物を運びこむのも難しくないだろうし」


「そうですね、それでお願いします。後は実際に部屋の場所を確認して、通いやすいかどうかとか近くに食料品店あるかとか、そういうのも気にしながら一つ一つ課題を解決していこうと思います」


「解りました。ではこちらの部屋は……名前なんだっけ。学生証あったよね」


「あ、ここに。本条です」


「本条君ね、じゃあこの部屋は本条君が入るということで話を通しておくので安心しておいてね」


「よろしくお願いします」


 部屋をサクッと借りてしまった。悩みが一日で解決してしまうのもなんだか肩透かしを食らった気分だが、これもこの合法ロリのおかげだとするとお礼が必要だな。


「合……、大泉先生、ありがとうございます。おかげで難題がサクッと解決しました」


「キミ今合法ロリとか言いかけただろ、絶対そうだろ。でもまあ、学生が困っているのを解決するのも大人の役目だからな。その点でもしかしたらゼミ生になってくれるかもしれない学生の助けになったのは一つよかった、というところではあるよ。もっと褒めていいんだぞ? 」


「じゃあ、褒めに褒めて頭をグリグリした後樽みたいに担いで研究室までお運びいたしましょうか」


「君は結構相手によっては容赦ないね。まあ、まだ他に仕事があるから研究室に戻るのはもう少し先かな。ちなみにゴールデンウィークが明けてからゼミのほうは本格稼働を始める予定だから、それまでは悩む時間が十分与えられると思っていい。その間に……出来れば来てほしいな……ちらっ、ちらっ」


「上目遣いしてるつもりかもしれませんが、そもそも身長差で上目遣いしかできないということを頭に入れておいてくださいね。あと、そういう手口はあんまり使うと彩花が怒り出すかもしれませんよ」


「怒らないわよ? 負ける要素がないもの」


「結城君もそれはそれで凄い自信だな。心身ともにものにしているという強い意志を感じるね。まあ、君達が仲良くしていることについては外野が口を出すものじゃないからね。喧嘩しているなら別だが」


 一人寂しそうな合法ロリをさておき、間取りを確認する彩花。場所も確認して、大学の比較的近くであることを確認すると、俺に耳打ちしてきた。


「この距離なら換金もしやすいし、ダンジョンに潜ってもごまかしが利くようになりそうね」


「ああ、非常に都合がいいことに間違いはない。後は引っ越し資金にスクロールを一枚ほど売りたいんだけどいいかな」


「幹也の自由にすると良いわ。使わない財産より使う引っ越し代よ」


 彩花の許可も取れたところで引っ越し代の捻出が決まった。早速今日家に帰ったら引っ越し代に二枚ほどスクロールを換金にかけるとしよう。


「では、これがスマホの番号になりますので、何か手違いとかキャンセルとか、そういうものがあった場合はよろしくお願いします」


 斎藤さんに連絡先を渡し、いつでも連絡を受け取れるようにしておく。さて、荷造りもゆっくり始めないといけないな。この際高校時代の色々は実家に送ってしまうとするか。普段着をいくつかと、最低限の食器だけ残しておいて、後は梱包を始めてしまうか。


「ベッドは……まあ最悪一日ぐらい布団も寝床もなくても大丈夫だろうし、荷物が無事届くならそのまま帰ってその日のうちに眠れるはずだ。後は……」


 引っ越しをするのも三年ぶりだからな。色々と忘れている段取りがあるかもしれないから改めて思い出しつつ、ネットでも調べながら引っ越しの準備を進めるとするか。まずは実家に送る荷物の選定か。教科書やノート、制服やため込んだテストの答案なんかは売りに出してもいいだろう。後、赤本は中古の本屋に持っていくのが一番だな。


 なんだかんだでいきなり引っ越しを決めてしまったので引っ越し業者の選定もまだ終わっていない。ここから急いで引っ越しを決める必要があるのはなかなか難しいところがありそうだ。とりあえずできることから一つずつやっていくか。まずは大量にある赤本の処分からだな。明日一日で要らないものを処分して、引っ越しの荷物を減らしていく方向性で行こう。

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続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

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