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あの時助けていただいた地蔵です ~お礼は俺専用ダンジョンでした~  作者: 大正


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第113話:進捗良い感じ

 さて、スケルトンに集中して戦える時間ができたのは良いことだが、この六層にはまだ地図が出来ていない。地図を作りながら戦闘をする、という中々に難しいことをしなければならないわけだ。


【聞き耳】を存分に効かせて、反応があれば地図を作る手を止めて戦闘に入る、ということを交互にやりつつ進む。はじめて通るダンジョンなので地図作りはきちんとやらないと、お腹が空いたまま迷子になったりしても困るしな。


 なにせ、自宅で迷ったからと言ってアカネを呼ぶわけにもいかないし、それを元にしていじられるのもごめん被る。


 なお、地図はもちろん全然違うものだったが、六層に出現するモンスターの傾向も違っていた。


 ここも駅前と同じように、最初はガリスケルトンの武器持ちが最初に現れたので、出現の法則性も向こうと同じかと思ったら、二番目に出会ったスケルトンはいきなり雷スケルトンだった。


 どうやら、ガリから始まりデブとの混合しながらのモンスターの湧き具合を抜け、そこから七層へ抜ける道と六層の奥側へ抜ける道に分かれて、六層の奥の方には雷スケルトンと弓矢スケルトンが居る……という駅前ダンジョンの構造とは異なる。


 これは法則が通用しないのは得でもあり損でもあるか。早い目から雷スケルトンと出会えたのは好都合とばかりに、全力で近寄って雷スケルトンを撃破。


 早速一匹目からスキルスクロールとまでは行かないものの、順調なスタートを切ることができた。後は弓矢スケルトンにできるだけ会わないように移動しつつ、出会ったとしてもできるだけ至近距離から戦闘が開始できるように先頭位置を調整しながら【忍び足】で近づいて後ろからこっそり戦うなりして細かく戦闘調整をしていく。


 後は回数を重ねてスケルトン退治と行こうじゃないか。そこまでドロップ率が低いわけではないという話だし、運が良ければ今日中に一枚手に入るかもしれない、というところか。


 早速デブスケルトンが現れたのできっちり山賊刀で攻撃を受け止め、そのまま攻撃の重さを受け流して自分と反対側に体重をずらしてやる。


 その重さに引っ張られていったデブスケルトンが姿勢を崩したため、その間に核を狙ってもう一発山賊刀をお見舞いしてやると、骨ごと割れてデブスケルトンが黒い霧になって消し飛ぶ。


 デブスケルトンと普通の剣盾ガリスケルトンも、それぞれ固有ではないが汎用のスキルを何種類か落とす。


 決して高い値段にはならないが、【剣術】や【体捌き】、【槌術】などのパッシブスキルを落とすらしい。


 どのぐらい効果的なのかまではわからないが、俺も彩花も剣は使うので【剣術】に関しては何枚落としてくれても嬉しいスキルではあるだろう。スケルトンで荒稼ぎして数枚覚えて体に馴染ませておく、というのも悪くないだろうな。


 デブスケルトンとガリスケルトンに加えて、時々出てくる雷スケルトンを相手している間に、ガリスケルトンが二枚、そして雷スケルトンが一枚スキルスクロールを落とした。どうやらこのスケルトンたちはスキルスクロール以外の固有ドロップはないようだ。


 ガリスケルトンから剣か盾、デブスケルトンからとげ付きこん棒なんて物が出てきたら帰り道までの荷物が増えすぎて困るところだが、どうやらその心配はなさそうだな。


 一時間ほど戦ってこの枚数なら、もう一時間戦えば目的のスキルスクロールは落としそうだな。


 今手元にある落としたてのスキルスクロールが確実に狙いのものである、という保証もないので、これは戻ってから鑑定サイトを使って調べることにしよう。今調べてもいいが、楽しみは後に取っておくほうがいいし、出るまで粘って帰り際を間違えるようなことがあってはいけない。


 とりあえずスクロールは手に入れたものとしてそれはそれで置いておく。その中で狙いの物が出たかは家に帰って……ここも家だったか。自室に帰ってからのお楽しみと行こう。


 ◇◆◇◆◇◆◇


 さらに一時間が経過し、当初予定していた時間には達した。スケルトンは合計で七枚のスキルスクロールを落としてくれた。カバンの中でスキルスクロールが混ざってしまったが、デブスケルトンが一枚、ガリスケルトンが四枚、雷スケルトンが二枚落としたのは間違いない。


 雷スケルトンは【エネルギーボルト】以外にスクロールを落とすという情報はなかったはずなので、二枚ともエネルギーボルトである可能性は高い。一気に二枚手に入ったとはさすがのドロップ率を誇る専用ダンジョン。今日のドロップ品集めはこのぐらいにして、真っ直ぐ帰ることにしよう。


 スキルスクロール以外にも樹液も取れたしオーク肉も多めに取れた。これで帰りの道で多少飛ばしてきたとしても問題ないだろうし、リザードマンが何もくれなくても問題ないってところだ。むしろ、このまま何もくれずに素通りさせてくれる方が楽だと感じる所まである。


 さて、六層からまっすぐ一層まで帰ろう。少し遅めの帰還になるのはあらかじめ織り込み済み。


 この後はもう飯食って風呂入って寝るだけなので、部屋に戻って装備に消臭剤かけたら、ご飯の後でスクロールの鑑定時間としよう。


 帰り道のスケルトンを倒していると、またもう一枚雷スケルトンからスキルスクロールがドロップした。


 なんかいい感じに出すぎていてちょっと怖いが、そういうダンジョンであることを再認識して、これぐらい落ちるのがここでの常識なんだ、と自分に言い聞かせる。


 六層を無事に抜けだし五層でまた樹液を手に入れると、そのまま四層へ。四層でも手厚い歓迎をリザードマンから受けるが、お土産の荷物は魔石だけ、というしょっぱい結果になった。


 この様子だと、リザードマンからスキルスクロールが出るのはまだまだ先になりそうだな。その割にあまり高級品ではない、と言うのがリザードマンの立場を危うくしている。


 せめて槍だけでも出てくれていれば隆介に使い勝手はどうよ?と比べてもらってみて、良さそうなら使ってもらうということもできたろうに。


 三層のオークエリアでまた肉を確保し、先日二人に渡した分以上の収穫と、新たなレベルアップをした。これでレベルは……14かな。まあ、いい感じに伸びてきているとは思う。いや、むしろ一般人からしたらあり得ないぐらいの力量を持っているのは確か。


 ある意味では人類を越えつつある領域に達しているのかもしれないが、世界に俺一人だけ、いや正確には俺と彩花の二人だけが突出してレベルが上がっている、という可能性のほうが低い。


 俺達みたいによく解らない超常の力をもってしてレベル上げを行っている人類が一人や百人ぐらいは居ても不思議はない。レベルに胡坐をかいて何もしないとか、そういうことは出来るだけ行わないようにして行こう。


 レッドキャップの足音もピッタリ見つけられるようになり、【聞き耳】だけではなく人間としての聴力の向上にも貢献しているようだ。この調子だとそろそろ人類やめていいはずだな。


 二層にまで上がってゴブリン達と戯れていると、またスキルスクロールが落ちる。今日はスキルスクロールの日だな。全部で九枚のスキルスクロールが出てくれた。


 今日一日分の、正確には午後だけの稼ぎを純粋に換金したら、それだけでもう百万円ぐらいにはなっているんじゃなかろうか。


 背中のバッグの確かな重みを感じつつ、ダンジョンから出る。


 装備を取り外して消臭して、オーク肉を軽く水洗いして砂を落としてからキッチンペーパーで水分を拭き取った後、チャック袋に入れて冷凍庫へ。


 夕食は何にしようかな……古いオーク肉から順番に消化していくか。軽く野菜炒めをつくって解凍させてコマ風に刻んだオーク肉を絡めて甘味噌で味付けしよう。


 自室に戻って、空中で眠っていたアカネにただいまを言う。


「おかえり、無事で何よりね。成果の方はどうだったの? 」


 黙って親指を立ち上げて、鞄から次々にスキルスクロールと魔石を出す。


「本当に大漁ね。ご飯持っていってよかったってところかしら」


「夕飯食べたら鑑定をするからそれまではちょっとお預けかな。ちゃちゃっと作ってしまうから待ってろよ」


 そのままキッチンへ行き、野菜を切って炒めて味噌と絡め、レンジアップである程度焼いておいたオーク肉をそのまま投入。表面が良い感じに焼けて脂も出たオーク肉の脂が全体に絡まりだし、いい香りをさせてくる。


 オーク肉はこの脂の甘い香りがたまらないんだよな……この香りだけでご飯半分ぐらいは行けてしまう。野菜炒めを作り終えてご飯を炊飯器からよそい、食事の用意をして片付けは……後だな。持ち込んだ食器も食事がすんでからまとめて洗ってしまおう。


「では、いただきます」


「いただきます」


 アカネがこちらへやってきたので神力のおすそ分け。今日はあまり手の込んだ料理をしていないが、それでもそこそこの回復にはなったらしい。またアカネが少し大きくなった気がする。髪も確かに伸びたし、おかっぱではなくなっている。体つきのほうも小学校高学年から中学生になりはじめたぐらいまで成長しつつある。


 ラブコメみたいに風呂を覗いたり覗かれたり……という心配はないが、俺のほうが逆に風呂場できちんと着替えて部屋に戻らないと粗末なものを見せてしまう可能性があるので今後は充分に留意する必要があるな。


「もうちょっとで結城さんに近い体つきになっていくかもしれないわよ? そうなったら幹也、あなた、私と結城さんどちらを選ぶの? 」


「彩花はああ見えて着やせするからな。薄着になるとわかるが、結構いいものを持ってるぞ。まだまだ成長が足りてないな」


「そうなのね……いつになれば幹也をドギマギさせられるのか楽しみだったけど、もうしばらく先になりそうね」


「今年中にがんばればなんとかって感じじゃないか? まあ、そう焦る必要もないだろ。期限付きの付き合いってわけでもないんだしな」


「……それもそうね。いざ結城さんに手を出した後で私に触れるようになって、先に結城さんに手を出したことを後悔するような女を目指すことにするわ。みてなさいよね」

作者からのお願い


皆さんのご意見、ご感想、いいね、評価、ブックマークなどから燃料があふれ出てきます。

続きを頑張って書くためにも皆さん評価よろしくお願いします。

後毎度の誤字修正、感謝しております。

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