第十三話 庭園の甘く独占的な午後
午後の庭園は、穏やかな日差しに包まれ、花々の香りが風に乗って漂っていた。
リリィは少し緊張しながらも、耳を立て、尻尾を柔らかく揺らしながら、カインの隣を歩く。
「リリィ……今日は少し遠くまで散歩しよう」
低く落ち着いた声に、胸が小さく高鳴る。リリィは頷き、手を軽く握り返す。
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花壇の前で立ち止まったカインは、そっとリリィの手を自分の手で包み込む。
「我にとって、おまえは他の誰でもない。リリィ……おまえだけだ」
その言葉に、リリィは頬を赤く染め、耳と尻尾を柔らかく揺らす。
小さな胸が甘く締め付けられるような幸福感に包まれた。
「カイン様……」
震える声で呼ぶリリィに、カインは少し身を近づけ、低く囁く。
「おまえを誰にも渡す気はない。我がおまえを守るのだ」
耳に指先が触れる。リリィの耳は自然に後ろに倒れそうになり、尻尾はわずかに巻き上がる。
「……カイン様……」
思わず小さな声を漏らすリリィを、カインは手のひらで優しく包み、体を少し引き寄せる。
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二人は庭園の小道を歩きながら、カインが時折リリィの肩や腰に手を回す。
「我のものだ、と心で思うだけで満たされる。おまえのすべては我のものだ、リリィ」
その独占的な言葉に、リリィは胸を打たれる。耳はピンと立ち、尻尾を小さく揺らす。
心の奥から甘さと安心が溢れ、体の芯まで温かくなる。
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小川のほとりでカインはリリィを座らせ、膝の上に手を置く。
「我はおまえを誰にも渡さぬ。怖がる必要はない。我が守る」
リリィの耳に指を通し、尻尾を軽く撫でる。
「は、はい……カイン様……」
小さな声で答えるリリィの体が自然に近づき、耳や尻尾は甘く反応する。
「おまえを抱きしめるたびに、我の心は満たされる。リリィ……おまえ以外には考えられぬ」
その独占的な言葉に、リリィは頬を赤く染め、胸の奥で熱く甘い感覚が広がった。
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庭園の木陰で二人だけの時間。
カインはリリィの手を握ったまま、時折髪に触れ、耳を軽く撫で、尻尾をそっと手で包む。
「リリィ……おまえのすべてを我は愛している。弱さも、未熟さも、すべて我のものだ」
リリィは小さく頷き、耳と尻尾をゆっくり揺らす。
心の中で溢れる幸福感が、身体全体に広がる。
「カイン様……私、ずっとカイン様のそばに……」
言いかけた言葉を、カインがそっと唇に手を添え、優しく遮る。
「そうだ、ずっと我のものだ」
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そしてカインは、迷いなくリリィの唇にゆっくりと口づけした。
柔らかく温かいそのキスに、リリィは耳と尻尾を小さく震わせ、全身が甘い幸福で満たされる。
「……カイン様……」
息をつきながらも、リリィはしっかりと彼の胸に寄り添った。
庭園の午後、風に揺れる花々も、遠くで笑う部下たちの声も、二人の甘く独占的な時間の前ではただの背景に過ぎなかった。
リリィは心から、カインの独占する愛の中で、幸せに溶けていった。




