意識
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「来週テストかぁ、嫌だ~~」
「……そうだな」
俺は、彼氏ができたらしい幼馴染みと一緒に帰っている。
1人で帰ろうと思っていたけど、下駄箱で亜澄に声を掛けられた。
「あ、樹! 一緒に帰ろ~」
特に理由もないのに断るのも変だし、一緒に帰ることにしたけど……
ずっと一緒に居る幼馴染みとはいっても、俺だって男だぞ?ちょっとは気にしてほしい。
彼氏だって、このこと知ったらきっと嫌がるはず。
「樹、明日の放課後って空いてる?」
「何で?」
「勉強教えて!」
放課後、亜澄の家で勉強会をすると言われた。
やっぱ本人は、そういう事は全く気にしていないらしい。
「距離感って、難しいな……」
今まで、お互いに恋人なんていなかったから、何も考えずに過ごしてきた。
意識なんてした事もなかったし、それぞれの恋愛とかにも興味なかった。だから、一緒に居て楽だったんだろうな。
勉強を教えるのは別にいい。でも、家に行ったりとかするのは、良くはない……と思う。
せめて、彼氏が誰か分かればなぁ。
色々考えてたから、テスト勉強はあまり頭に入らなかった。
「樹、何してるの? 早く靴脱ぎなよ」
「お、おう……」
結局、亜澄の家に来た。家に来るのは久々だ。
亜澄は、階段を上がっていった。
「……部屋でやるのか?」
「え、そりゃそうでしょ。教科書とか部屋にあるし」
「リビングでやろうぜ!」
部屋に2人は流石に駄目だろ!
「えぇ~……面倒くさいから嫌! 教科書重いし」
亜澄は頑固だから、これ以上言っても聞いてくれない。
結局俺が折れて、亜澄の部屋で勉強することになった。
「お待たせ。はい、お茶」
「ありがと」
亜澄は、別室で制服から部屋着に着替えてきた。
それにしても、ジャージにパーカーって……もっと可愛いのとかじゃないんだな。
部屋も、全体的にグレーで統一されていて、教科書とか文庫本が置いてある。女子の部屋っていう感じではない。
「ここの問題が分からなくて……」
「ちょっと見せて」
亜澄、やっぱり数学が苦手なんだな。あんなに教科書にマークまでしてるのに。
「ここは、この公式を使って……」
「あ~、なるほど! ありがとう、続きは自分でやってみるね!」
やり方を理解して、楽しそうに問題を解き始めた。勉強自体は好きだけど、得意ではないらしい。
その後も、いくつか解き方を教えた。亜澄は、できるようになって嬉しそうだった。
「今日はありがとうね!」
「いや、別にいいよ。俺こそ、国語教えてくれて助かった」
本をよく読む亜澄は、国語の物語文が得意。俺は漫画の方が読みやすくて好きだから、それが苦手。
お互いの足りてない部分を補い合う、これは幼馴染みのラインじゃないかと思う。
「じゃあな」
「あ、待って! 送ってく」
「家、隣だけどな」
「別にいいの~」
言った通り、亜澄は俺が家に入るまで見守っててくれた。
今日は、寝る前のテスト勉強が捗った。




