テスト
「おはよーって、樹勉強してんの? 偉っ!」
「ほらほら、楓も見習いなよ~」
朝、いつもは読書をするけど、テストも近くなってきた。まだ不安な部分があるから、朝から復習をしている。
勝負はしないけど、亜澄に教えてもらったところはちゃんとできるようになりたい。
それに、夏休みを楽しく気持ちよく過ごしたい。
来年からは、勉強ばかりであんまりのびのびと過ごせないと思うから。
「よし、俺もする!」
数学のワークを開いて、問題を解き始めた楓。貴也は、それを見守っている。
「ん~……」
進んでないように見えるけど、大丈夫か? 今日は、あんまり質問をしてこない。
楓も、自分で頑張ろうとしてるんだな。
「楓、無理するのもよくないぞ……?」
「いいっ! 夏休み、みんなと遊びたいし……!」
そう言って、真剣に勉強を始めた。貴也も、そんな楓を見てなのか、単語帳を取り出した。
「おはよう……みんな、熱心ね……?」
登校してきた湊さんが、少し驚いて言った。席が遠いけど、わざわざ来てくれたみたいだ。
「おはよう。今日、来るの少し遅かったね」
いつもは、俺と同じくらいの時間だけど……
「少し、お店の手伝いをしてきたの。ケーキ作りを、少しだけ」
「えぇ! 凄いじゃん! まだ、並んではないの?」
「うん。それはまだ。だけど、改良したものを出したら、褒めてもらえたわ」
「そっか、出すことになったら教えてね。みんなで買いに行くよ」
「ありがとう!」
湊さん、少し話すの慣れてきたのかな。昨日の帰り道に、何かあったのかも。
2人と話す湊さんも、楓と貴也も、自然になってきた。
「勉強の邪魔してごめんなさい。じゃあね」
湊さんは、少し離れた自分の席に戻って、勉強をし始めたみたいだ。
「うっ……樹、やっぱ教えて~!」
「いいよ。どこ?」
みんなで過ごす夏休みが、どんどん楽しみになっていく。早く来てほしい。
「頑張ろーな!」




