勝負の行方は
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「せーのっ!」
1組の教室の前の廊下で、亜澄が声を出した。
声に合わせて、2人で順位表を見せ合う。
「…っど…」
「同点!?」
2人とも、同じ順位が書かれていた。
俺は数学で亜澄に点差をつけ、国語で点差をつけられた。他は2人とも平均くらいだったから、プラマイゼロ。
「な~んだ、自信合ったのになぁ」
「はぁ……無駄に緊張した……」
2人で、ほっと胸をなで下ろす。
「樹、私に何を命令しようとしてたの~?」
「それはっ……まっ、まだ考えてなかったし!」
「へぇ~?」
同点だったから、特に何もない。亜澄は解き直しをするために教室に帰っていった。
「あ、お帰り樹。勝負、どうなったの?」
「同点だったよ」
「同点!?」
「凄いじゃん。命令されなくて良かったね」
3人で解き直しをして、数学の問題を教えてた。
何を命令しようとしていたか、何も考えていなかったわけではない。でも、正直負けると思っていた。だから、同点で驚いた。
亜澄は、もし勝ったらとか……考えてたのかな。
「樹、ここも教えて~!」
「はいはい……」
楓、もうちょっと自分でも解き直ししてほしいんだけどな……
「相馬くん、私にも教えてくれない?」
「あー、はいはい……って、え?」
解答用紙を持って、俺に話しかけてくれたのは、湊紗理奈さん。
「えぇっと……どこの問題?」
「ここが分からないの……」
最後の引っかけ問題。ここ、俺も迷ったけど、時間があったから解くことはできた。教科書の端に載っているような問題。解けなかった人のほうが多かったらしい。
「ここはね……」
分かりにくいから、図などを使って説明していた。湊さんは熱心に聞いてくれて、メモまで取っている。
「どう? 分かったかな?」
「うん。ありがとう、相馬くん。助かったわ」
にっこり笑って、湊さんは自分の席に戻った。
「へぇ、意外だなぁ」
「え、何が?」
楓が、自分の課題を投げ出して言う。
「湊さん、あんま笑わないじゃん?」
「いつも1人で居るタイプだもんね」
「そうなのか……」
あんまりクラスの女子と関わらないし、注目して見たことがない。
「あんな顔で笑うんだね……」
横目で湊さんを見ると、1人で課題へと向かっている。真剣な顔で、ゆっくりと丁寧に、問題を解いていた。
他の女子とかとは、あんまり連まないタイプなのかな。




