結果
「おはよう、樹!」
「あ、おはよ。亜澄」
朝、家を出たところで、丁度亜澄と会った。
「暑くなってきたね~!」
「本当、早く夏服になってほしいな」
この季節は蒸し暑くなってくる。校則があるから、夏服に変わるのはもう少し先だ。
「ところで、今日がテスト返しだけど……どう? 今なら取りやめてもいいよ?」
「……見てみねぇと分かんねーだろ!」
不安だと思うのに、亜澄の押しにはとことん弱い。
「ほら、早く行こう!」
「……あぁ」
「じゃあ、今からテストを返す」
担任の先生が、順番に名前を呼ぶ。
「相馬樹」
「はいっ!」
先生から、順位表を受け取った。
怖いけど、おそるおそる目を開いた。
「国語、前回より上がったぞ。おめでとう」
思っていたより、結果は良かった。学年の総合順位も少し上がっていたし。
「木崎貴也」
「はい」
貴也は、無表情で受け取り、そのまま席に戻った。
良かったのか、悪かったのか……
「杉山楓」
楓の名前が呼ばれた。
「はい先生! 俺要らないです!」
「先生もいらないから返すぞー」
結果を渡された楓の顔は、青かった。悪かったんだな。
「なー、樹! どうだった?」
「俺は良かったよ。楓は悪かったのか?」
「んー、前回よりは上がったんだけどね。でも、やっぱ数学は補習だよー」
用紙を見せてくれたけど、言った通り、前回よりは大幅に順位が上がっている。
やっぱり、音楽は高得点だ。
「貴也は?」
「俺は、全部平均点くらい」
「じゃあ補習俺だけじゃん! うわーんっ」
「頑張れよー」
楓を慰めていたら、休み時間が来た。
「あ、樹。涼風来てるよ」
ドアの所で、手招きをする亜澄が居た。順位表を持っていて、なんだか自信に満ち溢れた表情をしている。
「俺、ちょっと行ってくるわ」
2025/03/30 15:22
呼び方の順番に関してご指摘いただきましたので、変更させていただきました。
優しくご指摘いただき、ありがとうございました。
気をつけてはいますが、またこのような矛盾が起きましたら、できるだけ優しく言ってくださると嬉しいです。




