一時…
真っ暗な室内…
そして薄暗いながらも、なんとか視認できる天井…
この景色を見ると、今日も一日が終わったという実感が湧いてくる。
今は夜。
一日を終え、俺とクーロは家に…
寝所へとついていた。
もちろん、一緒…
なんてことはなく、俺は布団、クーロはベッドでだ。
別の俺は一緒のベッドでも…
以下略、以下略だ。
そんな未来はきっと来ないだろうし…
もし潜り込もうなんてことをしたら、クーロに本当の意味でハチャメチャにされる未来しか見えない。
だからしない。
本当にしない。
絶対に…
そして…
「明日から講習かー…。次こそは…」
表情の見えないクーロから、そんな言葉が聞こえてきた。
そう、ギルドで話していた講習の話…
少しいきなりな感もあるが、明日から受けれるみたいだ。
だから、さっそくだけど応募した。
でもさ、いいよね。
魔法…
自分の手から、火とか水が出る…
すごく熱いよね。
心情的なやつが。
物理的な方じゃないからな。
で、やっぱり…
ギルドでの話の時は何とも思ってなかったんだけどさ、よくよく考えると羨ましいよな。
魔法…
俺も魔法使えたらなー。
なんで、せっかくの魔法の世界に来たのに使えないんだか。
はぁ…
そしてクーロには、声に少し決意みたいなものがこもっていた。
「気合入ってるな。」
「そりゃーね。次こそは、変なことして途中で追い…
追い…
魔法をちゃんと、覚えたいからね。」
追い…
お前…
「そんなんで騙されないからな!今絶対追い出されないように、とか言おうとしただろ!!」
「そ、そんなこないよ…」
決意は決意でも、俺が思ってた決意とは違うかったらしい。
で、しかも…
「クーロさん、動揺してますけど…」
「し、してないよ…」
「嘘下手過ぎだろ。声だけで分かったわ。」
顔とか見なくても。
「ホント、ソンナコトナインダケドナー。」
「すごく棒読みだけど…」
「ほんと、そんなことないのに…。君はほんと失礼だよね。」
「あのクーロさん…、俺の声、聞こえてる…?」
「あー、君はひどいやつだよね。」
会話が噛み合ってない…
ダメだ。
きっと頭が終わってしまって、どうやら聞こえてないみたいだ。
みんな知ってるか…
というかさ…
「追い出されるって何!?何したら、追い出されるようなことになるの…?」
「」
「おい黙るな!」
「」
返事…
返って来ないんだけど…
「クーロさん…?」
「」
「お~い…」
「す、スピー…」
何なのこいつ…
寝たふり始めたんだけど…
しかも、声で寝息って…
分かりやすすぎだろ…
「クーロ…」
「すー、スピー…」
しかも、これでやり過ごす気満々だし…
どんだけ、追い出された理由言いたくないの…
いや、言いたくないか。
追い出されるって、相当なこと…
きっと、黒歴史レベルのことだろうし。
ふむ…
「絶乳…」
俺がそう呟くと…
バサッと…
クーロが寝ていたベッドから、そんな音が聞こえて…
「私、ちゃんとありますけど!!!」
「やっぱり、起きてるやん…」
「あっ…」
クーロはそうこぼしたと思ったら、またすぐに横になって…
「スピー…」
また、あほなことを始めた。
「いや、無理があるやろ…」
「」
まだ、続けるのか…
仕方ない…
「板…」
「む…」
変なうなり声が上がり始めた。
というか、うなってる時点で起きてる確定なんだけどな…
いやそもそも…
「壁…」
「むむ…」
「平…」
「むむむ…」
あほみたいな…
いや、実際にあほなやりとりだけどなんか楽しい。
「ぺちゃぱ…」
「えっ?」
クーロから、ちょっと嬉しそうな声があがった。
けど…
「おっと、これはクーロには勿体ないか…」
「なんでっ!?全然、全く勿体なくないって!」
クーロから、盛大なツッコみが飛んでくる。
けどさ…
「ぺちゃぱいでいいのか…」
「はっ…、た、確かに…」
「だよな…」
ぺちゃぱいをで満足は、辛すぎるよ…
でも、逆に…
「巨乳…、って言われたどう思う…?」
少し、クーロは返答を考えたみたいだ。
この質問に、数拍の時間を置いてから…
「殺したく、なる…?」
「こわ…」
そ、そんなに…?
「いやだってね、すごく煽られてる感じがするんだよ。
だから絶…、君がたまに言ってくる失礼なやつよりもイラって来る…、かな。」
「な、なるほど…。ちなみに、絶乳は…?」
「そうだなー…」
クーロの声は、幼い感じで可愛らしかった。
可愛らしかった。
だけど…
「惨殺…?」
「いや、もっと怖いから!!」
「どっちも腹立つよね。もの、すっごく!!」
「へー…」
なんかその抑揚…
もの、すっごく気持ちが籠ってる気が…
「そっか…。そうなんだな。じゃー、明日も早いことだし、もう寝るか。そうだな、そうしようか。」
「何言ってるの?」
ビクッ…
自分の身体が、強く跳ねたのを感じた。
「な、何がだ…?」
「何が?君、何回私の胸の悪口言ったと思ってるの?」
何回…
「そんなの言ったけ…?き、記憶にないなー。」
あははは…
勝手に、そんな感じの口から笑いがこぼれた。
そ、それだけ、今の状況が楽しいってこと、だよな…
「へー。都合の良い頭してるね?」
「」
「なんで、何にも答えないのかな?」
「」
こ、怖い…
「ねぇ!!」
「す、スピー…」
「へー、寝たふりするんだー。へー…」
この展開、さっきどこかで…
ということは、きっとこのままじゃ…
「クーロさん、許してくれたりは…?」
俺は強張る身体から、なんとかそう言葉にした。
だけど…
「許すと思う?」
「で、ですよねー。」
「当り前だよ。」
「ははは…」
「あははは…」
二人で笑い合って…
そして…
「クーロごめん!!」
「許さない!!!」
このあと、すごくはちゃめちゃした。
いや、された…
申し訳ないですが、ここで終了です
応援してくださった皆さん、ありがとうございました
また新作等考えていますので、そちらも応援してくださると嬉しいです




