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魔物とランク…

 やっとのこと、クーロが落ち着いてくれたので、俺たちは話を再開させた。


 「武器屋でしたよね?それなら…」


 リリスさんはそう言うと、地図を取り出しておすすめの場所を教えてくれた。


 


 「なるほど…。ありがとうございます。」


 「いいんですよ。」


 リリスさんはそう言いながら、きれいなスマイルを向けてくれた。


 いやさ、ちゃんと気づいているんだよ。営業スマイルって。でもさ、可愛らしい顔つきのリリスさん、そんな人がきれいな笑顔…。目が幸せだ。そして胸は大きいし。分かりやすく言うとロリ巨乳…


 なんというか、すごく眼福ものだ。もう一回言うけど、ほんと目が幸せ。横のぜっぱいとは違って…


 俺が少しだけリリスさんを眺めていたら、そのリリスさんがコテッと首を横に傾けてきた。


 「どうかされました?」


 あっ…


 見つめ過ぎていたみたいだ。


 「い、いや、なんでも…」


 「そうですか…。そう言えば、どうして急に武器屋なんて話が出たんですか?」


 それは…


 俺がどう言おうか悩んでいると、横の人が先に反応した。


 「今日ね、ホブゴブリンの討伐へと向かったんだけどね…」


 クーロが今日のことを説明してくれるみたいだ。だからクーロに任せるか、俺がそう決めたその時…


 「ホブゴブリン…っ!?討伐っ!?」


 リリスさんから、驚きの声が上がった。急なその声に、クーロが話そうとしてることを変えた。


 「えっと、何かまずかった…?」


 「まずいも何も…。えっ!?」


 何故か、段々とリリスさんの様子がおかしくなっていく。そんなリリスさんを、俺とクーロはただ黙って、眺めた。そして、いつも優しい顔つきのリリスさんが俺たちへキッときつい視線を向けてきた。


 「お二人とも。すでに聞いているはずのお話だとは思うのですが…」


 少しドスが効いているのか、少しきつい声質…


 「「はい…」」


 「あのですね、冒険者というのは、冒険者ランクというものが決められているんですよ。そして冒険者たちは、その冒険者ランクを越える魔物がいる奥地には行かないよう、クエストを受ける前に注意を受けているはずです。それなのにお二人は…」


 リリスさんがじとーっと見つめてくる。その目で、自分が悪いと錯覚してしまいそうだった。


 でもその話、俺…


 「えっと、そうなんですか?」


 俺の言葉に、リリスさんがパチパチと目を瞬かせる。だけど俺はそれを気に留めずに、クーロの方へ振り向いて…


 「クーロはそんな注意、受けた?」


 「いや、私も…」


 どうやら、クーロもされてないみたいだ。


 きっと俺たちは二人揃って、リリスさんの方へ視線を向けた。


 「なるほどです。二人ともご存じなかったのですね。」


 どうやら、誤解は解けてくれたみたいだ。


 リリスさんは、一度大きなため息をついてから話を再開する。


 「さっきの話はクエストを受ける前、特に新米冒険者には”必ず”、私たちからしないといけないと決められているお話です。なのにお二人は知らない…。ということは、お二人を担当した人に問題があるようですね。今度その人に、私の方から一言ガツンと言っといてあげますね。」


 リリスさんがキリっと、気持ちのこもった表情を向けてきた。すごく頼もしく見えた。


 なるほど…


 でも、俺の登録を担当してくれた人ってさ…


 俺は少し気まずい気持ちを持ちながらも、クーロの顔を伺った。するとクーロは、何とも言えない顔をしていた。


 なんとなく俺は、察してしまった。


 「で、お二人を担当したのは何処のどいつですか?」


 俺と、おそらくクーロは揃って同じタイミングで犯人を指さした。そう、リリスさんを…


 「へっ…!?」


 リリスさんは何回か目をパチパチした後、忙しそうに目を右往左往させ始めた。そしてそんな状態のまま、リリスさんから焦ったかのような声が出てくる。


 「いやまぁ、あれですよね?人にミスは付きモノというか。だからしょうがないというか…」


 なんだろう、さっきまでと言ってることぜんぜん違うような。さっきは、”必ず”とか聞こえた気がしたんだけど…


 俺はじとーっとした目をリリスさんへと向ける。きっとクーロもだろう。


 「あはははは…。こういうこともありますよね。それに終わったことほじくり返すなんてこと、一々するのもなんだか女々しいですしね。だから、この話はここで、ここで…」


 リリスさんが気まずそうな目を向けてくる。


 「ダメ、ですか?」


 ウルウルとした目で、可愛らしい声だった。


 当然、可愛かった。でも…


 俺は力強く、首を縦に振った。


 「いやぁぁぁっ、絶対に怒られるーっ!」


 うん。一回、怒られたらいいと思う。


 こうして俺たちは、ギルドのことを一つだけ詳しくなった。


 というか思い返したら俺、大して説明を受けてないような気が…

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