登録へ…
「さて、色々と無駄に時間をかけてしまいましたが…」
受付嬢のりりすさんはそんな言葉を前置きしてくる。そして彼女の目は、お前のせいでなと語ってきている。すごく納得いかない。ただ、言葉を返しても無駄だと理解したから、俺はスルーすることにした。
そしたら…
「ステータスの測定をしようと思います。」
すごく嫌な気持ちになった。これ、何ハラスメントなんだろう。”ステハラ”とかでいい?考えるのめんどくさいし。
はぁ…
「しないとダメですか?」
「ダメです。名前とある程度のステータスは、登録書類の必要要項ですので諦めてください。」
らしい…
「はい…」
俺は諦めることにした。
もちろん、ステータスを見られることをだよ。冒険者は諦めないからね。他の生き方全く分かんないし。
そして、お姉さんはなにやらごそごそとカウンターの中を漁り出した。そして…
俺が見たくないものを取り出した。
そう、青い水晶だ。今すぐにでも勝ち割りたい。
「さて、たけーろさんには測定のために、今からこれに触れてもらいます。」
………
次は”たけーろ”か…
「ツッコみませんからね…」
「つまんな…」
「ひでぇなっ!!!」
はっ!?
俺の言葉を聞くと、リリスさんはニタァと笑った。悪い顔だった。
そして横からも…
「たけーろもなかなか…」
ほんと、この世界のやつらは…
「リリスさん、もういんで早く進めてください。」
俺の言葉にリリスさんはぷくーと顔を膨らませる。
「しょうがないですねぇ。」
そう言って、リリスさんが水晶を俺の方へと差し出してくる。
はぁ、嫌だなぁ。こいつのせいで、俺はあの森へと捨てられたもんだもんなぁ。でもまぁ、既にクーロは俺のステータスを知ってるし、これが理由で捨てられることはきっとない。そう思うと、そこまで気にする必要もないように感じる。
うん。
俺は手を推奨へとかざした。すると、水晶が大きく光る。その光を目の焼き付けるかの如く、リリスは水晶を覗き込んだ。
「この光すごいですねぇ…。」
「ほんと、私もこんなに光ってるの見たことないよ。」
リリス、クーロと光の感想を口にする。だけど、結果をしている俺からしたら、半端に良いのを知ってるだけに空しい気持ちが強かった。
「えっ!?」
リリスからそんな驚きの声が上がる。そして、そのまま彼女は言葉を続けた。
「身体能力A!?、それに魔力はSっ!!!!!?」
分かる。いや、まだ分からないけど。でも、そこだけはすごそうだよね。そこだけは…
でも問題はその後なんだよっ!何も魔法を使えないって言う…
ははは…、この後またいじられるの考えたら、ちょっと心が苦しくなってきた。
はぁ…
だけど、残りのステータスのことについて、リリスからなかなか言葉が飛んでこない。俺がそれを不思議に思っているうちに、水晶の輝きが終わりを迎えてしまった。
えっ!?
残りは…
俺が目の前の光景にそんな疑問を抱いていたが、リリスから帰ってきた言葉は俺の想像とは違うものだった。
「このステータス、ほんとすごいですね?これ、ほんとにお名前がレミーロさんって言う説出てきましたね。」
行ってる意味が良くわからなかった。いや、なんかすごいというのは伝わってきたけどさ…
というか、どんだけレミーロという名前に箔があるんだよ。ほんと…
「残りのステータスは出ないんですか?」
俺は疑問をそのまま口に出した。
「残り…?あ~、魔法とスキルですね。あれは、王族が持ってる金色の水晶でしか見れないですよ。」
なるほど…
リリスの言葉が続いてくる。
「それよりもこのステータス…。私、お嫁さんに立候補しちゃおっかなぁ。」
リリスが俺へと粘着質な瞳をむけてきた。胸の辺りで両手を祈るようにギュッと握って。
えっ、いきなり怖…
だけどだ…
手を握ることで、彼女の大きな胸がこう横に…
クーロさん、ごめんなさい。だからそんなに睨まないで。
ということで、本題に…
お嫁さんか…。
俺、他の素質ないんだよなぁ。うん、ばれたら速攻で捨てられそうだな。この人、絶対にそういうタイプだ。知らないけど…
「いや、間に合ってるんで。」
俺はリリスの問にそう返した。すると…
「へー…」
リリスは俺とクーロをニヤニヤとしながら、交互に見てきた。そんなリリスの行動に、一番早くに慌てだしたのがクーロだった。
「り、リリス違うからねっ!?私たちそんな関係じゃ…。君もなんで、そんな意味深な言い方するんだよっ!!!」
「いや、別にそう言う意味じゃ…」
「それに私の好みとは違うからっ!私はもっとこう若々しくて…」
クーロがなんか語り出した。
いや、俺まだ16だから、俺より若いのって…
いや、君の趣味はそうだったね。さっきも道中にハッスルしかけたもんね。
もう、話進まないから、進めてもいいよね。俺はクーロをほっといて、リリスさんに視線を向けた。
「リリスさん、冒険者登録に必要なことってまだある?」
「いや、もうないですよ。あっ、パーティはクーロさんとですか?」
「たぶん、これとだと思います。」
俺の言葉にクーロが復活した。
「これっ!?」
「分かりました。これ、とですね?」
「リリスさんまで…。私のこと”これ”扱い…」
「ということでこれで、冒険者登録は終わりになります。また何か用があればこちらまでどうぞ。タケミーロさん。」
「いや、長いし語呂悪いからっ!」
「ねぇ、二人ともちゃんと聞いてよ~っ!!!」
こうして、俺は冒険者へとなった。
そして、クーロが大きい声で叫んでいた。
「ねぇってば!!!」
一応、1週間で切りの良いとこまで行くので、良ければ応援お願いします
今日、あともう一本ずつ




