オタク女子と仲良くなって次の約束をする
同窓会から三か月後
名古屋駅に着いて一先ず実家に帰る
家に帰るとわんこがお出迎えしてくれて久しぶりに見る俺の姿にずーっと絡んでくる
「真人、お昼いらないは聞いたけど夕飯は帰ってくる?」
「いや、そのまま向こうに帰るよ」
「あらそう、お父ちゃんが久しぶりに飲めるなって喜んでたのに」
「ごめん、明日休日出勤して今の仕事進めないと、でもこれが終わったら一回戻ってくるから」
といってごめんと謝る俺
けど単身赴任からすでに二年もすればこういうのは日常茶飯事と思ってくれてる
「快斗は?」
「今日休日出勤で明後日代休」
「あいつも大変だな」
と弟の心配もする
大阪の土産と顔見せ済ませて車を借りる
お昼に佐藤と食事
向こうも今日だけ戻ってくるって話をつけていた
佐藤の実家に着くと玄関で佐藤のお母さんと出くわす
中学校以来俺はあっていない
家の前に車を止められてキョトンとしている
俺がハザード炊いて車から降りると面影があったのか
「? あれ?もしかしてマー君?」
「お久しぶりです」
「おっきくなったわねー同じ町内なのに全然合わないし」
「ここ数年は単身赴任しては戻っての繰り返しだったので町内行事は顔出してないんですよ」
と今の仕事の事を話す
「だから智里かえってきたのね、もー男がいるならそう言いなさいって」
「あ、いや、そうじゃなくて」
と早とちりの佐藤のお母さん
佐藤を呼びに行ってから家から出てくる智里
「ごめん、ちょっと横になってたら寝ちゃって」
「疲れてんだなー、無理はするなよ?」
「しないって。お母さんそれじゃ、夜は帰ってくるから」
「気にせずいってらっしゃい」
「智里さんお借りします」
と声かけてから車に乗り出かける
俺は事前に弟から聞いていた地元の個室のある料理やを予約しておいた
「ここ個室あるってきいたから」
「いいねー気兼ねなくオタク談義できるね」
と二人で個室に入って料理を注文
食事をしつつ最近のアニメや仕事の話をする
「真人ってそんなに重要職なんだ」
「というかやらされてるね・・・部長のお気に入りって周りからもてはやされて大変だよ」
「あはは、でも楽しそうじゃん」
「やりがいはあるね。佐藤の方は?」
「うーん仕事自体は楽しいよ。希望の部署に行けたらもっと没頭できるだろうけど」
と仕事が生きがいになってる二人
それでいてアニメオタクの二人が話しているとあっという間に二時間半立っていた
「うわ、もうこんな時間かよ」
「さすがに出ないとね」
と智里が伝票をさらっと持っていこうとする
「はいまった!そういうのはこっちが支払う」
と俺が止める
「いやいや、私が払うから」
とにらみ合いになる
「拉致開かないからさ、半分にして端数俺が払うで妥協しないか?」
「うーん、じゃあそれで」
と支払いを済ませて外に出る
車に乗り込み送ってる最中
「真人ってさどれぐらいの頻度でこっち戻ってる?」
「俺?何もなければ半年に一回かなー。後はスポーツの関係で呼ばれたとき」
「そういえば中学サッカーやってたもんね」
「今はフットサル中心だけど」
とスポーツの話はしないで智里に話を振る
「佐藤は?同じぐらい」
「かなー、帰ってくるぐらいなら東京でアニメイベ参加するし」
「推し活してるねー」
「それが生きがいですから」
と喋ってる間に家に着く
「じゃあまたね真人」
「おう、次あるかわからんけど」
「じゃあ約束しておく?」
「いいけど帰ってくるなら次お盆だぞ?」
「私もそうだよ。じゃあ一日どこか合わせてしゃべろ」
「おっけーわかった」
と約束を取り付けて別れた