家臣の論功行賞
## ≪論功行賞:戦勝の夜≫
スワイケルド公国の国都に光雷卿は来ていた、夜空に星々が煌めいていた。王宮の大広間では蝋燭の灯りが揺れ動き、壁に長く伸びた影が踊る。光雷卿は王座に座り、厳粛な表情で列席者を見渡していた。
「戦勝の宴にて論功行賞を行なう」
大広間には静寂が支配し、衣擦れの音さえ消えていた。スワイケルド公国の貴族たちが息を呑む中、光雷卿の声が響く。
「第一戦功:ダリオ・ヴェルデ!」ダリオて家臣なのかと思いながら
巨躯の男が進み出て跪く。腕には無数の古傷が刻まれている。
「貴殿の勇猛果敢な戦いぶりにより、我が軍は勝利を収めた。勲章と金一封を与える」
光雷卿は自ら立ち上がり、銀細工のが施された(楯から見て)右側が金に三頭の黒い(セーブルの)ライオン、左側が赤に銀の横帯勲章ベルガー家の紋章をダリオの胸元につけた。ダリオの瞳が微かに潤む。
「義勇軍の開放の翼をそのまま我が軍のダリオ軍とし遊撃隊として指揮を任せる、わが剣として期待している」
「ありがたく存じます……」ダリオの声は低く震えていた。
「他に望む褒美はあるか?」
「では!クラウディオ殿を賜りたく!!」ダリオが顔を上げる。「は?」前もあったな「そういう関係なのか?」
「違います副官っとしてでで!」光雷卿が手を叩く。クラウディオ見る「クラウディオ・シフィデル!お前はこれからダリオを補佐せよ」「はっ!」陰に控えていた青年は長身で筋肉質な体つきだった。軍人らしい凛々しさを持つ。
「次」
大広間の視線が一斉にアレクシスへ移る。青年は凛とした姿で跪いた。
「第二戦功:アレクシス・エルトナー!」
「はっ!」
「貴殿の献身的指導によりスワイケルド公国は解放された。勲章と金一封を授ける」
光雷卿が立ち上がると、勲章を付け金一封手渡した。
アレクシスの顔が紅潮する。
「スワイケルド公国の軍司令官を貴殿に託す。スワイケルド公国軍を再編し、西の帝国のファビオ家攻撃に備え、軍備を整えよ、貴公の軍事の才覚をいかんなく発揮せよ」
「ありがとうございます!」アレクシスが深く頭を下げる。
「他に求める褒美は?」
アレクシスが躊躇した後、口を開く。「……サーランド・コレンを我が家臣としたいと思います」
光雷卿が片眉を上げる。「ほう……サーランド?」
「彼には商才がある。それに……」アレクシスが視線を落とす。「スワイケルド公国の戦いでは大変な貢献がありました、処罰は許していただけると」
「あいつ仕事をするのか?」「よく働いております」そうか「羨ましいの人望の差か」小声で言う
考え込む、光雷卿が微笑む。「あいつが逃げたのは白鳥が落ちたのが原因だろう、我の力のなさと人望のなさからだからな。裏切りは許さんが、使えるものは使う、俺に使えないならお前が使え」そう言って笑う。
「奴の事だ家族は?」
「はい、今家族を保護し妻には8時間労働で国都屋敷で仕事をしてもらい子供には公子のレオンの遊び仲間になってもらっています」
「ふむ……」光雷卿は頷く。「良いだろう。ただし監視役は置いておくぞ」
アレクシスの顔が輝いた。「ありがとうございます!」
「次!」
クラウディオが静かに進み出る。背筋を伸ばし、落ち着いた佇まい。
「第三戦功:クラウディオ・シフィデル!」
「はい」短く答える。
「貴殿の智謀と武勇により勝利が大きく前進した。勲章と金一封を与える」
「ありがたき幸せにございます」
「ダリオの副官を命ずる。ダリオ軍の統率を任せる、ダリオを手綱を操れ」
クラウディオの眼鏡の奥で目が僅かに細まる。
「他に求める褒美は?」
しばし沈黙が流れた後……人はいらないし仕事は決まった、閃く「一つだけ」クラウディオが口を開く。「サリバ国の復興をお願い申し上げます」
光雷卿の表情が一瞬固まる。
「サリバ国の?」思案する「分かった」
クラウディオが頭を下げた。「ありがとうございます」
「これよりわが軍はサリバ首都白鳥の攻略を行う、ダリオ軍は一緒ににサリバに向かってもらう、スワイケルド公国はアレクシスに任せる」
「は」




