なぜに右手。
「おはようございます、ゆきさん」
「おはよー………ってお前誰だよ…」
「すみません、手違いで…えっと誰だっけ…まあいいや」
「おい」
「手違いであの娘の右手に転生させてしまったのですが…」
「本来は勇者のm「是非是非そっちに転生させてください」手になる予定だったのですが…」
「かしこまりました!では勇者の右手になるための修行を開始します」
「やったー、勇者だ!勇者…の右手…え?右手?いやそんなわけ」
「そんなわけあります」
「…」
そうして地獄の修行が始まった…
◆◆◆
「まずは全属性の魔法を神級まで極めます」
「はぁ…」
「魔力を感じられるように…はい、私の魔力を少しわけました。感じましたか?そのふわっとしてるのが魔力です」
「あーはい感じました」
「そしたら放出してみてください」
「こうか?」
「凄い力ですねー(棒)」
(こいつ弱くね?全ての力が限界に行くまで出られない牢獄に入れてやろうか?)
「すみません牢獄へいれt…」
その言葉までしか俺には届かなかった。
◆◆◆
「なになに?『あなたの限界に達するまで出られない空間です。お腹も好かないし眠くならないし自害も出来ません。頑張ってください。ちなみに1000年で1分です』だと?いやいやそれはさすがに無理だろ…」
「とりあえずやるか…」
Time:0(何年)/0(何日)/0(何時):0(何分):38(何秒)
◆◆◆
「ここに入ってもう何年経ったんだろうか…」
Time:199999999978555/362/5:52:47
「うわやべ…早く頑張らないと…」
しばらく頑張った。
◆◆◆
Time:???????????????????????
「もう表示されてねぇじゃん」
「あと少し…」
そう呟いて、練習を再開すると、目の前が輝きだし…
目を開けるとそこは、牢獄に入れられる前の場所だった。
「もう5年経ちましたよ?遅いですね…あれ?大丈…」
そこで俺の記憶は途切れた。
◆◆◆
「では、勇者の右手へ…」
「ありがとうございました」
「ああ…あと、この世の全てのスキルをさずけておきました。あと、呪文も「メテオメティック」で全ての魔法が使えま…」
◆◆◆
「手!右手!」
「…ん?」
「やった!やっと右手きた…女神様の言ってたことホントだったんだ。というか、私の為に全ての魔法とスキル取得したんでしょ?ありがと」
やっと前が見えるようになった。
そこに立っていたのは…
「…うひょぉぉぉ美少女だああああああああああ」
その美少女はニコリと笑って俺に剣を向けた。
「殺すよ?」
「すみませんでしたああああああああ!」
「ま、私の剣もあんたには効かないだろうけど!あ、私はメリア・ルーラ。あなたの名前は…そうね、ハントで」
美少女…もといメリアが俺に名前をつけた。すると…なんだか力が…
「力が溢れてきたぜ(どやぁ)」
「ウワーモットツヨクナッタンダー。スゴイスゴイー(棒)」
「気持ちを込めて言ってくれ」
そうして俺達の冒険は始まった。