“狂気”と常識の“夢世界”に飛ばされました
俺、小石川貴久は、異世界転移者である。
お試しで呼ばれたこの世界で冠を売を楽しみながらこの世界に何らかの目的があって落ちてきた強力な武器“外来物”を封印していた。
女神様とセレナという美少女と一緒に回っていたが、どうも封印されると困る人物たちに俺達の存在が気付かれたらしい。
そしてその人物たちは都市に向かっているらしく、俺達もまた都市に向かっていた。
だが都市までの道のりはそこそこあるために、途中で宿をとることになる。
そのため、急いでいた関係でとある小さな村の、村に一つしかない宿に泊まることになってしまった。
その宿に泊まるも、敵の集団に襲撃を受けて俺達は応戦する。
だが最後の一人になった所で俺は“外来物”を使われた。
次の瞬間、俺は元の世界にいた。
正確には元の世界の俺の部屋のように感じる。だが、
「変に圧迫感があるような……それにこの部屋、確かに俺の部屋だが一部違っているのもあるな。ここにあるのは、先月の週刊少年ニャンプだし。それに静かすぎる気がする」
環境音の類が全くない。
昼間であるように夜のような静かさだ。
目の前の道には稀に車だって通るはずだが、そういった気配はない。
「まだ元の世界に戻すには時間がかかりそうだが、となるとこれは俺の“記憶”が関わる空間か? となると……おれの“記憶”が具現化した空間に俺が連れてこられたか、それともそれ以外の物か」
俺はそう考えて回りを見回し、次に自分の特殊能力を使ってみた。
正確には使ってみようとした。だが、
「特殊能力が使えない、か。ここを襲われたらひとたまりもないが……これは異世界で俺に発現する能力だから、ここで発言しないという事は本当に元の世界かそれとも……“俺の記憶”を呼びさますという点から“夢”か?」
そう推測が立てるも現状ではこの空間からどうやって出るのかは分からない。
“夢”ならば目が覚めれば終わりだが、どうやって覚めればいいのか分からない。
とりあえず近くの本などを取り出して見ると持っている感覚などはある。
おそらくは俺の記憶にあるものはある程度自由に動かせるのかもしれない。
とはいえ、何らかのきっかけを探さなければ目覚められないかもしれないので俺は探し始める。
外に出るとひとっこ一人いなかった。
車などは確かにあるが、人だけはいない。
変な再生の仕方だと思ってそこそこ歩いていると、誰かが叫んでいるのが聞こえた。
「なんだこれは! なんだこの世界は! いったい何なんだ!」
恐怖におののく最後に倒し損ねた敵がそこにいた。
狼狽して周りを見回している。
そういえばこれは俺のいた世界であって、あちらの世界ではない。
雰囲気も違う。
ここは住宅街だが遠くにはビル群も見える。
そんな場所に連れてこられればこうなるのかもしれない。
だがこれは好都合だった。
俺はいま特殊能力は使えないが、この世界のものは掴んだりいろいろできる。
という事でちかくにあった折り畳み式の椅子を手にとり背後から忍び寄り、その人物を殴りつけた。
「ぐわぁああああああ」
悲鳴を聞くとともに俺の見慣れた風景が消えてそして……。
俺は目を覚ました。
「うん、最高の目覚めだ。あの世界は悪夢っぽかったし。さて、セレナと女神様を目覚めさせて、そばに寝ている敵は目が覚めても攻撃できないようにして、“外来物”は封印。これでいいな」
というわけで俺は適当に処理をして今回の敵も倒す。
またセレナ達の話では、夢の中なので攻撃されても実際の体が傷つくわけではないため、足止めではないかといった話になる。
そのために俺達は宿は前払いだったためすぐさまこの村を後にしたのだった。




