BLに理解を示し始める夫?
これは太郎と花子が深夜の時間帯にまったりリビングですごしていた時の話。
この時、太郎は酔っていた。
いつものようにテレビをつけ、番組表をチェックする。
この時間妻が好きだというBLアニメがやっているのがわかった。
酒の勢いもあり、該当の番組を付ける。
男二人が映し出され、何やら雑談をしているようだ。
「花ちゃん、好きそうな番組あるよ」
「別にいい」
太郎の提案に、花子はぶっきらぼうに返事をした。
そういうのに気が乗らなかったのか。
作品が好みではなかったのか。
女ごころは難しいと太郎は一人で思う。
日付がかわり、別の日の深夜帯。
「太郎さん、これみたい」
花子がにこにこしてつけた番組。
実写ドラマのようだ。
中年男性が二人うつっている。
片方がソファーで寝ているようだ。
徐々に二人の顔が近づいてきた
「あー!」
奇声を発しながらリビングから逃げる太郎。
「どうした?」
おいかけてくる花子。
なんで逃げ出したのか。
太郎は冷静に自分の感情を整理する。
「俺、キスシーンから先はダメかも…」
「そっか。じゃあ太郎さんの前では見ないようにする」
BLに理解がある旦那をふるまうつもりが、耐性がそこまでないことに気が付いた太郎であった。