所属部門で焼肉
花子は所属部門の飲み会に参加していた。
職場には男性が多く、10人以上いる部門の中で、女性は4人だ。
お店に到着した順番で座ることになっており、仕事のあとだったので、
席はあまりえらべなかったが、彼女はこれでよかったのだ。
彼女の向かいには彼女の上司と年下の同僚が座っていた。
机の下で小さくガッツポーズをとる。
彼女は神に感謝した。
ツンデレ上司×マゾ部下?の組み合わせよね、これ。
彼女は脳内で勝手にカップリングを作っていた。
男性ばっかの職場での彼女の楽しみは勝手にカップリングをつくり、
脳内で妄想する事だった。
普段は、
「お前(年下の同僚)がいなくてもせいせいする」
とか言っている上司に対し、この後輩は、
「僕がいないと寂しいでしょー」などと返す。
あ、熟年夫婦かなんかか?
花子は脳内で遊んでいるあいだに、目の前の二人は焼肉をはじめた。
「やっぱりたまねぎはあめ色になるまでやりたいよね」
「そうそう」
「杏仁豆腐は飲み物だよねー」
「うんうん」
「あ、ビールお替りお願いしましょうか?」
「頼む」
テンポの良い会話と、さりげない気づかいを見て、
熟年夫婦かもしれないおt、
本人たちの知らないところで勝手に妄想のネタにする花子だった。




