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星天の霹靂  作者: 白州
第1章:集う星々
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開幕直前の幕間劇

「_____ねえ!ねえねえ乙女座!あと2週間でちょうど10年だね!きっとコトハも楽しみにしてるよね!ね!」


「嬉しいのはわかりましたからもう少し落ち着いてくださいよ………もうすぐ王になられるのですから、礼節や気品などを身につけてもらわなくては僕たちが星王様に怒られるんですよ!」


「もう、相変わらずうるさいなぁ!本当にお前は変わらないよね!」


「貴方にだけは言われたくありませんし、そもそも僕たちにとって10年なんてあっという間なんですからそんなに変わらないのは当たり前じゃないですか……」


「えー!僕があの後父上に王位を譲ってくださいって言ってからどれだけ星術とかその他諸々しごかれたかわかっての発言?不敬だよ!不敬罪で処刑ものだよ!」


「(不敬罪がどんなものなのかもイマイチわかってないくせに………)」


「何?」


「いいえ何も〜」


「星詠さま、星詠さまぁ〜!!大変ですよぅ〜!」


「あってめこら射手座!こないだまた僕のお気に入りのティーセット勝手に使った挙句に割っただろ!ふっざけんなよマジで!!何回目だよ!!移り気も大概にしろよ!!」


「すみません乙女座先輩!つい飽きちゃって!今度は真鍮製のティーセットなんてどうですか?割れにくいし!」


「お前は1回『反省』って言葉を調べた方がいいと思うよ」


「まぁまぁ乙女座!射手座はもともとこういう性格なんだから今更じゃないか!ここは僕の顔に免じて許してあげよ?ね?」


「……………………」


「で?射手座、何が大変なわけ?」


「あっそうでした!ええとですね、星詠様宛てに星王様から手紙が届いててですね……」


「あれ?王位継承の日についてのお知らせ?にしては少し早すぎるような………」


「早く開けてくださいよ何か重大な報せだったらどうするんですかほら早く」


「そんなに怒んないでよ乙女座〜今開けるからさ……っと!うわ!なんか出てきた!」


「………ボイスメッセージですかね」


「『突然だが星詠、儂は今年の7月7日にはお前に王位を譲ると言ったな。あれは嘘だ。』」


「は?」


「『また天の川付近の交通機関が乱れてるし、なんか織姫と彦星がマスコミの浮気騒動で疲れてるっぽいのね。で、ついに儂にも話が回ってきちゃって正直1人でこなせる気がしないから今年は星詠に手伝ってもらう予定になったのだ……だから王位継承とか無理っぽい!ごめんね!笑』」


「は?」


「『あ、側近の乙女座貸してくれる?書類全部押し付けたいんじゃよね〜』」


「「は?」」


「『そうだ、ちなみに交通整理には黄道12星座全員出張る事になるから!天の川クッソ広いからね!頑張ってね!』」


「「「は?」」」


「『てなわけでシクヨロ♡


愛を込めて from.your lovely father』」


「…………………………」


「はぁ!?あのクソ親父何考えてんの!?」


「………ハハハ、親も親なら子も子って言葉を思い出しましたよ……………いや、この場合逆になるのか?…………クソが」


「やぁだぁ!天の川の交通整理去年もやったじゃぁん!!なんであんな面倒くさくてつまんない仕事またやんなきゃいけないのさぁ〜!!」


「射手座大声出すなよ……ただでさえ頭痛いのに………はぁ、書類整理………」


「…………ていうかそうなるとコトハに会えなくなるじゃん!」


「別に7月7日じゃなくてもいいじゃないですか………」


「だって王になってからって約束だったし、せっかくならサプラーイズ!!って感じで誕生日に迎えに行きたいし………」


「変なところだけこだわる癖、そろそろ直した方がいいと思いますよぉ〜」


「お前が言うな」


「あー、もう!コトハが目を覚ましちゃうじゃん!!父上のばかばかばか!他の男に取られちゃったらどうするのさー!!」


「だったら監視でもつけたらどうですかぁ〜?」


「あっこの馬鹿余計なことを……」


「……そうだ!閃いたぞ!」


「(嫌な予感しかしない)」


「『星姫』のコトハが生まれてるんだったら、お前たち黄道12星座の『現し身(うつしみ)』もいるはずだ!探し出して、力を与えて……その力でコトハを守ればいい!うん!我ながらいい考えだな!」


「また突拍子もないことを思いつきますね貴方は………いや、でも地球の生態系をより知ることができるいい機会かも……?」


「今年のコトハの誕生日プレゼントは何がいいかな?星の欠片で作った純白のバレッタでもあげてみようかな……嗚呼、せっかくの七夕なのに会えないなんて……君と僕はまるで織姫と彦星のようだね……」


「それ毎年言ってますよねぇ〜?」


「やかましいですよ王子………………まぁ、現し身については少しばかり検討の必要性がありますね………今年もやることがたくさんだ、頑張ろう………」


〜開幕直前の幕間劇・終〜



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