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ヴァルハラ・ヴァルフレア  作者: えむ
一、ロビン・ウォルタナの後悔
9/26

05


   ◇・◇・◇


 僕は死んだ。

 比喩でも何でもなく。ただ事実として。

 ……あと少しだった。

 ふざけた絵空事から救う事ができたはずなのに。

 たった一人の肉親を守る事ができたはずなのに。

 

 全ては、ブリュンヒルドと言う名の女の登場から狂い始めた。


 彼女は言った。

 戦乙女という自身の立場上、これより先に起こりうる『神々の黄昏』に勝利するためには女神の覚醒を促す必要がある。したがって、カサドレア国のニーナ姫の魂を拘束する。と──

 言っている意味が理解できなかった。

 『神々の黄昏』とは何なのか。

 女神とは何なのか。

 ただ、これだけは分かる。彼女は利己的な思想の下、ニーナ姫の命を奪おうとしているのだと。

 そしてそれは、無情にも遂行された。

 僕の目の前で。眼前で。目下。鮮血に塗れた。肢体。寸断。

 それはもはや***ではなく。   面影も香りも****も消え失せ。


      単なる**********の*で。

          ──認めない

      聡明で綺麗だった***とは別の。

          ──認めない

      透き通るような*は、もう永遠に。

          ──認めない


 僕はブリュンヒルドが住まうという天空に一番近い山に登った。道は険しかった。だが、体中を駆け巡る憤怒が僕を駆り立てた。そして頂上に到達し、僕は彼女と相見えた。

 対峙した瞬間、体中の血がざわつき、自分の身体が更に高熱を帯びていくのが分かった。

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