表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴァルハラ・ヴァルフレア  作者: えむ
二、アルヴィンス・ガザの導き
17/26

07


   ◇・◇・◇


「ちょっと待ってくれ。アルヴィンスはなぜニーナを探しているんだ?」

 ふと。ロビンが問いかけてきた。

『そうだな……』

 回答に困る。

 なぜならこれは推測であり、未だ答に辿り着けていないただの予測なのだから。

 己れは地獄にいた頃、厳冬の地で、王女から託された欠片と同一の材質で出来ている欠片を見つけた。その欠片にはやはり古の文字が刻まれており、断片的にだが読み取る事ができた。


 ──から   の望みを──最期へ────女神が**道標は      し。


 このままでは読解はままならない。

 が、端々の言葉から何が鍵になっているのか、という事ぐらいは予測する事ができる。

 王女から引き継いだ使命、終わりへ導く事。

 何を終わりへと導くのか……それも分からないままだが、地獄で見つけた欠片には『最期』という単語がある。

 そして次の文章では『女神』と『道標』。

 この二つの単語の間に入る言葉があるとすれば、それはもしかしたら『示す』ではないだろうか。

 都合の良い解釈かもしれない。もしかすると違うかもしれない。

 ただ、思考を止めるのは本当の意味で死を迎える事だ。精神の死。心の死。

 答が欲しくば、抗い、求めなければならない。


『ロビン、もしも己れが妹御を助けられるかもしれないと言ったら、お前は信じるか?』


 己れの言葉に対するロビンの反応は、肯定の頷きただ一つだけだった。

 言葉はない。たかが三日間丸々話し続けただけの間柄。しかしロビンの目はどうだ。完全に己れを信じきっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ