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異世界ガクブル半隠遁  作者: 尾中垂太
乙女の身嗜みがととのうまで編
4/26

10日間

五話目を投稿です。

なにかご指摘等ありましたら教えてください!




と、まぁそういった一連のやり取りの後、私は現地人とあった。


その際にここは異世界でいわゆるファンタジーな世界だってことも知ってしまった。

知りたくも無い事実と共にね。ええもう伏字とかぼかしが通用しないレベルで!

それは・・この世界モンスターがいるんだよ!魔獣!怪物!クリーチャー!化け物!

現状に納得はしてないけれど百歩譲って魔法は許そう。

けどゴブリンお前はダメだ!!


実際のところ私が最初に見たのは冒険者風の人間の男性だった。

なんで冒険者かわかったかって?みりゃわかるさ。

使いこまれた剣に胸当て?みたいな防具にマント。

そして何より子供くらいの背丈の茶色い得体の知れない生き物を物凄い形相でぶった切ってたんだから。

どうやらあの茶色い小人はゴブリンらしい。

別の杖を持った兄ちゃんが叫んでいた。



ヤルかヤラれるかのガチンコ勝負だってのはなんとなくわかったから距離をかなりとって観察する。

とにかく今は情報が欲しい!そして私の保護を!!



人間4人に対してゴブリン6体しかも人間のうちの一人は明らか非戦闘要員。

あ、いま可愛い女の子やショタっ子を想像したろ?

違う違うそんなんじゃない。

なんか荷物もちっぽい普通のおっさんだった。

人間サイドが剣や杖を構えてるのにそのおっさんは真っ青な顔してへたり込んだ。

そうなったらおっさんがどうなるかなんて火を見るより明らかだ。

戦闘終了後おっさんは動かなくなってて他の奴らは少し口論をしながら荷物を持って去っていったのだった。

生まれてはじめて本物の戦闘シーンを見て呆然としてた私に気づくことなく。


それで良いのか冒険者!!ここはかっこよく 誰だ!! とかいって私を見つけて保護してくださいお願いします!!




距離があったから全部は聞こえなかったけど「奴隷」・「買い替え」・「大損」正直これだけ聞こえれば十分だと思うんだ。うん。


剣を持った人に杖を持った兄ちゃんが凄い勢いで怒鳴ってた超怖い。

現代日本で普通に暮らしてたら怒声なんて縁の無いものだし、だいたい剣とか杖って・・。

火の玉が何も無いところから出てきたりするだけでも頭痛いのにゴブリンってないわぁ。

でも魔法ってすげぇな。あの兄ちゃん本当に人間か?

私も頑張ればバビューンって火の玉をだせるのだろうか。


おっさんはやっぱりダメだったらしいけど、なんというかあんまり実感が無いっていうかなんていうか。

私が居るところから血とか見えなかったから余計にそう感じたんだと思う。

ゴブリンの武器がぶっとい棒・・こん棒?とかだったのも関係あるんだろうなぁ。

頭がもやもやするけど自分が一番大事なのには変わりないから見てみないふり知らんぷり。


ああでも。


「奴隷って奴隷だよなぁ・・・。」


てことは最悪売られるって事もありえ・・るのか?こ、これは助けを求める相手を間違えたらそうとう悲惨なことになるんじゃ・・。


うわぁーっと頭を抱えているとまたゴブリン。もういいですファンタジーはお腹いっぱいです帰ってください怖いんです!!

そして新しく来た奴らは・・奴らは・・おっさんだけじゃなく死んだ仲間も食いおった。



うわぁ!!無理無理無理無理!!



あわてて目をつぶる。恐怖や嫌悪で暴走しそうな感情をなんとかしようと焦る。

視界からは消えたけど音は消えてくれない。

耳もふさぐが、今度はなまぐさい臭いが気になった。

怖い怖い怖い怖い怖い!!気持ちわるい!!!

ガクブルってこういう事か!ってくらい身体が震える。


と、ともぐい・・・うへぇ。



しばらくして音が何かを引きずる物に変わり遠ざかり消える。


よかった~、見つからなかった。


安心すると色々と見えてくるもので、自分がまた座り込んで涙を流していることに気がつく。

近くを見ると自分がリバースしたであろう汚物。

口の中が気持ち悪い・・ぺっぺっ!

わりと大丈夫かもと思っていたけど身体は正直なものだった。

不幸中の幸いかゴブリンの体液は黄色で現実味が無いし、おっさんにいたっては血すら見ていない。

もしもゴブリンの血が赤だったら今ごろ発狂してる気しかしないなぁ。


また何か来るかもしれないから止まらない涙をぬぐいながら移動する。

何処にって?もちろん小屋だよ!!

もう無理あそこにひきこもる!だってお外は怖いんだもの!!






思い出すだけで吐き気を催すから過激な描写は省いたけどこんな感じだ。



小屋に着いた私は安堵から号泣しそのまま寝た。

これが2日目。


次の日はショックから熱が出て寝込む。

これで3、4日目。


5日目は動く気にもなれずに小屋の中でゴロゴロしながら変わってしまったアプリの確認とかしてた。

やっぱり結構かわってる。

なんか異世界版!って感じの機能が満載で少し笑えた。まぁ気持ち悪いのには変わりないけど。

電池が気になって早々に切り上げてあとは全部寝て過ごした。

そして当然のごとく家に帰る手がかりは見つからない。

この時点で電池残量は残り5割をきった。


6,7,8日目はつぶやきの人?達に教えてもらいながら周辺を散策しながら食糧確保。

電池が切れる前に教えてもらわなきゃいけないことは山ほどあり目が回りそうだった。

スマホ片手に果物、キノコ、山菜など人が食べても安全なものを探す。

しかし悲しいかな現代人。

山菜と雑草との見分けがつかなかったり、似たような毒キノコを採ってしまったりでかなり大変だった。

夕飯はキノコをあぶって食べた。うん普通に美味しい・・・けど、醤油が欲しい。

火はなんか台所っぽいところで途方にくれてたら勝手についた。

どうやらつぶやきの人?達が気を回してくれたみたいなんだけど、急に火種がボッと出てきたときの私の気持ちを誰か察して欲しいです切実に。

その不思議な力で私を家に帰してくださいお願いします!・・まぁ無理って言われたんだけども。

ああもう電池残量は1割未満。



9日目。

見慣れてきた蛇のマークを押してつぶやく。


『今までありがとうございました!!これであと数日はやっていけそうです!

スマホの電池が切れるのでお別れをいいにきました。』


つぶやきがながれる。


『おわかれ?』

『やだやだ』

『でんちって?』

『つかえなくなるって~』

『やだやだやだ』


あぁやばい泣きそう。

ここのところ毎日泣いてるけどそれとは違った種類の涙だ。

鼻をすすりながらまたもつぶやく。


『これを動かす元になるものが終わるんです。

 感謝してもし足りないくらいに貴方たちには凄く助けてもらいました。本当にありがとうございます!!

 最後に貴方たちのお名前を伺ってもよろしいですか?』


『まぐ!』

『うごかない』

『まりょくー』

『なまえー?』

『なんだっけー?』


マグ?まりょくって魔力のことか!?てことはマグは魔具であってる?それとも彼らの名前?

でもでも魔力があればスマホはまだ使える?

名前忘れるってドンだけだよおい。

というかスマホって異世界では魔具なんだ・・。


『いしー』

『おそとのいし』

『ひとはわれらのことをせいれいとよぶ、ひとのこもすきによべばいい』

『くっつけるのー』

『きらきらー』


な、なんか一人だけやけに知能高そうなのが出てきたんだけど・・・次からは一応敬称を付けて呼んでおこう。

えーと、そう、精霊さんかー気付かなかったなー・・んなわけあるかっ!!

やっぱり人外だったか。

しかも人外だってカミングアウトがあっさりしすぎててどうしたらいいのやら。


あとは・・お外の石?くっつけるキラキラ?

石って何でも良いのかな?たしか棚にいくつか飾ってあったよなー。いかにもって感じで置いてあるから触らなかったけどさ。

試しに棚から500円玉サイズの石を取りスマホに近づけるが、急に石が砂みたくなる。

慌ててスマホの無事を確認するがさすが文明の利器!防塵なだけあって傷は着いていない。

チェックが終わりひっくりかえすと目玉が飛び出しそうになった。



__電池が回復してるのだ。



うわーこれなんていうファンタジー!いやこの状況では電池回復って凄くありがたいんだよ?でも現実に起こると恐怖と混乱しか生まれないわ!!

どうしよう私の現代人としての常識が悲鳴上げてるよ・・。

ああでもとりあえずはお礼を言わなきゃ。


『電池回復しました!!ありがとうございます!』


その後は命綱であろうスマホを握り締めながら安堵で大号泣して精霊さんたちをおおいに困らせたのだった。

そうして9日目の夜はふける。





そしてそのまま小屋に居着いていると、まぁとりあえずはそんな感じだ。





次回!アプリ活用しまくります!!

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