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母と電話


「お母さん、お母さんはいつからめたもうを見るようになったの?


……うん。分かった。

うん。大丈夫だよ。


で、あのさ、

おばあちゃんはいつからめたもうを見るようになったか知ってる?


……


ううん、違うよ。


……

うん。ありがとう。

ううん、大丈夫。

違うよ。大丈夫。


……

うん。分かってるよ。

はーい。

……

はーい。

じゃあね。

ありがとね。

おやすみなさーい」


携帯を切る。

夜がしーんとしている。


ちょっと怖い。


でも、もう寝るだけだから、大丈夫。

布団に入って、眠ってしまえば、朝が来てくれる。

ドアの外に出なくてもいい。


私はドアが嫌いだ。


ドアを開けると、向こうにめたもうがいそうで。


でも、そんな近くにめたもうがいたことはない。

いつも私の思い過ごし。


でも、いそうで、怖い。

怖いから、夜、ドアは開けたくない。


電気を消して、

布団に入る。


……

お母さんは、

小さい頃に交通事故にあったときに、

意識を失う前に見たって。

入院してる間も、何度か見たって。



おばあちゃんは、

小さい頃、山で迷子になって、

一人ぼっちで丸一日さまよって、

山の中で、めたもうを見かけたって。

それからとりつかれて、

めたもうを里まで連れてきてしまったって。



めたもうって、何なんだろう。


佐々丘さんは、どうしてめたもうを見たんだろう。


めたもうって、何なんだろう……。


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