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神話の英雄譚/運命の逆賊  作者: わらびもち
第三章 会議
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第39話 生徒会(2)

「では学園にいる間はこれを羽織りなさい。これが生徒会である証だ」


 そうして渡されたのは、赤色や金色の入った高級感のある上着だった。試しに袖を通してみると、サイズはなかなかピッタリだが……。


「これは学園の備品なのか?」


「いや、ルーシュからおおよそのサイズを聞いてたんで準備してもらったんだ。どうせ君は生徒会に入っただろうからな」


 なんか……なんか見透かされているな。オレがどう言うのかも、どう答えるのかも分かっていたのか?オレを知っていたわけでもないのに?なんだか不気味な人だな。


「さて、これで今年の生徒会は完成したわけだが……今日のところは解散としようか。我々の最初の仕事は“霊明祭”になるだろうが、まだ時間はある。明日再び集まるとしよう」


「了解」


「ではミルアルト、君は俺の部屋に案内しよう」


「はい……うおっ!!」


 立ち上がってジンリューの後をついていこうと思ったが、その必要はなかった。小規模の転移魔法でジンリューの部屋まで連れてこられたようだ。グネグネと歪んだ空間を飛んだため少しばかり気持ち悪くなったが、そんなことは正直どうでもよかった。


「……空間魔法とは珍しいですね。なかなか見ませんよ」


「適正があったというだけさ。ところで言い損ねたが、先輩だからと敬語を使わなくてもいいぞ。君は一年だろうと歴とした序列持ちなんだ。普段通りの言葉遣いで構わない」


「うーん………。まぁあんたがそう言うならそうするか」


「さて……俺の力を聞きたいんだったな。まず序列戦でルーシュとの戦いで見せた“空間支配の権能”、アレは俺が放出した小さな球体に触れたものを全て無に帰す力だ。イメージとしては球体が何もかもを削り取るといったところかな。より強い力に止められない限りは防がれることはない」


 ……強力だな。オレの能力スキルならどれくらい対抗できるだろうか……。触れた時点でオレの力とジンリューの力、どちらが押し勝つかが鍵になるな。しかし聞いたことのない言葉が引っかかる。


「“権能”ってのは? 能力スキルとは違うのか?」


 「権能というのは能力スキルの中に織り込まれている力のことだ。それぞれが独立した力であって併用することはできない。そういう面では不便ではあるけど、手数が増える分能力(スキル)を複数持っているようなものだ。まぁこの言葉は俺の能力スキルに備え付けられていたものだから他に同じような者がいるかは分からないけどな」


「なるほどね……」


 能力スキルは最大で一つまでしか得ることはできない。その上で複数の力を有している能力スキルというのが価値が高いということは考えるまでもない。


「じゃあ他の権能は?」


「一つは“空間裂波の権能”、俺が出した球体が爆発するというものだ。連鎖させて爆発を大きくすれば攻防一体の力となる。もう一つは“空間雲山の権能”、球体が周囲の空間を無限に圧縮して飲み込むことができる力だ。吸引時には引力を、排出時には斥力を生み出す。利便性ではこの権能が一番かもな」


「……確かになかなか強そうですね」


「そして最後に“空間破壊の権能”、これは球体に触れたものに亀裂を入れる力だ。岩でも木でも……もちろん人でも、亀裂を入れて破壊する。“空間支配”に並ぶ攻撃力を出すことができる。それらが俺の能力スキル、『泡沫夢幻エフェメラル・ドリーム』の権能だ」


 ……全てが強力で、攻撃的な力だな。加えてシンプルで応用が効きそうだ。それが序列一位たる所以なのか……そもそも一番警戒すべきは力以上に彼の戦闘技術ではあろうが。

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