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来年が今年になって

作者: 菜の花


暖房の効いたリビングに

家族で集まる23時30分

垂れ流したテレビで流れるのは

大晦日定番の歌番組


「あ、これめっちゃ好きやねん!」

「へえ、知らんわ」

「嘘やん、今年めっちゃ流行っとったで?」


妹と父がそう話しているのを聞きながら

私はスケッチブックを広げる

たいそうな絵は描けないから

ただの好きな漫画の模写だ


刻一刻

賑やかな時間が過ぎてゆく

手に持つシャープペンは

真っ白の紙に足跡をつけて

輪郭を生み出してゆく


「早かったなあ、今年」

「ほんまに」

妹の言葉に同意する


そろそろ絵を描くのにも

飽きてきたし

パタリとスケッチブックを閉じる

続きはまた来年に


テレビの音が大きくなる

いや

絵から目を離したから

そう感じただけかもしれない


カウントダウンが始まる


5、

今年笑ったこと


4、

今年泣いたこと


3、

今年できた友達


2、

全てをこの胸に詰めて


1、

きっと忘れない




「あけましておめでとうございます」

「あけましておめでとう」


0:00

暖房の音に混じるのは

家族とテレビの中の笑い声


つい数秒前まで

来年と呼ばれていた時間が

今年となって

私たちに挨拶をした

ご覧いただきありがとうございました。


私の大晦日はこんな感じ。

会話はリアルにしようと、関西弁のまま。


誰かに届きますように。

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― 新着の感想 ―
 多分多くの家庭がこんな感じでしょうね。  もしくは既に寝ているか。(笑)  ともあれ今年もよろしくお願いいたします。  ……って気が早いか。(現在23:38)
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