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世界情勢エッセイ

トランプ大統領が戦っているDS(ディープステート)とは何か?

作者: 中将

◇「DSディープステート」の定義



筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。


 今回はトランプ大統領が戦っているとしているDSディープステートについて個人的な意見と解説をしていこうと思います。



質問者:

 DSというのは都市伝説や陰謀論だけの話かと思いきや、選挙戦でもトランプさんは連発していたらしいじゃないですか……。


 そもそも一体どういう人たちなんですか?



筆者:

 ちゃんとした辞書には載っていない用語であるために、

 ネットの辞書である「実用日本語表現辞典」と言うものから引用しますと、


『ディープステート(deep state)とは、政府や国家の公式な構造の裏側で、影響力を行使し、政策決定に関与するとされる非公式な組織やネットワークのことを指す。


 この概念は、政治学や社会学の分野で議論されることが多い。ディープステートの存在は、公には明らかにされていないため、その具体的な構成や活動は不明確である。


 一部では、ディープステートが政治的な陰謀の一部として描かれることもあるが、これは一部の見解であり、必ずしも全ての人が同意するわけではない。ディープステートは、政治的なパワーバランスや社会の安定に影響を与える可能性があるとされる。』


 とあります。


 これを簡潔にまとめますと、「選挙で選ばれた国民の代表者ではない集団」によって国家の基本政策が決められていることをトランプ氏は批判しているという事です。


 日本で言えば官僚機構、経団連、宗教団体などを思い浮かべてみると分かり易いのかなと思います。



質問者:

 確かに選挙に選ばれていない人が政治大きな影響力を持つ状況は問題ですよね……。



筆者:

 共和党のライバルである民主党には、ゲイツ財団、ソロス財団、環境保護団体、様々な権利を求める団体、ハリウッドスターと言った非常に強力な組織がバッグについていることを痛烈に批判しているわけです。


 世界経済フォーラムでは選挙に選ばれていない金持ちたちが世界のあり方を決めており、そのことに諸外国が従う流れになっています。


 気候変動やジェンダー、多様性なども一見良いことのように見えてビジネスや利権になっており、投資家たちの利益になるようになっているのです。


 それに対してマイナスの影響を受けているのが一般庶民だとするのがトランプ氏の主張であり、それと戦おうというわけです。



◇トランプ氏側には「DS」はいないのか?



質問者:

 確かにそう言った人たちが選挙で選ばれていないのに、政治に関与している感じはありますよね。



筆者:

 ここで僕が指摘しておきたいことは、「果たしてトランプ氏側にDSはいないのか?」と言う問題提起です。



質問者:

 え、どういうことですか?



筆者:

 今回の大統領就任式にはメタ(Facebook)のCEOザッカーバーグ氏、アマゾンの創業者ベゾス氏、アップルのCEOクック氏、GoogleのCEOピチャイ氏、オープンAIのCEOアルトマン氏、日本からは孫正義氏ら巨大IT企業のCEOたちも出席しています。


 トランプ政権に関係している人事を見ても、少なくとも13人のビリオネアがおり、ABCニュースによると、彼らの純資産総額は4600億ドルを超え、「アメリカ史上最も大富豪が多い政権」とも言えるわけです。



質問者:

 確かにそう言った方々が大統領就任の際に出席されていましたよね……。


 彼らはどう見ても選挙に選ばれた人たちでは無いですから「DSに属している人たち」と言っても過言では無いですよね……。


 そうなるとトランプさんは一体誰と戦っているんですか?



筆者:

 確かにある種の「DS」とは戦っていますが、味方にも「DS」がいる様そうなので、

 トランプ氏の発言は全くの嘘では無いですが、

 政治家やマスコミ特有の「正しいことを述べているわけでも無い」という事です。


 そしてその戦っている相手はこれまでの「民主党大口献金者」であり、

 別に何か特別な相手と戦っているわけではありません。



質問者:

 えっ……それならどうしてDSだなんて言葉を持ち出しているんでしょうか?



筆者:

 トランプ氏が行っているのは「DSが世の中を破壊している!」と言い放ち敵と味方に分ける戦術だと思います。


 普通に「民主党支持者と戦っている」というお話では当たり前すぎて注目されません。


 しかし、「DS」であれば、「得体の知れない相手と戦っている」というイメージを(少なくともアメリカ共和党支持者に対しては)根付かせることに成功しています。


 これにより、確固とした支持層を固めることで選挙戦を有利に運ぶことができ、この8年間共和党のトップとして君臨し続けることも出来たわけです。


 ですが、見てきた通り、お互いにある意味において「DS同士が後ろについている」状態であり、大規模で世界的に影響を与える「派閥間抗争」と言うのが僕の評価です。



質問者:

 なるほど、トランプさんの選挙戦略にまんまと世界中がハマっている可能性があるという事ですか……。



筆者:

 もっとも動いているお金の規模が違い過ぎるので、僕の考え方が間違っている可能性もあるとは思うんですけどね(他のご意見がある方は是非ともコメント欄でお願いします)。


 ただ、アメリカ大統領選挙そのものが「尋常ではないぐらいお金がかかる」ものであるという事を考慮しなくてはいけないです。


 アメリカの調査会社「アドインパクト」の試算では、2024年のアメリカ大統領選挙と連邦議会議員選挙などでの選挙広告に使われる費用の合計は両陣営合わせておよそ107億ドル、日本円で1兆6000億円にもなると言われています。

(ほとんどの費用は人件費と広告戦略に使われるようです)


 トランプ氏は大富豪の実業家ですが流石にこれだけの金額をキャッシュで賄う事は不可能なので、

 他の大富豪のお仲間からそれぞれ寄付を受けなくてはやっていけないのです。



質問者:

 アメリカ大統領選挙ともなれば選挙1回で小さい国の国家予算レベルで動いてしまうんですね……。



筆者:

 アメリカ大統領は皆さんご存じの通り圧倒的な権力を持ち、なおかつお金がかかるとなれば、「超国家的なお金持ちたち」に頼り、力を持ってしまう事はある程度仕方が無いとも言えます。


 僕はお金がかかってしまうのはアメリカの選挙制度のシステム的に仕方の無いことだと思います(改革しようという声も上がっていないようですし)。


 しかし、トランプ氏が“いけない”と個人的に思うことは「自分もDSの一派が味方」にいると思われるのにそれを棚に上げ、自分は「DSと戦う正義の味方」と言う印象操作を有権者に対してしているということだと思います。



質問者:

 しかしそれについてはあまり言われていませんよね……。



筆者:

 それはDSそのものが「陰謀論」の一言で片付けている傾向があり、

 深く考察している方があまりいないからですね。


 僕の見立てでは、やっていることは「どっちもDS」と言う感じがするんですけどね。

(理念からすると共和党に近い考え方ではありますけど)



質問者:

 ですが世間的には「DS」はグローバル的な考え方で、トランプさんはナショナリズム的な考えですよね?


 これは一体どういう事なんでしょうか?



筆者:

 WHOや気候変動枠組みからの脱退は「グローバル化から逆行」と言うよりも、

 「アメリカにとって不利益」だからに過ぎないと思います。


 「アメリカに都合の良い世界的組織」なら喜んで立ち上げて仲間を引き入れようとするでしょうからね。

 ちょっと世間の分析は的が外れているように思います。

 トランプ氏はアメリカがこれまで「世界の警察」「世界の経済的リーダー」としての役割を負わされすぎて国内が疲弊しているために手を引きたいのでしょうね。



◇「日本のDS」は政治資金規正法で容易く取り締まれる



質問者:

 確かに、「アメリカの利益最大化」をすることがトランプさんにとって一番大事な気もしますからね……。

 その目的のためには手段を問わないという事ですか……。


 ここまではアメリカのお話ばかりだったんですけど、日本にも「DS」にあたる官僚機構、経団連、宗教団体などの組織がいるという事でしたがこれらの組織に対してどうすれば良いのでしょうか……?



筆者:

 結局のところお金を寄付することによって民主政治が歪んでしまう事に日本のみならず万国共通の問題なのだと思いますよ。


 僕が思うに政治献金は残しても良いですが、「寄付税額控除(税金が減る)」を無くす方向性にもっていった方が良いと思います。


 今の日本の制度は稼いだ企業や個人が「税金を安くしつつ政治家を意のままに操る」と言う「力を持つ者がより増長する」最悪の状況ですからね。


 政治家としては現状の政治献金を残そうと必死になっているわけですが、

これはある意味「日本版DS」を防衛しようとしているわけです。



質問者:

 なるほど……それなら経団連と宗教組織の影響力は落とせそうですね。

 でも、官僚機構ってなかなか解体できないじゃないですか?



筆者:

 そもそも日本の政治家が官僚に答弁書や法案を事実上作ってもらっていること自体が異常なのだと思いますよ。

 完全に本来やるべき仕事を放棄しているわけですからね。


 政治家がその「節約している時間」何をしているのか? と言えば地元に帰って頭を下げる日々ですからね。

 陰で「利益誘導の約束」を地元有力組織に取り付けている可能性だって否定できません。


 勿論当選のためにはそれらは最良の策なわけですが、本来国会議員は国家全体のために考えるべきであり、頭を下げるべき相手は「国民全体」のはずです。


 本来であれば「国会での働きぶり」を評価するべきですが、法案も答弁も実は「官僚お任せ」状態ですからね。


 これもお金のかからない政治にして法案も答弁も自分で考えるようになれば、

 今の高い議員報酬もそんなに“高いとは思えない“ぐらい重要な仕事に多忙なはずです。



質問者:

 つまりあらゆる面で日本の国会議員は本来の責務を果たしていないわけなんですね……。



筆者:

 政治家に対して政策の提案をすると共に、

 日本に巣食う官僚機構、経団連、宗教組織の力を弱めるための方策をこれから考えていければと思いますね。


 という事でここまでご覧いただきありがとうございました。


 今回はトランプ氏も「違う派閥のDSのお仲間」がいるのではないか?

 日本に巣食う官僚機構、経団連、宗教団体からの影響力を下げる方策を考える必要があること。

 

 をお伝えしました。


 今後もこのような政治や国際情勢について個人的な意見を述べていきますのでどうぞご覧ください。

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