黒 白 黒
全然進まないなぁ~色々ばら撒いてるけど、全然回収できない。
いつ完結するんだろ・・・これ。
神域ラメロ・国境付近
「ダメですよ!」
少女の声。白い布を纏っており、顔は分からないが声からして性別は女。
その少女が慌てている。
「心配ないさ。これはただの暇潰し」
これもまた女の声。こちらも白い布を纏っていて顔は分からないが、声からしてもう一人の少女とは違い、大人っぽい声質。
「ひ、暇潰し!?尚更ダメです!ちゃんとした理由が無いのに」
少女は必死に、もう一人の女性を引き留めようとしている。
だが、女性はそれを聞こうとはしない。
「私が行かないとでも?」
口元が見えた。ニヤリと笑っている。
「ダ、ダメです!!」
必死になる少女だが、もう無駄だろう。
女性は小走りに森の中に入って行った。
「あっ!ダメ・・・もうっ!」
少女も追いかけ森の中に入って行く。
サァー・・・サァー・・・風が吹き、森の木々の葉が揺れる。不吉にも、空には烏が飛んでいた。
「こっち」
センに案内されながら、森の奥深くに入って行く。
すると、狼が私の横を並走する。
『おい、女。気いつけろよ?』
狼が言う。だが、意味は解らない為、尋ねる。
「何をだ?」
『お前はまだ森の王に会ってない。会っていない奴は例えセンが認めても敵だ。いつ襲われても可笑しくない』
森の王?そんなモノが居るのか・・・。だが、それは人なのだろうか?
「要人すれば良いのだろ?」
センの背中を見ながら言う。
『まぁ~、簡単には死なないと思うがな』
意外な一言。私は吃驚し、狼を見た。
『俺は認める所は認める主義だ。それに、別に俺はお前の力を過小評価も過大評価もしていない』
褒められているのか、貶されているのか解らない。だが、ここは褒められている方向で。
暫く走っていると、センが止まった。
「どうした?」
私はセンに尋ねた。すると、センは目の前の樹に手を翳した。
そして、何かを唱える。
「『―――――――――』」
何を言っているのか解らなかった。ゴーストウルフの様に篭っている様な声だったが・・・。
すると、狼が説明してくれた。かなり省いて。
『アレは結界解除だ』
・・・・それだけで納得すれと?
聞きたい事は山ほどあったが、今は森の王とやらに会わなくては。
『止まれ!』
不意に声がした。しかもこの声は、ゴーストウルフと同じ。
[あらら、本当に居るよ]
もう一つ声が。だが、この声はゴーストウルフとは違って響く。
『・・・・・バズテルとクウィか?』
狼が辺りを見ながら言った。
『ディガース・・・お前が余所者と一緒とは・・・しかも王も一緒とは』
王?誰が?ここに居るのは、狼とセ・・・・・まさか!?
[王よ・・・何故そんな奴と?]
「客人だ」
センが言う。
『俺は納得出来ないぜ?その女からは過去に嗅いだ事のある匂いがする・・・我等同胞を殺した・・・』
すると、木々の奥から黒い狼が現れた。
『女・・・バズテルの眼を見るな・・・一瞬でこの世界からおさらばだ』
狼が言う・・・。
「魔術の何か、か?」
狼に尋ねた。
『あえて言うなら・・・森の力だ』
イマイチ理解出来ないが・・・私の命の危機だと言う事は解る。
メアは戦闘態勢に入ろうとした時、木々からもう一匹の狼が出てきた。
だが、その狼は他のゴーストウルフとは違い、白い。
「なっ!白いゴーストウルフ!?」
メアは思わず叫んだ。
文献などでは、ゴーストウルフの色は黒と伝えられている。
[白がそんなに珍しいかい?お嬢さん]
白い狼が言う。声からして雌なのだろうか?
『おい!クウィ!何故出てきた!?』
バズテルと言われる狼が怒鳴る。
[王とディガースが認めたんだ・・・気に喰わなくてもここは我慢だよ?バズテル]
そう言いながら、クウィと呼ばれる白い狼がメアを見て言った。
[・・・お嬢さん。もしアンタが可笑しな行動を取ったら・・・殺すわよ?]
背筋が凍った。
私は頷くしかなかった。
[・・・・なら良いわ・・。バズテル、解ったでしょ?例えアンタでも王とディガース相手に殺し合いなんてしないでしょ?]
クウィがバズテルを見て言う。バズテルはそっぽを向きながら答える。
『ふん!今は生かしてやる』
そう言い、バズテルは消えた。
[では、私も。王よ、先に行って待っています]
そう言ってクウィも消えた。
『・・・良かったな、女』
ディガースが安堵する。
「何がだ?」
『もし、クウィもお前を殺す気だったら、お前は確実に死んでいる』
やはり・・・先程の殺気は生易しいモノではなかった。
「クウィは強いよ。唯一完璧な魔術を使えるゴーストウルフだから」
センが言う。だが、完璧な魔術?
「完璧とは何だ?」
私は尋ねた。
「・・・・後々解るよ」
そう言ってセンはまた奥に入って行った。
『女。ここから先はあまり自ら行動するな。王の許可が下りるまでは』
ディガースが歩きながら言う。
「王って、センの事ではないのか?」
先程のバズテルと言う狼も、クウィと言う狼もセンの事を王と言っていた。
だからてっきりセンが王かと・・。
『センは王候補だ。今は試験中だ』
「試験?そんなモノが?」
『イレギュラーだからな、アイツは。だから本当ならしなくても良い試験をしている』
そう言って、狼は少し悲しそうな顔をした。
だが、その表情の意味を、私はこの時は理解出来なかった。
「ところで・・試験って何だ?」
私は狼の後を追いながら尋ねた。
ちなみに、センはもう見えない。先に行き過ぎ。
『能力の制限だ。今のセンは実力の半分に抑えられている』
そのまま続ける。
『あの赤い騎士との戦いで、センが使った力・・・お前は見えていただろ?』
そう尋ねられ、頷いた。
確かに見えていた。『紅蓮』の隊長には消えた様に見えたかもしれないが、私からは見えていた。
『本当なら完全に消える事が出来るのだが、試験中だったからな』
「それで使うなって言ったのか?」
『それもあるが、もう一つの理由としてはまだ他の人間に見せるのを避けたかった』
「何故?」
『色々・・・とだ』
何か言えない理由でもあるのか?まぁ、それでも結構教えてくれたから良いが。てっきり嫌われていると思ったが、そうでもないらしい。
『着くぞ』
言われ、前を見た。
――――何だアレは!?
目の前には、結界が広がっていた。
『行くぞ』
そう言い、狼は結界の中に入った。すると、狼の姿が消えた。
「カモフラージュの為の結界か・・・」
私は後を追う様に、その中に飛び込んだ。
雑に進み過ぎだなぁ~・・・。
もっと考えないと。最近『ラッキー』の話ばっかり考えてるからなぁ~。
てか、全然話進まない。まだ森の中で、王にも会ってないよ。
早く温泉シーン書きたい。ラブコメりたい。キャッ♪キャッ♪したい。
狼とか・・・もう良いよ飽きたよ。
何で狼にしたのかなぁ~!女の子出してぇー!!
てか戦えよ!
まぁ~愚痴はここまでにして、
次もよろしくです。