大迷宮最下層の魔物
文才無いのはわかってるんだよーーー!!
大迷宮第九九階層。此処に来るまでに更に一週間掛ったがついに百層目の道が見つかった。
「ようやく、百層目に行けるのか。疲れたよ俺は。行きたくね~な」
「スライフ様。弱音を吐いてはいけませんよ。弱音を吐けば吐くほど疲れてしまいますよ」
地べたに座っているスライフにマリアが声を掛ける。スライフは溜息を吐きながらも立ち上がる。
「はぁ~・・・ありがとうマリアちゃん。少し、元気が出たよ」
「左様でございますか」
ボルマスはそんな光景を見ながら声を発する。
「お前達、多分次で最後の階層になる。そこには必ずダンジョンボスが居るはずだ!!全員、気張ってけよ!!」
「「「はっ!!」」」
遂に迷宮最後の百階層目に突入していく。
〇△□×
百階層目はただ広く周りは何もない。まるで闘技場の様である。
「明かりは周りだけで上にまでは届いていない様だな。広さは目算で野球場くらいあるな」
ボルマス達はそんな中を進み続け、中心まで来る。
「うん?」
「どうした?」
「いえ。上の方で何か赤く光った様に見えまして、何か居ますね確実に」
「そうか!!」
一瞬であるが上で何かが赤く光ったように見えウルギラが目を凝らすが光は既に消えている。だがその直後、上から巨大な存在が下りてきた。直ぐにボルマス達は散開する。
「やはりダンジョンのボスと言えば、ドラゴンだよな!」
下りてきたのは、体長二十メートルの黒い竜だった。二対の翼に巨大な角、あらゆる物を砕く顎、あらゆる物を切り裂く爪。そしてその身から出るオーラはもうA級を越え、S級の域である。
そのドラゴンの名は、デモンドラゴンロード。その名の通り竜の王。迷宮のラスボスに相応しい存在である。そしてドラゴンロードはボルマス達を見る。
「――この先、通るべからず。通った場合世界が滅ぶと知れ!」
「何?」
「我等が主の命によりお前達に死を与える」
ドラゴンロードはそう言うと口を開け、その奥から一筋の蒼い光が見えた。竜の息吹の溜め(チャージ)である。
「おいおい、こっちの話は無しかよ!」
「竜の息吹だ!逃げろ!」
すぐさまドラゴンロードから距離をとり、その場から離れる。竜の息吹の溜め(チャージ)が終わる。
「死ぬがいい」
ドラゴンロードはボルマスに向けて蒼き閃光を放つ。ボルマスはそれを<飛行>の魔法で飛んで避ける。だが竜の息吹は飛んでいるボルマスを追いかける。
「ちっ!俺狙いか!」
数秒の後、竜の息吹が放ち終わる。竜の息吹が通った所は地面が融け溶岩の様になっている。当たったらひとたまりもない。
「どうやらあの蒼い閃光はプラズマみたいですね。今の私達に当たったら大怪我間違いなしです!」
「わかっているさ!行け、お前達!!」
「「「「「了解!」」」」」
マリアがボルマス達に警告するがレオノート、ウルギラ、ガリアノーズはドラゴンロードに向かっていく。三人聖剣を抜き、三方向から斬り掛かる。
「絶対なる、騎士王の聖剣!」
まずはレオノートが足を斬り。
「世界照らす、太陽の聖剣!」
次にウルギラが背中を斬り。
「聖断する、湖の聖剣!」
最後にガリアノーズが左肩から右腰を斬る。更にマリアが目をサフラが顔を攻撃する。
「銀閃竜狩」
「竜刃破断斬!」
「グォォォォォン!!」
五人の強攻撃により、ドラゴンロードはその痛みにより絶叫を上げながら地に倒れる。その身体からは大量の血が流れるが、ドラゴンロードは近くに居たウルギラを尻尾で吹き飛ばし、腕を伸ばして爪でマリアとサフラを狙うが目を負傷している為、当たる事は無かったが直ぐ身体中の傷が再生していく。
「流石黒竜。竜殺しの武器でも頭を破壊出来ないとは。こっちの世界でも黒竜は竜族一の防御力か。それに再生能力も持っているか。やはり何時まで経っても異世界だろうとドラゴンは厄介だな」
ウルギラが吹き飛ばされ、立ち上がりながらそう言う。
竜には厄介な特徴が十個ある。
一個目、超が付くほどの再生能力。
二個目、魔法が得意。
三個目、物理耐性が高い事。
四個目、物理攻撃が神も含めた種族で最強という事。
五個目、高度な知能。
六個目、魔力炉心臓。心臓が鼓動する度に莫大な魔力を生成する。
七個目、魔法耐性。それも殆んど無効化に近い程で最上位種の竜にもなると魔法を完全に消滅させる。
八個目、魔力吸収。魔力が底に近い状態かつ心臓の鼓動が弱くなり魔力が余り生成出来なくなった時、つまり瀕死状態で使用し、周囲の魔力と相手の魔法を吸収して魔力を急速で回復する。
九個目、不老不死。寿命で死なない。
十個目、竜殺し耐性。この能力に関しては竜族の中でも存在核を上位にまで至らせ、竜殺しの武器、魔法を扱う者と戦い生き残るを数回し、かつ一〇〇〇年以上生きた上位竜だけが持つ能力。それが竜殺し耐性。
竜族を倒す事に特化した武器、魔法の事を竜殺しと呼び、そんな竜殺しの攻撃を完全に防ぐ事は出来ないが幾らか竜殺しの武器、魔法の威力を低減させる事が出来るのが竜殺し耐性。
そして更に竜殺しの武器、魔法を扱う者と戦い生き残るを何十、何百回も繰り返し、更に三〇〇〇年以上生き、かつ存在核を最上位にまで至らせ至らせた竜だけが持つ竜殺し耐性の完全上位互換。竜殺し殺し。
竜殺し殺しは竜殺しの攻撃を完全に弾き返し、尚且つ竜殺しの攻撃を倍にして相手に返す能力。
まさに最強と呼んで相応しい種族である。
ドラゴンロードは再生が終わると、翼を羽ばたかせ宙に上がり、周囲に六つの魔法陣を展開する。
「魔法攻撃までやってくるか!」
魔法陣から極太のプラズマを放ち、それを縦横無尽に動かす。
「こういう時は逆に近づくのが一番なんだよな!」
ボルマスがドラゴンロードのプラズマ攻撃を全て避け、懐に入り、ドラゴンロードの腹を一発ぶん殴る。殴られた衝撃でドラゴンロードは後ろに倒れる。ボルマスは更に腹に連撃の追撃をした。
「グァァァン!」
「更にキツイ痛みをくれてやる。やれ!スライフ、アウラ!」
「双葬黄金嵐!」
「赤閃一投!」
ボルマスはドラゴンロードから飛び退きスライフの嵐の様な連撃がドラゴンロードの硬い甲殻を破壊し心臓と肺を切り裂きアウラの槍がドラゴンロードの腰を貫通する。貫通した槍はアウラの元に戻る。だがドラゴンロードだってやられっぱなしという訳ではない。ドラゴンロードはスライフの方を向くと。ガトリングガンの様に竜の息吹を放つ。スライフはそれをすべて避けて離脱する。直ぐに傷が修復され、また竜の息吹の溜め(チャージ)を始める。
「またかよ。全員、竜の息吹を止めろ!」
ボルマスの号令で竜の息吹を止めるべく、ドラゴンロードに全員が向かうが、相手はドラゴン。そう簡単に近づけさせてはくれない。今度は風魔法を使い、暴風を起こし近づけさせない。
「ちっ、風魔法か。なら、アウラ!」
「もう準備出来てますよ。絶死一心殺槍投!」
アウラのフルドボルグがドラゴンロードの胸部甲殻の一点を狙い投げる。投げた槍は胸部甲殻を一切の抵抗なく貫通し心臓を貫き、胴体を貫く。胴体を貫いた槍はそのまま直進し反対側の壁に突き刺さった。
「グォォォォォン!!」
ドラゴンロードは内側に溜めていたエネルギーが暴走し口から光が漏れ、胸部が少し膨らみ、遂に暴走していたエネルギーが爆発した。上半身が爆散し、その肉片が辺りに散らばり血の雨が降り、残った下半身が後ろに倒れる。
「「「<魔力障壁>」」」
全員が魔法障壁を張り血の雨を凌ぐ。血の雨は直ぐ止み、<魔力障壁>を解く。
「これで終わりだ」
ボルマスは再生を始めているドラゴンロードに近付く。
「<根源紫雷殺>」
ボルマスの手に紫雷が纏う。ドラゴンロードの再生した胸部甲殻を突き破り、身体の中央にある根源を握り潰す。根源を握り潰され、死を超えるこの世全ての拷問や苦痛を煮詰めた痛みが全身に走るが頭が再生出来ていない為、悲鳴は聞こえないがドラゴンロードの身体が一瞬仰け反りすぐ元に戻る。
〇△□×
ボルマスは胸部甲殻から手を抜き、ドラゴンロードの死体を<魔法収納>に入れ、ガリアノーズ達の所へ行く。
「運がよかったな。そこまで強くない奴で」
「そうですね。流石に竜殺し殺しは無かったですけどね」
「サフラとマリアの攻撃が効いた時点で竜殺し殺しは無いと分かったからな。それに竜殺し殺しは竜族の中でも存在核が上澄みのクラスからだしな。あの程度の奴じゃそれは有り得ない無いからな。それに竜殺し耐性も習得してなさそうだったしな。」
例え竜殺し耐性を習得していたとしても倒せているので問題は無いだろう。
「はい。それにあの竜が言っていた事も気になります」
「❝この先、通るべからず。通った場合世界が滅ぶ❞か」
「はい」
ボルマスはあのドラゴンロードが言っていた事を考える。文字通りに受け取ればボルマス達が今からやろうとしている事は世界を滅ぼす行為だ。それにあのドラゴンロードは❝我等が主の命❞と言っていた。つまりあのドラゴンロードより上、それは今のボルマス達より存在核が上の存在が居るという事になる。
更に言うならばこの迷宮は世界を滅ぼす何かが封印されている、という事はドラゴンロードの主でさえも封印するしかない程の者か、物が眠っていると考えた方が良いだろう。
(あのドラゴン。俺達の世界の基準だと竜王クラス。ならばこの世界は修羅級の世界?いや、まだ修羅級とは決まった訳じゃない。この世界の強者と戦えばこの世界がどの位の世界かが分かる。それこそあのドラゴンの主、もしくはその主とやらと同等の存在と戦えばわかるはずだ)
ボルマスがドラゴンの主とこの世界について考えているとガリアノーズがボルマスの肩を優しく揺する。
「ボルマス様。ボルマス様」
肩を揺すられボルマスは俯いていた顔を上げる。
「うん。・・・あぁ、わりぃなガリアノーズ」
「いえ」
ボルマスは両頬を二回叩く。
「良し。気を取り直して、全員此処の探索を始めるぞ」
「「「了解」」」
〇△□×
十分後。
「ボルマス様、此方に来てください!」
ウルギラがボルマス達を呼び、ボルマス達が集まる。其処は一見するとただの壁だがウルギラがその壁を押すとほんの少しだが壁が奥に押し込まれた。だがウルギラが力を抜くとすぐに元の位置に戻る。
「どうやら壁に似せた隠し扉の様ですね」
「開けますか?」
「勿論だ!」
ボルマスがGOサインを出し、レオノート、ウルギラ、ガリアノーズが隠し扉に手を付き押し込んでいく。
「「「はぁぁぁ!!」」」
隠し扉を開けると扉の先には下りの螺旋階段があり先は真っ暗である。
「それじゃ行くか」
ボルマスが先頭に立ち、螺旋階段を下っていく。階段を下りきると、更に五十メートルはある通路を歩いていくと巨大な重厚な扉が現れる。その扉をまた同じ三人で開けるとそこは辺り一面が暗く少し肌寒い。そしてなぜか湖がある。その湖の中心には。
十字架に磔にされた男がいた。
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