洞窟探索
ソシャゲはいいね! エンジョイ、無課金勢!
アクロームたちが転移がすると途轍もないほど、いや絶大な魔力と言えるほどの魔力が辺りを覆っており、その中心から仲間の魔力が感じられた。
アクロームたちは全力で中心部へ飛んで向かう。
(――まだ誰も死んでいないはずだ!急げ!)
アクローム頭に最悪の事態が脳裏をよぎる。一分ほどで中心部、上空に着くとそこには巨大な黒い球体を全力で維持しているクルウスたちの姿があった。すぐに地に下り、クルウスたちの下に向かう。
「お前たち何があった!!」
アクロームがそう声を掛けるとクルウスたちがこちらに振り向く。皆、苦悶の表情をしており顔から脂汗が出ている。だがアクロームとゼノバルトの顔を見ると皆、苦悶の顔から希望に満ちた顔に変わる。
「アクローム様とゼノバルト様だ!お帰りになられたぞ!!」
皆がアクロームとゼノバルトの帰還に歓喜するが、アクロームはここで何が起きたのかを聞く。
「――いったい何が、ここで起きたんだ」
「それは私から、御説明させていただきます」
「――マリアか。とりあえず、ここで何が起きたのかきっちり説明してもらうぞ」
「はい」
マリアと呼ばれた女性は、右手に銀色の大鎌を持っている、水色の髪のショートヘアに目の部分をとても細かい装飾が施された銀のバイザーで隠し修道服を着ている。
そしてマリアの話によると、事の発端はアクローム達がここを離れた日に遡るらしい。
〇△□×
二週間前。
「よし。アクロームたちが行ったことだし、俺たちも洞窟を探索するぞ。サフラ、スライフ、アウラ案内してくれ」
「「「はっ!」」」
「エレンシア、ここは頼んだぞ」
ボルマスにエレンシアと呼ばれる女性。髪は灰色のウルフカット。垂れ目で灰色の瞳。服は完全に素肌を隠すタイプのメイド服を着ている。
「お任せください。ボルマス様」
〇△□×
洞窟の前にボルマスたちはいる。ボルマスはサフラ、スライフ、アウラの他にあと四人連れてきていた。まずは、マリア。次にレオノート、百八十ある身長に金髪の髪。吊り目に精悍な顔つき。黄金に青と白が差し色の全身鎧、腰には二振りの聖剣を差している。
三人目、ウルギラ。レオノートと同じ身長と金髪。整った顔に白金の全身鎧、腰に二振りの聖剣を差している。
四人目、ガリアノーズ。二人よりニセンチほど高く。整った顔に銀灰の全身鎧。腰に二振りの聖剣を差している。
「――この八人で洞窟探索ですか?」
「その通りだ。お前たちがいれば大丈夫だ!」
「ボルマス様が態々行かなくても、私たちが探索いたしますが・・・」
サフラが自分たちに任せてほしいと暗に願うが――。
「確かにお前たちに任せていれば何も問題はないだろうが、俺はただ単純に・・・洞窟探検をしたいだけだ!!さっ、行くぞ!」
ボルマスがそう言い洞窟の中に入る。そしてその後にサフラたちが続いて入る。
「はぁぁぁ。自由奔放すぎる」
ガリアノーズは大分、不安を感じている。不測の事態はいつ起こるかわからない。ガリアノーズはそこを心配しているのだが、自身の主たるボルマスは陽気に洞窟の中に入っていくため、いつも気苦労が絶えない。
「はぁ、何も起きなければ良いが――」
このフラグが回収されるまで後、二週間。
〇△□×
サフラが先頭でこの洞窟の中を探索する。本来そこそこ暗いのだが、天使の固有スキル【明暗視覚】で例え光が全く届かないような場所でも真昼の如く見えるようになる。そのため洞窟探索はとても順調に進む。
「ボルマス様、ここでございます。ここで魔鉱石と例の植物を採取いたしました」
サフラが指を差した場所には一面に沢山の白い雑草みたいな植物と純度の高い魔鉱石があった。
「――滅茶苦茶あるな。この洞窟は普通の洞窟と比べて幅があるが、ここは一層広いな」
ボルマスたちが周りを見渡し、前に進もうとした時、奥から大きな咆哮が聞こえた。それは大きな足音を立てながらドンドンと近付く。そしてボルマスたちの前に姿を現す。
「ほぉ~。あんな大きな音を立てるからどんな大物が来るのかと楽しみにしていたが、ただのデカいトカゲじゃないか」
その魔物の名は、アーマーザウルス。冒険者組織でランク付けされている中では単体でB級。熟練の冒険者数人係でようやく討伐できるようなモンスターであるため決して、ただのデカいトカゲなんて言えない魔物であるのだが。
ボルマスたちにとってはただの雑魚でしかなく。スライフとアウラは<魔法収納>に入れていた黄金の双斧と赫い大槍を構えて前に出てくる。
スライフは黒の革ジャケットと黒のジーパンを着たパンクファッション。黒髪に紫のメッシュを入れ、両耳には貫通ピアスをしている青年。
アウラは“フレーム回避”と書かれた白Tシャツを着て、その上にフード付きのジャージとズボンを着ている。茶髪のショートに小柄な体格の少女。
スライフが駆け出しアーマーザウルスに肉薄する。黄金の双斧がアーマーザウルスの前足と後ろ足を一瞬で両断し、スライフは即座にその場を離脱しボルマスたちの所に戻ってくる。そして戻ってきてすぐアウラが大槍を投擲する。
「ふっ!」
大槍が螺旋状に変形し高速回転しながら極超音速でアーマーザウルスの眉間に命中する。更に周辺の空間ごとアーマーザウルスの肉を抉りながら直進する。螺旋の大槍は奥の壁に突き刺さり停止する。残ったのはアーマーザウルスの足首から下と元はアーマーザウルスだった肉片だけ。
「戻ってこい。フルドボルグ」
アウラがそう言い手を伸ばすと、奥に突き刺さったフルドボルグがアウラの元に戻てくる。戻ってきたフルドボルグは螺旋状から元の大槍に戻っている。
スライフは、残った足首と肉片の回収に向かい<魔法収納>に入れていく。
「流石、アウラだ。広い通路がさらに広がったぞ」
「ですが、貴重な魔物のサンプルを足首と肉片しか残せず申し訳ありません」
「別に気にするな!なに、見た目程強くなかっただけだからな。そう落ち込む事はないし。次、気を付ければいい話だ」
「ありがとうございます」
「おう!」
六メートル程あった通路を先程の攻撃で倍の十二メートルにまで広がる。彼女からしてみれば全く本気の一撃ではない。ただアーマーザウルスのサンプルが足首しか残らなかったことで多少落ち込んでいるが、そこはボルマスが励ます。
「あの~ボルマス様、俺は」
スライフがアーマーザウルスのサンプルを回収し終わり、ボルマスの所まで戻り自分に指を差しながら声をかける。
「スライフもサンプルの回収。あんがとな」
「はい!」
スライフはボルマスに労われ、嬉々として答える。顔の表情でとても嬉しがっているのが良くわかる。
「サンプルも回収できたし、先に進むぞ」
そしてボルマスたちは更に奥に進んでいく。
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