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異世界で神様になってたらしい私のズボラライフ  作者: トール
第5章

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298.お腹がはちきれそうだ!!


第1回の浮島ツアーは大成功を収め、好評の内に幕を閉じた。


敬虔な信者さんには天空神殿見学がかなり好評で、第2回以降も見学ツアーを行う事となる。

その他でもドラゴンを見る事が出来るテーマパークはファミリーに大人気であった。よくテーマパークの上空をドラゴンは飛んでいるのだ。

カップルや夫婦には天空列車でのロマンチックデートが密かに人気であったのは言うまでもない。

お一人様にはエルフ街での観光や、ホテルのバーと温泉等も好評だった。

コリーちゃん一家もトリミーさん夫婦もまた行きたいと笑顔で帰っていったのが記憶に新しい。


ちなみに信者さん達は、元から神々に好ましく思われていたのもあるのだろうが、天空神殿で祈りを捧げてから輪をかけたらしく、皆がそれぞれ神に加護をもらったという顛末…。




第3回のツアーでは、ルーベンスさん夫婦…もう一家と言っても良いかもしれない。が注目を集めた。

何しろ奥様が10人居るのだ。しかも種族が皆違う。そして皆様小さい女の子が大好きだった…。

この世界の女性は身長が175センチ以上が殆どで、小さいのは小人族やドワーフ族等の一部の種族だけなのだ。

そして私とトモコは160~165センチという、この世界では小柄であった。ショコラも子供なので小さい。

つまり、ルーベンスさんの10人の奥様の玩具として目を付けられるわけで…結果、頭から足の先まで弄ばれたのだ(※決して性的な意味ではありません)。

途中助けを求めたが、ルーベンスさんは目をそらし、ロードは仕事で来れず、助けてくれる人は皆無であった。


浮島でもつれ回され、心休まるのは夜だけだった。

嘘だ。夜はロードの相手という、何とも鬼畜なスケジュールでげっそりしたのは言うまでもないだろう。


結局、奥様方にはルーベンスさんが父なら、私達は母よと断言され、私とトモコ、ショコラに10人の母親が出来たのである。

そしてルーベンスさんは着実に妻を増やそうとしている。エルフ妻を娶るのも時間の問題だろう。


そういえば、天空列車のロマンチックデートにルーベンスさんも行ったらしいが、10人もの女性を連れて行くのにロマンチックもなにもないだろうと思ったのは私だけだろうか。

きっと姦しい…大騒ぎ…いや、楽しいデート(?)だったに違いない。


そうそう、この夫婦だが、2泊3日では足りないと、ルーベンスさんが休みの度(宰相なので少ないが)に2~3人連れでデートに来るようになった。

一夫多妻も大変だと、頬がこけながらも家族サービスしているルーベンスさんを見て感心したものだ。




そんなこんなで。

浮島ツアーの後、ロードの実家に結婚の挨拶に行ったりだとか色々あったが、現在私のお腹はピークを迎えている。


妊娠8ヶ月目に突入したのだが、お腹が張り裂けそうなのだ。


「う、生まれる…っ」


うーん、うーんと家のソファでお腹を押さえ唸っていると、ヴェリウスがものすごく冷たい目で、


「ミヤビ様…それは食べ過ぎです」


呆れたように溜息を吐いた。


「呆れたように(・・・)ではなく、実際呆れているのです。

いくらお腹に御子がいらっしゃるといっても、朝食にご飯、お味噌汁、焼き魚、御漬け物に酢の物、さらに目玉焼きを乗せたパンとクロワッサンにヨーグルト、ついでのようにリンゴを食べて…2時間後に昼食など、お腹が破裂しますよ!!」

「うぅ…うぇっ 胃からせりあがってくる…」


太らない体質に、つわりが全くないという奇跡が加わり、妊娠してから皆が甘やかしてくれるので食べる量が増えた私は、ますます胃が拡張し、大食いのプロのごとく食事量が増えていたのだ。


「動けない…」

「当たり前です!! 全く。皆が甘やかすから」


ブツブツ言いながら少量の神力を流し、我が子の調子を診察してくれるヴェリウスはおかんな医者と言っても過言ではない。


「━━…そういえば、“背信者”や元大司教はどうなったの?」


色々ありすぎて忘れていたが、そろそろ背信者と大司教の処罰が決まったのではないかとヴェリウスに尋ねる。


「…“背信者”に関しては、世界中の教会から探しましたが、意外にも数はそういなかったようです。本当に教会の一部の者しか関わってはいなかったようですね」


神力で診察してくれたヴェリウスは、問題ないようですね。と、前足をお腹から降ろしたが、消化促進は勿論されてないわけで苦しさは変わらない。


「うぅん…それなら教会を消滅させるのは早まったかなぁ」

「いえ、良い見せしめになったと思います。何より、人間の神王様への信仰心が薄まりつつあったのは確かです。今回の事がきっかけで、人間共の意識を改善出来た事は僥倖でした」


そう言ってヴェリウスは背信者達と大司教の末路を詳しく教えてくれたのだ。


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