プロローグ
導入部です。重要な情報は名前ぐらいなので飛ばしても問題ありません。
問題ないと思う。
問題ないんじゃないかな?
※10/17後書きにレイアウトミスがあったので修正。
1.プロローグ
「Fantasia Life Onlineって知ってる?」
お昼休み中、向かいに座っていた友人の青羽が唐突に提案してくる。
「Fantasia Life Onlineって前に三人が言ってた?」
「そうよ。もうすぐリリースだから一緒にやらないかと思って」
私の質問に返してきたのは朱音だ。彼女ともうひとり希乃の三人でβ版をプレイしていたらしい。
そういえば忙しくて時間とれないからってβのお誘いは断ったんだっけ…
Fantasia Life Onlineー通称FLOとは斜め上の発想で定評のあるゲーマーズフロンティア社が開発したVRMMOだ。
ファンタジー世界で夢のあるセカンドライフをコンセプトに作られたグラフィックはまるで本当に異世界に行ったようだとか。
キャラメイクの方も多種多様なスキルを取捨選択した組み合わせは狙いでもしなければ同じにならない程らしい。
更に立場も一般市民から王様、人類種の天敵なんて物騒なものにも理論上はなれる仕様。
元々興味があったからお誘いは嬉しいんだけど問題は…
「売り切れ続出で入手は絶望的とか聞いたけど今から手に入るものなの?」
「ふっふっふ…なんとβプレイヤーはそれぞれ一人だけ招待出来るのだよ」
青羽が渾身のドヤ顔を決めてくる。ありがたいけどその顔はちょっとイラッとくるぜ…。いつものツッコミ待ちのようなのでせめてもの反抗にその顔については無視して話を進めていく。
「三人招待できるとして私と白銀さんとあと一人は?」
「希乃の方で百々(もも)ちゃん誘うとか言ってたかな?」
白銀さんはあるイベントで知り合った私達と同じくゲーマーの男性で朱音の彼氏だけどどちらかと言えば仲の良い男友達。百々ちゃんの方は確か希乃の学部の後輩だったかな?
「あまり話したことないけど百々ちゃんってお嬢様って感じの娘だっけ?」
「実際お嬢様らしいけどね。お祖父さんがどうとかって聞いたわよ?」
「へぇ。ーー」
そんなこんなで少々脱線しつつもFLOの話を聞いていく。
「…お二人さんもうあまり時間無いよ?」
青羽に言われて時間を確認すると休みが終わる時間が迫っていた。
「っといけない。じゃあいつものように名前と髪色と…あと何かあったかしら?」
「RPのキャラ付けぐらい?私達は普段RP勢な訳だし。」
「でもそれはあっちで会ってからのお楽しみで良いんじゃないかな?」
「それもそうね。それじゃあっちで会うのを楽しみにしてるわ。」
「後で家に来てよ。今日中に招待終わらせちゃおう。」
「オッケー。それじゃまたあとで。」
そう言って私達は急いで授業へ向かった。
夕方に青羽の家へ向かうとそこには朱音や希乃、百々ちゃんまで揃っていた。
「お、来たね~。いらっしゃい。」
「ちわ~」
「こんばんは。お久し振りです。」
「こんばんは。百々ちゃんも久しぶり。皆いるってのも珍しいね。」
いつもは私か百々ちゃん、たまに白銀さん関係で朱音がいないので全員集合は結構珍しかったり。そう思っているとー
「お邪魔するよ。」
…白銀さんまで来た。どうやら招待を送ってくれた事へのお礼をしに来たらしい。
「正直助かったよ。こっちも5人組なんだけどβは2人しかできてなくてね。店で買うこともできなくて困ってたところだったんだ。」
「気にしないで良いわよ。代わりと言ってはなんだけど暇な時にでもこっちを手伝って貰えないかしら?」
そう言って百々ちゃんを見る朱音。そういえば百々ちゃんMMO自体は初めてとか言ってたね。アドバイスとかの手助けしてよって事だねこれは。白銀さんも視線で言いたいことに気付いたのか頷いて百々ちゃんを見て
「そんなことで良いなら喜んで。東雲さん…でよかったかな?はじめまして、万丈白銀です。あっちでは…うん、ジャックでいこうかな?よろしくね。」
「はい。こちらこそ宜しくお願い致します、白銀さん。東雲百々と申します。」
こうして自己紹介も終わり、VRギアにデータのダウンロードとアカウント登録をしながらの会話は続く。アバターはもう作れるらしいし帰ったらキャラメイクしとこうかな。
情報まとめ
中の人→ゲーム内
黒瀬 白 →???
一瀬 青羽→???
二宮 朱音→???
三城 希乃→???
東雲 百々→???
万丈 白銀→ジャック