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剣道少女が異世界に精霊として召喚されました  作者: 武壱
第一章 召喚編
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よそ者が首を突っ込むなって?じゃ腕か脚なら良いのかい?なんなら刀を突っ込むよ!⑴

 あた〜らし〜い〜あ〜さがきた!き〜ぼ〜お〜のあ〜さ〜が!この先知りません、調子こいてサーセン。


 はい!と言う訳で翌朝です。昨日あの後すぐに、エイミーとの話合いは中止する事になった。


 理由は単純に彼女が呼ばれたからなのよね。その理由もまたまた単純、あたしがこの世界に来た時に倒した3人が、意識を取り戻したので、その取り調べをするからエイミーにも同席ほしいとの事だった。


 まぁ、彼女はこの里一番の実力者っぽいし〜千年前の戦争で生き抜いた、生きた英雄と言っても過言じゃないだろうし、その流れは当然よね〜


 んで、あたしはと言えば、服は返り血受けていたし、なんだかんだで汗かいてたしで、とりあえず沐浴してから、エルフの民族衣装っぽい緑がかった服を借りて、食事を済ませてたりしたんだけど、これがまたね〜


 まぁ、予想はしてたんだけど、多くの物語の中のエルフ達がそうだった様に、この世界のエルフ達ももれなく菜食主義で、食卓に並んだ物は基本的に草、草!草‼︎


 まぁ美味しかったけどさ、あたし基本的に肉食女子なのよね〜動物性タンパク質カモン!と思って探したんだけど…なんか、でっかいいも虫の蒸し料理(シャレじゃないわよ?)が視界に入った気がしたけど、きっと気のせいよね!


 確かに動物性タンパク質かもだけどさ、現役JKが両手にでっかいいも虫掴んで、いい笑顔で頬張る姿なんて誰も見たくないよね?よね⁇


 まぁ一周回って、逆にとんでもないインスタ映えになるかもだけどさ、さすがに無いわ。え?乙女なんだから虫が駄目とかじゃ無いのかって?Gさん位なら手で潰せます、キリッ☆


 んで食事の後はと言えば、案内された部屋でエイミーから聞いた話を、整理しながら過ごして、暫くして眠くなったタイミングで早々に寝てしまった。昨日は色々あったし、さすがに精神的にも疲れてたみたいで、体内時計で大体夕方位の時間だったと思う。


 時計が無いから、あくまでもあたしの感覚でだけど、あたしがこの世界にやって来たのは、向こうの時間で朝の7時半位だった筈だ。そこからエイミーとの話し合いが打ち切られたのに、だいたい5時間位って所かしら。こんな事なら、じいちゃんに怒られるの覚悟で、懐にスマホ入れておくんだったわ〜


 まぁ、無い物ねだりをしても仕方ないんで、それは取り敢えず置いとくとして、話し合いが終わった時点で、元の世界ではだいたいお昼の12時〜13時位の筈なんだけど、こちらの世界ではすでに夜になっていた。まぁ、異世界なんだし、向こうとの時間軸と同じって訳はないだろうから、それは別にいいんだけどね〜問題はそこじゃ無くて、寝て起きたのにまだ夜中っぽいって事だ。


 沐浴して食事を済ませて、そろそろ寝とくか〜って思ったのが、話し合いが終わっただいたい3時間後。それから就寝して起きたのが今から2時間前なんだけど、あたしはいつも7時間は寝る様にしているので、ざっくり計算して少なくとも12時間位は経っている筈だ。


 まぁ、あくまでも感覚でだからはっきりした事はわかんないんけど、夜長くね?昨日のエイミーとの話で、この世界も地球と同じ惑星である事は確かだろう、軍国の位置がこことは真逆って言ってたしね。


 地軸がどうなってて、赤道もあるのかどうかもわかんないし、地域によって四季があるのかもわかんないけどさ、日の入りから12時間経ってまだ暗いって、日本で言ったら冬至位の時期に近いって事になるのよね~


 もしかしたら本当に冬至に似た時期なのかもしれないけどさ、色々総合的に考えると別の可能性が浮かんでくるのよね~


「ハッ!ハッ!」


 そんな事を考えながら、軽く2時間くらいジョギングしているあたしです、おはようございます。だって日課だし~起きて軽く運動しないと頭冴えないし~


 まぁジョギングは普段1時間位なんだけどね、瞑想だの素振りだのもあるし。ただ、昨日からも言ってるけど、体にかかる負荷が足りない気がして、普段通りだと物足りなかったので、ワンモアタイムなう。


「…ふぅ。ま、こんなもんかしらね。」


 そう独り呟いて立ち止まると、適度な疲労感が体を支配するのを感じながら、頬を伝う汗を手の甲で拭い、今まで走ってきた道を振り返った。ずっとエルフの里の外周をぐるぐる回っていたんだけど、思った以上に小さな里で、20分位で1周出来るくらいだった。


 夜中に走ってるのに、街灯でもあるのかって?いやいや、そんな文明の利器なんて無いですよ?


 代わりに、この世界には月が2つあるのよね、その上あっちの世界の歓楽街みたいに明るくないから、星の光も結構届くし。おまけにこの森のあちこちにでっかい蛍が居るのよね~だから夜なのにかなり明るかったりする。


 あれよね、この世界かなり虫がでかいのよね。夕飯のいも虫も最初『それなんて〇蟲?』ってツッコミたかったしさ!でっかい蛍も、昨日部屋で見た時には、乙女チックに『わ~幻想的で綺麗~キャッキャッ!!』とか思ったけどさ、ジョギングの為に表出て見てみたらさ、意外とグロくて結構引いたわ。


 この分だと、男の子の永遠の憧れのカブト虫やクワガタなんかもでかいんでしょうね~まぁ居ればだけど。Gだけは居ない事を祈っときましょ、さすがに手で潰せないわ~そんなの。


「…はぁ…はぁ、ひぃ…ま、まってください~…」


 ジョギングを終えて、軽くストレッチをしている所に、情けない声を上げて、金髪の美ショタきゅんがふらふらした足取りでやってきた。おやおや、やっと追いついたのねジョンきゅん。


「ふらふらじゃない、だから着いて来ないで、この辺で待ってて良いって言ったのに

「はぁっ!はぁっ…いや、そういう訳にも…いかないんで、ぜぇっ!

「別に逃げやしないわよ。右も左もわからないんだし、悪さなんかして、追い出されたりしたらあたしだって困るもの

「そ、それは…そうかもですけど、はぁっ…これが、僕の役目なので…

「まったく、真面目なのねあなた。ならもう少し体力を付けなさいな、だらしないわよ

「い、いや…僕これでも同年代の中では、体力ある方なんですけど…異世界の方って、皆さん優姫さんみたいに、こんなに走ってらっしゃるんですか?

「ん~…ま、最近は健康志向ブームとかで、ジョギング人口が増えてきてるらしいけどね。あたしなんかより凄い人なんて結構居るわよ…っと!」


 そう言って、手近の木の枝に飛んで掴むと、そのまま懸垂を始める。


「ま、まだ続けるんですか?!

「そりゃッ!ねッ!日課ッ!だからッ!さッ!やっとかないとッ!調子がッ!出ないッ!のよッ!!」


 ジョンきゅんの驚きの声に、あたしは懸垂をしながら答える。すると彼は、呆れたような疲れたような表情で、深く深くため息を吐くと、その場で体育座りで座り込んで、木の枝で懸垂するあたしを見上げる。


 察しの良い人なら、何故彼があたしに付いて回っているのか、既に気付いていると思うけど、まぁぶっちゃけ監視要員だ。一応は護衛兼案内役という名目だけどね〜


 護衛って言うのは流石に無理があると思うけど、あたしの方が強いからね〜けど、全く知らない人よりかは、頼り無くても面識がある方があたしも良いし。


 それに、昨日捕まえた人達の尋問や、それによって得られた情報から、捕まっているエルフ達の救出作戦会議が、夜通しで行われて忙しいらしく、必然的に割ける人員が彼の様な見習いしかいなかったと言う訳だ。


 信用されて無いのねって思うかもしれないけど、この処置は至極当然な事だと思う。ただでさえピリピリしている雰囲気の中、ポッと出の不審者が居たら、そりゃ警戒するわよね〜あたしだってそうするもの。


 ただその中でも、エイミーとジョンはそこまであたしに警戒心を持っていない。ま、偶然(?)とは言え2人を助けたのは事実だし、エイミーにとってあたしは、召喚した相手だしね。


 ただ、昨日の話し合いの時も思ったけど、初対面の相手に少し気を緩めすぎじゃない?とも思う。まぁ、明らかに天然っぽいからだろうけどさ。


 まぁそんな訳で、今朝からずっとこうしてジョンきゅんと2人きりって訳である。もう最初はびっくりしたわよ、昨日部屋に籠ってる間、部屋の外に誰か居るな〜とはわかってたんだけど、起きて部屋を出たらそれが彼だったんだから。


 金髪碧眼の見た目あどけない美少年が、眠い目こすりながらフラフラして立ってたんだもの!そんな可愛い姿見たら、なんのご褒美かと思って、抱きついてチューしたくなっちゃうじゃない‼︎まぁ理性で我慢したけどさ。

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