隠す先生、晒す生徒
今回はなんとなく浮かんだ話。
続ける気は無いです。
まぁ見てほしいなぁ。
最近の噂を話そうか。ここでは人間しか生きてない。でもね、こんな噂があるんだ。曰く、魔女がいる。曰く、ゾンビが街を歩いていた、曰く交通事故に遭ってもけろっとしている女の子に出くわしたとか、曰く、吸血鬼がいるとか、曰く、曰く、曰く曰く曰く.....
噂にしては多いね。僕も思うよ。この噂は総して『怪奇現象』って言われてるんだ。
まぁこの怪奇現象ってのは噂じゃなくなりつつあるんだよね、ほら、噂ってのはたくさんの人が言うじゃん?そう言うのが重なり集まり信憑性を帯びていくんだ。え?興味ない?そうかい....
まぁ先生っぽい言い回しだったね、職業柄こんな言い方になっちゃうんだよ。
そろそろ、本題へ行こうか。これはね、僕西城奏介が界来高校で生徒と学校生活を送る話さ。
朝6時、僕の朝はここからだ。正直朝は苦手だ、陽は強いし眩しいし。と愚痴を心で漏らしつつ、眼鏡を取りベットから出る。僕は一人暮らしで飯も自分で作らなきゃならない。トーストとトマトジュースを食べ、高校へ向かう。こんな早起きなのは先生だからである。早くないじゃないかと思ったら負けだ。
8時に学校へ着き職員室へ。先生達も結構集まっている。授業で使う資料や教科書を読み直し、確認する。僕の日課だ。
そこでふと先生達の噂を耳にする。
「昨日交通事故があったんだって」
「あぁ、確か女の子なんだろ?」
「そうなのよねぇ、でもその子何事も無かったように歩いて行ったんだって!」
「例の不死身の女ってやつか?怖いねぇ」
女の教師と僕より年上の先生が不死身の噂をしている。あまりしないほうがいいのにな、なんて思いつつ朝礼の合図が来る。ちなみに僕は25歳、大学卒業したてさ。
朝礼が終わり各々授業のある教室へ向かう。僕は2年5組のクラスの授業担当だ。
ガララッと扉を開け教室へ、生徒はチャイムが鳴ってないのでまだ談笑している。
ふと、ある女の子と目があった。彼女は口元を少し上げ、意味ありげな表情をしてた。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り生徒は席へ、さぁ授業の始まりだ。
僕の教えているのは、言葉だ。噂なんかがいい例えだろう。言葉ってのは何気ないことでも力を持つ。まぁめんどくさいから省略するけど。
授業が終わり、出て行こうとした。そこで
「西城先生」
女の子が話しかけて来た。
「なんだい?えっと瞳さん?」
彼女の名は確か瞳 蓮子だったかな。
「放課後少し尋ねたいことがあるんですけど、いいですか?」
「ん?まぁいいよ」
「ありがとうございます、ではこの教室でお願いしますね、西城奏介先生?」
「あぁいいよ。じゃ放課後ね、瞳さん」
なぜフルネームで呼ばれたかは謎だが、まぁいいか。
授業も全部終了して放課後へ。僕は2年5組へ向かっていた。
「瞳さん来ましたよ」
教室を開けたら、窓側の席の前列に座っていた。可愛かったので少し見惚れたがバレてなきゃ問題ない。
「あ、先生来たんですね」
振り返ってこちらを見て微笑む。
「んで何の用かな?授業かい?」
まぁ実際僕のことなんて授業についてだろう、難しいかな僕の授業....
なんて思ってたんだけど....
「違うよー。もっと大事なことですよ?」
どうやら違うらしい。なんで呼んだのか?僕の疑問が消えない。
「じゃなんで呼んだのかな?」
「それはねー.....」
瞳さんは、言うのを渋る。ニヤケていて、余計きになる。と、少しイライラしていたら、彼女はスッと答えを言って来た。
「先生のことについてですよ?吸血鬼の西城奏介先生?」
「なっ!?何を言ってるのかな?」
いきなりとんでもないことを言って来た。僕が吸血鬼だって?ハハッ、なんで知ってるんだ?誰にも見せてないのに?何故だ?
少し動揺した返事をしてしまった。瞳さんを続ける。僕の秘密を暴いて....
「とぼけても無駄ですよ。私見ちゃったんですよね?先生の左手が灰になりかけてたところ、血飲んでないんですか?あと、その眼鏡は日差しを遮るためでしょう?直視したら灰になるのが早くなるからでしょうか?」
「そんなことないよ....ハハッ」
なんで誰にも言ってなし見せてない僕の本当の姿をなんでこうも知ってるんだ?冷や汗が止まらない。瞳さんは、僕の表情を見て正しいと判断したみたいだ。どうすればいい?吸血鬼として彼女の血を飲むか?いいや!僕は血なんか飲めない!飲みたくない!
「あ、私の血を飲みます?」
「は....い?何言ってるんです?」
サラッととんでもないことを言う。瞳さんそういうの怖いんだよね....
「いやいや!僕血なんか飲まないよ!?」
「いや、遠慮なんてしなくていいですって、今から血あげますよ?」
「飲まないですから!要らないですよ!」
気づいたら、瞳さんはポケットからカッターを取り出している。何するかは察しがついてるけど....
「遠慮しないでください?私は大丈夫ですよ?」
ザクッ
ブシャァァァ!
そう言って、首元をカッターで切った。もちろん血だまりができる。僕は血なんて飲まないんだけどねぇ、片付けめんどくさいな。
「って何やってるの瞳さん?!僕は血飲まないよ!遠慮とかじゃなくて!」
「え?首元じゃなく手首がいいですか?分かりました」
今度は手首を切った。リスカなんてなまぬるいもんじゃない。がっつり自殺するときの勢い。もちろん血だまりが生まれる。
「僕は血を飲みませんから!いい加減にしてください!死にますよ?!」
少し強めに声を出した。瞳さんは心配いりませんよと言った。話通じてる?
「私の身体についての心配は大丈夫ですよ?だって私.....」
一息つき、こう告げた。
「不死身ですから♪」
あぁ....だから噂はしないほうがいいんだ.....
今日の朝礼前の先生たちに話はきっと彼女だ。
あれから数十分彼女に説明をして、ようやく落ち着いた。
後にこれが瞳さんの熱い告白だったてことを知ったのはまだ先である。
僕西城奏介は25歳、先生をしている。実際は血の飲めない吸血鬼なんだよ....
人として生きるのが将来の目標だ。
おっす、おらナス。今回は、短編小説です。
内容は噂は信憑性を持ち現実にも現れんだぜって言うのを書きたかった。書けてないけど!あとじつは先生と生徒のイケないボーダーラインです。
たまには短編小説のええやろ?なぁ!
次回は武装少女かなぁ....