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【改題】嶋左近とカケルの心身転生シンギュラリティ!  作者: 星川亮司
二章 激突!武田vs徳川 三方ヶ原の戦い
65/412

65思い出の公園(現代、左近のターン)

 左近と妹、清香と、リーゼルがそろって通学していると、途中で、


「よう、カケル、おっは~!」


 と、カケルの親友松倉右近が声をかけて来た。


「おっ! 我が妹、清香よ(なれなれしくハグ)その娘が留学生のリーゼルちゃんかい? はじめまして松倉右近ですよろしく」


 そうこうしていると、今度は、


「おはよう、カケルくん、清香ちゃん、右近くん、リーゼルちゃん」


 と、北庵月代ほくあんつきよも合流してきた。


 左近、清香、右近、月代、近所の幼馴染みに、リーゼルも加わって、なんだか賑やかな一団が通学していると、コソコソ、コソコソと、電信柱2本分づつ距離を取りながらついてくる影がある。


 左近は仕方ないなといった表情で、


「これ、なにをコソコソついてきておるのだ三輪巫女おおがみみこよ、お主も遠慮などせずに我らの一団に加わらぬか」


 一度は、左近を悪霊として退治にかかった日本最古の神社三輪大社の(おおがみたいしゃ)の娘、三輪巫女も一団に加わった。


(現代の高校生の生活というものも悪くわないのう……)


 と、左近がひと時の青春を謳歌していると、リーゼルがポツリと、左近に聞こえるか聞こえないかのような声で呟いた。


「やつらが来たわ」


「どこじゃリーゼルよ?」


「わたしのGPSの照合によると、あの曲がり角ね」


「そうか…・・・、(と、左近は皆にうながすように)どうじゃ? 皆の者、今日は出発時間が早かったから、少しより道して、ワシらの幼き頃に遊んだ公園へ寄り道してから行かんか?」


 すると、右近が、


「幼き頃に遊んだ公園っていえば、椿井城跡か?」


 月代が、


「そういえば椿井城跡で、放課後、クラスのみんなを集めて城攻めごっこよくしたわね」


 清香が、口をとがらせて、


「そうそう、お兄ちゃんとか右近兄ぃみたいな男子は、新聞紙で作った刀と兜をかぶって城攻めごっこしてたけど、わたしや月代姉ぇは、少し、離れた野戦病院の設定で、転んで擦りむいた男子にバンドエイドを貼る係で詰まらなかったわ」


 右近が、清香にほほえみを称えながら敬礼して、


「清香殿、その節はかたじけのうござった」


 清香は、しょうがないなぁと、


「どういたしまして!」


 と、右近の背中を叩く。


 ボソリと、三輪巫女おおがみみこが、


「実は、わたしも合戦ごっこ参加してたの……」


「ええっ」!×4


 リーゼルが、ピピっと巫女の脳波を読み取る。


「巫女は真実を語っているは、証拠に右近の携帯に保存されてる子供の頃のみんなの写真を確認してみなさい」


「そうなの?!」と、右近は慌てて、スマホのホルダーを掘り起こす。


「あったあったコレだ!」


 写真には、「椿井城」と一本幟いっぽんのぼりの下に、カケル、右近、月代、清香に、多数のクラスメートの集合写真、新聞紙で作った刀と兜を身に着けキラキラした笑顔のピースサインをしている。


「巫女の姿が見えぬようじゃが?」


 と、左近がいうと、巫女がサササと、画面をみて、「ここよ!」と指差した。


 巫女が指さした先は背景の林のずっと奥。


「分からぬな」


「よく見なさい嶋左近清興」


「ああっ! たしかに三輪巫女おおがみみこがおる!」


「どれどれ」×4


 幼い三輪巫女はそこにいた、まるで、林の奥に、写った心霊写真のように、白装束を着た神社の巫女さんがこちらを見て立っている。


「どう、確かにいるでしょ?」


 右近がすかさず、


「おれ、この白い子、戦国の亡霊だと思って心霊写真と思って、オカルト雑誌に投稿したことあるんだよ。そしたら、テレビで有名な霊媒師が、『この悪霊の霊力はかなり力が強い、二度とその地に近づいてはいけません』っつうから、怖くて、今日までこの写真見たことなかったよ」


 月代が、「ちょっと、右近くん!三輪さんに失礼よ」と、右近の話をさえぎる。


「構いません北庵さん、ワタシはコレも日本最古の神社三輪大社おおかみたいしゃの家に生まれた定めとして受け入れてます……」


 と、ポケットからハンカチを取り出して、目元を拭い、次の瞬間、「ブシュ!」と大きく鼻をかむ。




 左近は、カケルの幼馴染みたちのエピソードを知り、なんだか、胸が熱くなるようなものがこみ上げて来た。


「よいの、カケル殿は良い仲間をもってホンに幸せ者じゃわい」


 月代が、外見は幼馴染みのカケルにしか見えない左近の他人事の発言にほほえみを浮かべて、


「カケルくん、まるで、他人事みたい。その時、あなたも一緒に遊んだんだからおかしい。うふふ……」


「そうだのう、ワシは時生カケルであったの。そうじゃ、そうじゃ、わっはっは……」


「そうだぞカケル」と、右近が肩を組んで、


「オレたちはこれから何があってもずーーーーーっと、友達だ。な、みんな」


 月代も、清香も、巫女も、「うんうん」頷いた。




「ピッピ、ピッピ、ピピピピピ……」


 リーゼルのスマホがけたたましく警告音を発している。


「左近、そろそろ、やつらが痺れを切らして向こうから来たようね」


 左近は、腹を決めたように、静かに、


「そうか」


 と、応じると、


「皆の者、先ほども申したように、学校にはまだ時間がある。これから、みんなで、少し、椿井城へ行かぬか?」


 と、言うやいなや、椿井城のある矢田丘陵へ向かって駆け出した。





 つづく

 

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