表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
254/399

254旅の道連れ、その男の名は、クロカン(カケルのターン)

 大和国筒井をの屋敷を立った嶋左近こと現代の高校生 時生ときおカケルは、肉体と魂が入れ替わっている。

 カケルは嶋左近として筒井家の家来に、嶋左近は時生カケルとして現在は渡辺勘兵衛を名乗り明智家 稲葉家のもめ事に首を突っ込んでいる。


 カケルは、主の筒井順慶が大和支配の原田直政が大殿織田信長から仰せつかった天皇家に伝わる天下人の所持する香木 蘭奢待の獲得工作を引き受けた。


 蘭奢待は、朝廷から信任を得た東大寺が保管している。それに当たる筒井家は、奈良興福寺を中心とする旧仏教系の一門だ。東大寺との交渉だけならば、筒井家一人でことが済むのだが、要は、朝廷天皇家への根回しが必要なのだ。


 とにかく朝廷への根回しは、様式美格式美と、貴族公家にしかわからない仕来りと慣習が問われる。それにあわせて、一々、金がかかるのだ。


 必要となる金の多寡はおよそ一万貫。総石高三万石の筒井家ではどうひっくり返っても、兵役と掛け持ちしながら領国の総収入の1/3に当たる金の工面は不可能だ。


 仕事を引き受けたカケルは、嶋左近の家中で、やり繰りしなんとか家中で二千貫と一文をかき集めた。

 不足は、後、八千貫。筒井家中の筒井氏一門衆、家老家に協力くしてもらい出来るとこまでかき集めたら後は、閃きに頼るしかない。


 カケルは、先ほど、甲斐の武田氏家老の山県昌景との旅路の中で、織田家の領国をたどる内に、近江の長浜十二万石を領有する織田家家老 羽柴秀吉と縁故が出来た。


 カケルは、この度の金の工面、朝廷工作に、羽柴秀吉の力を借りようというのだ。



 筒井を出た旅支度のカケル、菅沼大膳、お虎は、北路近江国大津に出て、そこから舟に乗り琵琶湖を上がって、羽柴秀吉の領国長浜へ出た。


 カケルが、羽柴家で起こった正室寧々と秀吉の子供国松を産んだ側室ミナミ殿一派との跡継ぎ争い以来の来往、およそ三ヶ月ぶりだ。


「おお、あれほどカンナと木槌の音が響き渡っていた長浜の町はすっかり完成いたしたのう」


 舟の穂先に乗った菅沼大膳が感嘆の言葉を発した。


「だね、前に居たときは、町作りの真っ最中だったものね」


 長浜の湊についた舟から、ヒョイッと、菅沼大膳、つづいてカケルが桟橋に飛び降りた。つづいてお虎が下りようとしたとき、湖畔に波が来て舟が大きく揺れた。


 お虎は、体制を崩して、舟から投げ出されるように飛んだ。


 フワリ!


 投げ出されたお虎を先に下りたカケルが胸に抱きかかえた。


「お虎さん大丈夫!」


 カケルに抱きとめられたお虎は、赤面して、カケルを拒絶するように、腕を突っ張りカケルを押しのけた。押しのけられたカケルは、隣でボンヤリ湖畔をながめていた侍を尻で突き飛ばした。


 ドボンッ!


 カケルの尻で押し飛ばされた侍は、頭から琵琶湖に飛び込んだ。


「あっ!×3」


 琵琶湖に落ちた侍は、カナヅチなのか足の着く浅瀬だというのにバタバタ暴れて溺れている。


 カケルは、水に入って、侍を抱き起こして立たせた。カケルの見立て通り、水面は、膝ぐらいしか高さはなかった。


「ふう、危ないところでござった。どなたか存ぜぬがかたじけない」


「いや、どなたか知らないけど、俺が悪いんですこちらこそごめんなさい」


 と、侍もカケルも互いに頭を下げる。


 水に濡れた二人を見て責任を感じたお虎が、


「お侍様、申し訳ございません。どうか、あちらに見える茶屋でご一緒に、着物を乾かして参りませぬか?」


 と、申し出た。



 茶屋の床几しょうぎにフンドシ一丁のカケルと侍が並んで座っている。


 六尺(およそ180cm)の体躯をほこる嶋左近の肉体をもつカケルと比べても、隣に座った侍は遜色ない体躯をほこる。


 カケルは、黙って互いにお茶を啜っているのもなんだしと、スッと侍の方へ団子を差し出して、


「お侍さんは、これからどちらまで?」


 と、おもむろに訊ねた。


「私は、これから、長浜に居られる羽柴秀吉様に用があって向かっているところでございます」


「おお、それは奇遇ですね。私たちも偶然ですが羽柴様に用がありまして向かうところです」


「おお、奇遇ですな。それならばここで知り合ったのも何かの縁、互いに名乗り合いましょう。それがし播州姫路小寺政職こでらまさもとが家臣、黒田官兵衛と申します」


 歴史オタクのカケルは、ビックネームに眼を丸くして、


「あなたがクロカンさんですか!」


 黒田官兵衛は、現在は地方の一武将にすぎない自分を知ってるカケルに不思議そうな顔をして、


「はい、クロカンにございます。どこかで私のことがお耳に入りましたか?」


 カケルは、大きく頭を振って、


「いいや、クロカンさんはめちゃめちゃ有名、秀吉さんが最も恐れる軍師なんだよ」


 黒田官兵衛は、困った顔をして、


「羽柴様が私を恐れる軍師ですと!」


「ああ、いや、今はまだ普通の黒田官兵衛さんだけど、クロカンさんはものごっつい軍師になるの!


「播磨の一介の田舎侍が軍師でございますか、夢物語としては面白うございますな」


「いや、クロカンさんは、竹中の半兵衛さんと、”二兵衛”と呼ばれる凄い軍師なんだから」


「おお、私が、天下に名高い稲葉山城乗っ取りで有名な竹中半兵衛殿と並ぶほどの軍師になるですと、はは、面白うございますな。それはそうと、あなた様のお名前をお教えいただきとうございます」


「そうだった、私は筒井家家臣、嶋左近で、連れの大きい方が菅沼大膳さんで、もう一人の方がお虎さんです」


 黒田官兵衛は、風呂敷から手帳きを取り出して、筆でサラサラと、名前を書き記した。


「勘兵衛さん、それはなんです?」


「ああ、私は、知り合った人は皆、こうやって手帳、どちらの御家来かとお名前を書き記しているのです」


「さすが黒田官兵衛さん、そういうところがすでに非凡だわ」


「はは、嶋左近殿褒めすぎでございます。これから羽柴様のところまでよろしくおねがいします」




 つづく

皆さん、こんばんは星川です。

「一週間後はクリスマスでッせぇ~~~~~~~!」

マジかよ、もう年末かよ、早いもので、もう、年末なんですね。

皆さんは、ご家族へのプレゼントはお考えでしょうか?

私、男性ならプレゼントされたら絶対に嬉しいプレゼント知っております。


「マジンガーZ 超合金」

これもらえたら絶対喜びます。

毎日、

・ロケットパンチ

・ルストハリケーン

・光子力ビーム


を、打ちまくること請け合いです。


そのマジンガーZの関連なんですが、アニソン界のレジェンドシンガー水木一郎アニキが、癌で亡くなりました。

マジかよー!


私、星川のカラオケの18番は、アニソン。

水木一郎アニキの

・マジンガーZ

・コン・バトラーV

・バビル2世

・ルパン三世愛のテーマ


は、好きでよく歌います。


それが、もうアニキのライブの声を聞けないと思うと悲しくなります。


星川は、アニキの魂を引き継いで歌ってゆきます!

(なんなん、今日の話 笑)



では、ブックマーク、ポイント高評価、感想、いいね よろしくお願いいたします。



それでは、また、来週に。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ