俺の未来は明るい?
ピピッピ、ピピッピ、ピピッピ……
とある若者の部屋。
乱雑に物が置かれた部屋の中に大音量の携帯アラームが鳴り響く……
しかし、部屋の主は一向に起きる気配はない(笑)
「zzz………」
ピピッピ、ピピッピ、ピピッピ……ピッピッピ…
「zzz………、zzz………」
ピピッピ、ピピッ…
お…き…か…
ピピッピ、ピッ…
いい……げん……お…き…か…
ピピッ…
「いいかげん、起きんか。馬鹿者がーーー‼」
ガンッ!
「ごふっ!!」
鈍器で頭を殴られた感覚にたまらず起き上がる。
目の前には、フライパンを持って鬼の形相を浮かべる俺の保護者?(笑)夢にしてはとてつもなく最悪な展開である。
「なんじゃ?その(笑)というのは。なめとるのか?」
しかも心の中までよめるときたもんだ……
これは悪夢にちがいない!さっさと寝てしまって忘れなくては!
「貴様はまだ寝るのか!この馬鹿孫が!」
そんな呼び方する保護者はしりません(笑)お引き取り下さい。
「よーし。わかった!本気で死にたいらしい(笑)よかろう…覚悟しろよ(笑)」
般若が凶器を振りかぶる……
「兄さ~ん。いい加減起きてくださ…………っておばぁちゃん!ダメーーー」
こんなやり取りが日常茶飯事である我が家の朝の一幕。
こんな日々がずっと続けばいいのにと思っていた時期が俺にもありました(笑)
「はぁ~~~茜!お前は兄に甘すぎる!甘やかす出ないわ!あぁ…もうどうしてこんなに兄妹で出来が違うのじゃ……育て方を間違えたかのぉ…」
保護者が、俺の身支度をせっせと始める妹に釘を指す。
「兄さんは低血圧だから、仕方ないんですよ。あぁ…ほら兄さん。布団被っちゃだめですよ~。今日は学校説明会に行くんですから支度しないと……」
近所で美人になったと評判の妹に、ぐにゃんぐにゃんの身体を任せる。はたからみたら介護されているようだ(笑)
学校?
あぁ…そうだった。
かなりめんどくさいことになってたんだった…
大学を卒業後、就職活動で惨敗。2年の期間を経てやっと受かった会社も内定後に2日で倒産(笑)
そんなこんなで、自暴自棄になり実家でダラダラと暮らし続けることを決意した今年で26才になる俺が、何故か妹と一緒に専門学校に通うハメになったんだった…
しかも4年制…
卒業した時、俺30才だよ!?
再就職も厳しい歳だよ!?
彼女もいなければ、仕事もない。30歳まで童貞を守りきって魔法使いにでも転生したいな~と夢見てしまう程に絶望的だよ?
そして手元にあるパンフレットを見る。
聞きなれない単語がついた学校名…
【 私立マージナル専門学校 】
怪しすぎるだろ…コレ…