暗闇の中で見つけたこと
前編、後編みたいな感じです。
[暗い]
砂の中に頭を突っ込んだ俺は、そんなことしか考えられなくなっていた。
だが、実際暗い。どこを見ても真っ暗、その上体は水の中にいるような感覚で足もつくこともない。
しかしながらどことなしに暖かく心地がいい。
普通ならこんな状況なら、もがくのかもしれない。
だけど俺にはここの中にいてもいい、いや、一生いてもいいと思っている。
まぁ、そもそも一生も何もすでに死んでいるので意味はないのかもしれないが。
そうだ…死んだんだ、俺は。
今思い出した、なんで俺は死んだ?異世界ってことで外に出ようとしたらいきなり足が砂になって……
それから?…えーっと…砂の中に頭突っ込んで、んでいまのここにいるってことか。
そうか、俺は死んだんだな。
外に出ただけで死ぬとかちょっと理不尽すぎる気がするけど、それも死んでしまってから行っても詮無いことだ。
全くひどいもんだ!なんだってこんな嫌な死に方を…それこそRPGに出てくる雑魚キャラにやられてステージのやり直しをさせられれいるような気分だ。
あーあ、もっといろんなことをしたかったよ。
《主人?》
ラフィーか、ついに幻覚、いやこの場合は幻聴か、まで聞こえるようになってきた。
いよいよ終わりが近いのかね?
《はやくいきかえってよ〜!》
ふふっ…俺から出た砂に向かってぴょんぴょんしている姿が目に浮かぶ。
すまんな?俺はもう死んだんだ。
生き返る『言葉生き返るを認識しました』ことはできn———ん?
『ダンジョンマスターさん、復活しますか?』
[YES/NO]
………はっ?
復活…できるのか?死んだのに?
『ダンジョンマスターさん、復活しますか?』
[YES/NO]
返答はもちろんYESだ!復活させてくれ!
『承知いたしました、これよりダンジョンマスターの復活を行います。』
おぉ、見たことのある部屋が見えてきた。
気になって辺りを見渡して見たが何も変わったところな何もなかった。
そして、足元を見てみると……俺の肉体の断面図が見えた。
「……キモッ」
心の底からそう思う。
『ダンジョンマスターの復活が終了しました、お疲れ様でした。』
復活が終わったところで一つ言わせてくれ。
「復活の感じがほぼ◯ANTZじゃねえか!!」
ナイワー、ほんっと無いわー
とか言ってたら、ラフィーがこっちに向かって突進してきた。
《主人!かえってきた〜!うれし〜!》
「ラフィー、ごめんなー?いやーまさか死ぬとは思わなかったよ。」
ほんとにね、なんでダンジョンからでれないのさ、全く。
でも、そのおかげか死んでもしっかり復活できることがわかった。
……今の今まで忘れてたけど。
てかなんで、でれないかな?
なんか条件でもあんの?
読んでいただきありがとうございます。