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あ、忘れてた

この二つも揃ったし、後はゆっくりしますかね。


特に何もないと思っていた俺は、そのまま真っ直ぐ腰を下ろす。

グニョン。


「ダァ?!バッべ?!!」

なんだ!?なんか柔らかいモン潰したぞ?

何かを潰した先を見てみると、そこにいたのは俺が召喚した虹色のスライムだった。


「……あーー、お前忘れてたわ。」

プルプル!

なんだろう、心なしか怒ってる気がする。


「ご、ごめんな?」

プシューーー

スライムの体から空気の出る音がする…どうやってるのだろうか?


「——ていうか、お前ってこんな小さかったっけ?」

空気の出る音が止まり、スライムがはね始める。

しばらくすると、そこかしこからスライムが現れる。


床の隙間だったり、天井から降ってきたり—etc.

とにかく出てくる出てくる。


ほんとなんだこれってぐらい出てくる。


「おぉ、元の大きさに戻った。」

やっぱ、3m超えてるとデケェな。


ブヨンブヨン


「ん?どした?」


ムニョムニョ


「なんかお前こっちきてない?」


ムニムニ


「え、ちょっ、何?!」


フヨンフヨン


「わっ!足が持ってかれた。」


ムルムルムル


「ちょっ、何?!何がしたいの?!」


グチョグチョグチョ


「なんかグチョグチョ言ってる?!てか、下半身まで喰われた!!」


ウニウニウニ


「おん?なんか動かされてるぞ?」


ムニュゥゥゥゥーー


「ちょっ…と、くるし、いんですが?離じてぇえ、くれまっせんか?」


ウニュゥゥゥゥーー


「お?おぉぉぉぉ!!これはすごいっ!」


俺がすごいと言ったのはスライムの現在の形のことだ。

なんと、俺のサイズにぴったりなソファになってたんだ!(最後がちょっと苦しかったが)


「スライム、お前やるな!」

ウニュニュ!(ピョンピョン)


「お前っ、この状況で飛ぶな!お、落ちる!!」

ピタッ


「グオッ!」

……止まれとは言ったがここまでしっかり止まらなくても良かった。

余計なダメージを食らってしまった。


だがしかし、それでもこの変身は素晴らしい!

俺の求めているソファーそのものだ!俺はこれを望んでいた!


「これは何かお返ししないとな。」

俺は水晶に触り、モンスターの召喚を選択。そして、モンスターの召喚ではなく、ヘルプをつける。


——————————————————

【モンスターへのご褒美について】

野生のモンスターは基本的に、生活の基盤を全て自分でなんとかして生活しています。

しかし、人間によって手懐けられたり、召喚されたもの、ダンジョンで召喚・生成されたモンスターは違います、種族によっても違いますが、ご褒美をもらうとより懐きやすくなります。


原理としては、餌ずけほとんど変わりません。

また、懐きやすくなるだけではなく、違いの信頼関係をより深めることができます。


そして、野生のモンスターとそうでないモンスターの一番の違いは、[名ずけ]です。

[名ずけ]とは、その個体の識別名です。

しかし、モンスターにはその識別名がありません。

そのせいか、野生ではないモンスターは[名ずけ]をされることを好む傾向にあります。


ですが、[名ずけ]はいわば主従契約、主人は名ずけしたモンスターを手放すことができず、従者は主人の元を離れることができません。


(ただし、お互いが合意した場合のみ[名ずけ]を解除できますが、モンスターは[名無し]になってしまいます。ちなみに、その逆も同じで、[名ずけ]は、お互いの合意がなければできません。)


ですので、主従契約をする際はお気をつけください。


[名ずけ]のメリ———

——————————————————

「ふぅ……長い。」

要するにあれか、名前つけて食べたいもんん食わせりゃいいんだろ?

そんなら話は早い、早速名前をつけよう。


さて、どんな名前にするか…

名ずけはどうしてもセンスが問われるからな。

ンーー…………………そうだッ!


「お前の名前は——ラフィーだ!」

そう俺が言った途端、スライムが、いや、ラフィー(・・・)が光りだす。


「またぁかぁぁぁぁ!!」

なんで、こんなに光たがるのかな?!ものすごーく鬱陶しいんんだけど!


……………やっと光が収まった。


あーあ、ラフィーはどうなったかなっと。

「………えぇ〜。」


そこにいたのは、スライムなんだけど大きすぎてもはや壁にってしまったラフィーだった。

「ねぇラフィー、もっと小さくなれない?」

《わかった〜》

「え?………」


ラフィーは俺が驚いてる間にどんんどん小さくなって、最終的には拳二つ分ぐらいの肩に乗るサイズになってしまった。


「……………え???」

主人(マスタ〜)?だいじょうぶ?》

「え、あ、うん、大丈夫、あまり大丈夫ではないけど大丈夫。」


え?うん?ちょっと待とうか。

まず俺は、スライムにラフィーという名前をつける。

そして、光る。

で、ラフィーが喋った。


何を言っているのか分からねぇかも知れねぇが、俺自身何を言っているのかわからねぇ!


「……あっ!ヘルプの続き!」

俺は急いで水晶を触り、モンスター召喚からヘルプを出す。

——————————————————


[名ずけ]のメリットとして、どんなモンスターだったとしても[名ずけ]を行なった者と、行われた者

同士ならば、“念話”ができるようになります。

そして、[名ずけ]を行われたものは、何かしらの能力の向上があります。


——————————————————


「……これか…こんなことならちゃんと読んでおくべきだった。」

まぁ、いいや、ラフィーも気に入ってくれてるみたいだし。

てか、そういえば—


「なぁ、ラフィー」

《んー?》

「お前の残りの体ってどこにあるんだ?」

《えっとねー、おおきなへやでおやすみしてるー》


「お前の体って、分裂できるのか?」

《うん、できるー》

そう言って、ラフィーは、拳二つ分の大きさから、一つ分の大きさで、二つに分裂した。


「おぉー、スゲェ。面白いなこれ。」

主人(マスター)にほめられたー!わーい!》


ラフィーは、交互に跳ねる。

なんだろうこの可愛い生き物。


と、その時、聞きたくないことが聞こえてしまった。

『ダンジョン解放まで、あと三時間です。そろそろ、準備は完了しましたか?』

「あ、忘れてたぁぁぁぁぁぁぁ!!」


主人(マスター)だいじょうぶ?》

「うん、大丈夫じゃないけど大丈夫。」

結論、やっぱ可愛い!!

スライム、人化すると思いました?残念!スライムです。

スライムは、ペット的なイメージが強いです。(正確には癒し要素)

そして、忘れていたのはスライムではなく、時間ですよ?


ちなみに、ラフィーの名前の元は、アラビア語で相棒とか仲間とかを“ラフィーク”って言うんですよ。

そこからとってます。

決して、駆逐艦の名前では無いです。(全然詳しくないですが)

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