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ダンジョンマスターなら何をしたって勝手だよね!

ダンジョンを作るにしてもどんなダンジョンを作ろう?

今手持ちのポイントは12,000。そうだ、チュートリアルで言ってた初心者パックについて見てみよう。


「えーっと?あ、あったあった。」

【初心者パック】

ダンジョン経営を始めたばかりのあなたに朗報!

初めは何をすればいいかわからないあなたにも朗報!

この初心者パックを使えばそんな悩みもすぐに解決!

もし悩んでるようでしたら、是非使ってください!


————————————————————————


俺はそっと目を閉じる。

「…怪しさの塊じゃあないですかねぇ?」

取り敢えず諦めずに最後まで読んでみよう。


————————————————————————

[初心者パックの内容]

初めに必要な物が全て入った便利なセット。


内容物

この世界の人々が行うダンジョンの発生時の対応のマニュアルが内包されており、あいてのうごきをある程度まで予測することができます。

また、基礎となるダンジョンの形が形成され、簡単にダンジョンを始めることができます。


また、何もダンジョンをいじってない場合のみ、初めにこの初心者パックを選択すると、特別に、中ランク〜最高ランクまでのモンスターがランダムで召喚されます。


ダンジョンの構造

入り口があり、入ってすぐに、左手に小部屋、その先に大部屋が一つ、さらにその先に行くと三つに道が分かれており、その先に小部屋がそれぞれにある作りとなっています。


————————————————————————


「なるほど…」

この感じだとこのパックは使ったほうがいい感じか。

使うにしても必要なDPは……7,000か。

なかなか必要だな。

でも、俺にこれができるとは思えないし、最初はこんなもんでいいか。

いや…待てよ?

これをさらに改造すればいいんじゃね?


そうと決まれば早速購入!


『初心者パックを購入しました。今すぐ、モンスターの召喚を行いますか?』

「YES!」

『了解しました、これより召喚を行います。召喚陣のそばには近寄らないで下さい。』


召喚陣から光が放たれ、その光はどんどん強くなる。

しばらくすると次第に光は弱くなっていった。そこにいたのは———


虹色の、大きなスライムだった。


「でっけぇ…」

少なくとも3メートルは超えているであろう巨大なスライムが現れた。


『アレス・スライム、この世界にある魔法の全てに耐性を持っており、スライム本来の物理攻撃耐性などの、近接攻撃に対する耐性も残っている個体です。このスライムのランクは、モンスターを下からF〜SSとすると、Dランク相当になります。このランクは、その個体の危険度や凶暴さ、倒しにくさで判断されています。この個体の場合、一切他を攻撃しないので、倒しにくさだけでDになっています。』



なんか…微妙な結果だな。

中ランクが一番下で、中ランクが当たる。うん。

いいキャラの排出率の悪いガチャを引いた気分だ。


こいつは、後からどうにかするとして、今はこのできたばかりのこの大部屋にいてもらおう。

さて、残りのDPは5,000、これで何ができるんだろ?


………よし、自分の好きな空間を作ろう。自分だけの世界観にのめり込んでも誰も文句は言わないよね?

まずは、大部屋を抜けて三つの分かれ道のうち、右の道に行って小部屋に入る。


そしたら、左側に地下に行ける階段を作る。階段の先は俺の部屋で、今は小部屋一つでいいかな?

ここまでを水晶に命令して作らせる、使用したDPは1,000。

残りは4,000DPだ。


ここで水晶から、モンスター召喚を選択し。

そこにある、オリジナル召喚を選択。これは、必要なポイントは1.5倍になるが、自分の望むものを召喚できる代物だが、なかなか、条件も厳しい。


1.5倍の他に、ランクによってさらに必要なポイントが変わってくるのである。

俺が作りたいのは、壁だ。

なぜ、壁なんて作るのか理解できないかもしれない。


しかし考えてみてほしい、階段が見えている簡単な所と、壁で階段が隠れている秘密基地のようなところ。

どちらがいいかなんて分かりきっていることだろう。


もちろん、隠れている方だ!


ということで、壁を作ろう。

えーっと、材質はこの辺りのでいいか。んで、自分では横に1メートルしか動けない代わりに、防御力を上げる。するとポイントは?

1.5×500(Fランク)=750DP


まぁ、ただの壁だしこんなもんか。残りのDPは3,250。

あとは、たった今できた壁モンスター略して壁モンを移動させて…

よし、こんなもんだろ。完成だ!俺の、俺だけの場所が!


取り敢えず、完成して初めにやることなんて決まってる!

「壁よ、移動しろ。」

ゴゴゴゴゴゴォォォ

壁の移動する重低音、擦れる音、うーん、ロマン!


降りる際に、しっかり言っておかなければ。

「閉じろ。」

ゴゴゴゴゴゴォォォ

いつ聞いてもいいな!これ!


そしてくつろぐと言ったらこれ!

水晶を触り、嗜好品のところから、あるもの(・・・・)を買う。

3,250→3,000(−100)+(−150)

それは———コラ・コーラとポテトチップスの黄金の組み合わせ!


休憩と言えばやはりこれ!これ以外はあり得ない!

「うむ、完璧だな!」


これがダンジョンマスター……こんなんでもいいならいくらでも続けられそうだ。

普通ならもっと罠とか色々工夫をするんだろうけど、俺はこれぐらいでちょうどいい!

それに、ここのダンジョンマスターはこの俺だ。


つまり——————何をしたって勝手だよね!




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