男ってものは何なのよ!
カズミの兄の弘樹は「そうじゃないいんだ、お前を素体にするといってもロボット機ぐるみを作るんだ。それをお前は着て学園祭に出てくれ。お願い頼む!」といった。一体何のことか訳がわからなくなったが、さらに畳み掛けるように弘樹は「お前、この前の日曜日。うちの大学の望月をこの部屋に招いて二時間出て来なかったんじゃないか。本当はあの時お前の一番大事なものをあげたんじゃないのか?この事親父に言ったらどうなるかな?」と半ば恐喝のような事をいってきた。
親父は本当に恐ろしいが、それは嫁入り前の娘に対する父親の反応として普通のことだといえる。しかしカズミと望月は男と女の関係になるはずもないし、するつもりもなかった。そんな風に思われていること自体憤慨することであった。
カズミは弘樹に食って掛かるように、「そんなんじゃない、望月君は。話をしていたら盛り上がって長くなったのよ。でも親父には言わないで。一度聞き間違ってしまうと思い込んでしまって誤解を解くのは難しいのよ。変な事を言わないで。でも条件次第では協力してあげてもいいわよ」と言った。
先日の望月君は私を石膏像にするといったが、今度は兄貴が私にロボット機ぐるみを作るから着てくれという。私の体を何だと思っているかと頭にきていた。しかし兄の弘樹がこんあに食ってくることも珍しいので、とりあえず話を聞いてみようと思った。それで条件次第では協力すると言ったのだった。