8、bully
「春?蓮に何か言われた?」
私は今も守られてるの?
じゃあ翔くんは一人で頑張ってるの?
「ねぇ、何から私を守ってるの?」
翔くんは唖然とし手で口を隠す。
何か考え事をしてるみたいだ。
「由衣から…」
翔くんはハッとし、
さっきのは無意識だったようだ。
「由衣が何!?由衣が何をしたって言うの?」
由衣は…私の唯一の友達…
「私は…もしかして…」
「言うな!!」
『春。大丈夫だょ!』
裏切り?
『!?』
「春…僕の気持ちは嘘じゃないから。」
好き…。
嫌い…。
『春?』
「ーーー。」
私は何かを喋って倒れた。
私は気を失っていた。
・・・
「春。大好きだよ。」
「うん!」
「・・・なんて言うと思った?」
「え…?」
翔くんはいきなり私の首を絞めた。
「う!…くる…しぃ」
『春。おめでとう!結婚したんだね
じゃあ僕はこれで…』
結婚!?これが??今こんな状況で!!?
「愛してるよ。ずっと…だから
僕のものになって。
だから…死んで?」
翔くんの握力がどんどん強くなっていく。
「う…やめ…」
私…これで死んじゃうのかな。
…さよなら 春…
・・・
「はっ!」
私は勢いよく起き上がり正面を見た。
翔くんが…翔くんに殺された。
『春!大丈夫だよ!!
あれは夢。ただの夢だから。』
「夢?」
身体の震えが止まらない。
怖くて…怖くて…。
「皆、私が死ぬ事を望んでいた。」
皆、笑ってた。
『僕は君が死んじゃ嫌だよ。』
「それは、レインが私だからでしょ!」
そう。分身なんだから…中身は同じなんだもん。
「春!!」
すごい勢いで走ってきたようだ。
汗が出ているのがよくわかる。
翔くん…。
そうえば…ここは?
病院かな?
私はとっさに口が開いた。
「嘘だょ。」
『え?』
翔くんも首を傾げている。
疑問に思ったようだ。
「好きだなんて…嘘だよ。」
私は…どんどん心が黒くなって
いくのを感じた。
「春!僕は春が好きだよ。」
私はあの時言われた言葉を発した。
「僕は君の友達が好き。」
「だから…あれは…」
私は翔くんの言葉を消す。
「嘘?嘘なら…今言った言葉も嘘。」
『春?どうしたの…?』
「私は…」
ドアから音が聞こえた。
誰かがノックしたようだ。
「どうぞ」
私は誰かに返事をし
誰かはドアを開けた。
「春…」
「…由衣。」
私の唯一の友達、大切な友達。
「由衣!なんで来た!」
翔くんは驚いたようだ。
手が震えてる。
「来ちゃ行けなかった?」
『なんか、この人…おかしい。』
「うん。」
レインからすると由衣の背中から黒いオーラが
見えるようだった。
私も由衣からは何故か寒気がする。
翔くんは何も言うことができず
黙っていた。
「春…私ね、あなたが嫌い。」
「え…?」
私のどこかが壊れたような気がした。
「私があんたの友達だと思った?」
「おい!由衣…やめ…」
「うるさい。黙って」
私は由衣の言っていることを
頭の中で考えるといきなり
体が震えだして。
怖い。恐ろしいと言う感情が出てきた。
「あなたを私のイジメの対象に
選んであげたの。」
イジメの…対象?
なに…それ。
読んで下さってありがとうございます。
終わりまで近づいてきたかな?
まぁ、次回もよろしくです