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「も、もしや旦那。こいつを、私に?」


 あの人は「これまでのお礼やさかい」って言いました。


 それはそれは、見たこともないほど綺麗な石。


 かなりの代物のようで。 



「それ指輪言うてな、西洋の慣習やねん。で、左の薬指出してみ」



 あの人は私の手をとって、左手の薬指に、


 その「指輪」とやらをはめてくれたんですよ。


 

「ピ、ピッタリですよ、旦那!」 


 思わず声を上げたら、


「あったりまえやん! 何の為のこの青き目やと思うてますねん?」



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