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情報の断罪と、堕ちていく偶像

新年あけましておめでとうございます。皆様のおかげで、5話目を作ることができました。今年もよろしくお願い致します。

聖鳳学園の教室。主犯格の藤堂理沙とうどう りさは、今日も取り巻きたちに囲まれ、高笑いしていた。


「ねえ、見た? 深月のSNS、アカウントごと消えてるんだけど。マジで死んだんじゃないの、あの『売春女』」


「ウケる。最期まで汚れたままで消えるとか、お似合いだよね」


彼女たちは、自分たちが捏造した「売春」のデマが一人の少女を海に叩き込んだことなど、もう過去の娯楽として処理していた。しかし、その教室の空気は、一通の通知音とともに一変する。

理沙たちのスマートフォンが、一斉に鳴り響いた。 それは、彼女たちが「絶対にバレない」と確信して使っていた、匿名掲示板や非公開グループチャットの全履歴だった。


「え……何これ。消したはずの動画が……」


教壇に立つモニターには、理沙が深月のスマホを盗み、偽のやり取りを捏造している決定的な映像が映し出される。 これは、自衛隊幕僚長である宗一郎が、サイバー電磁波部隊の精鋭を私的に動かし、学園のサーバーと全生徒の端末を「国防レベル」の技術で解析させた結果だった。


「お父様、早すぎるわ。もう少し泳がせてあげればよかったのに」


教室の入り口で、冷たい笑みを浮かべて立っていたのは那月だった。


「那月……! あなた、何なのよこれ!」


逆上して掴みかかろうとする理沙のスマホに、今度は彼女の父親から悲鳴のような電話が入る。


『理沙! お前、学校で何を……っ! うちの会社に国税局と、それから……真っ黒な男たちが押し寄せてきたんだ! 全財産差し押さえだ! お前のせいだぞ!』


理沙の父親が経営する建設会社は、早苗の実家である広域暴力団が長年「生かしていた」フロント企業の一つに過ぎなかった。早苗が指先一つで「恩」を「仇」に変えた瞬間、藤堂家は一瞬にして巨額の負債を抱え、社会的に抹殺された。


「理沙、あなたの『売春』っていうアイディア、素敵だったわ。だから、お母様があなたにぴったりの『職場』を用意してくれたの。……返せない額の借金と一緒にね」


早苗が送り込んだ「債務整理のプロ」たちが、音もなく教室の廊下に姿を見せる。その冷酷な視線に、理沙は腰を抜かして泣き叫んだ。

理沙の凋落を見た瞬間、昨日まで彼女の足に縋り付いていた取り巻きたちは、一斉に手のひらを返した。


「私、理沙に脅されてたんです!」 「深月さんのこと、本当は助けたかったのに……!」


醜く責任をなすりつけ合う彼女たちの前に、那月が歩み寄る。


「あら、あなたたちも同罪よ。深月が海に飛び込むのを見て、笑っていたものね」


その直後、クラス全員のスマホがけたたましく鳴り出した。彼女たちの親の不正、不倫、脱税の証拠がリアルタイムでネットに放流された。一人、また一人と、スマートフォンに届く「家族の破滅」の報せに絶叫し、教室は阿鼻叫喚の地獄絵図へと変わる。


「助けて……那月、私たち親友じゃない……!」


理沙が縋る思いで那月に尋ねた。


「親友? 心外ね。私の親友は、深月だけ。……でも安心して、深月はあなたのことなんて、もうこれっぽっちも覚えていないわ。あなたの名前も、その醜い顔も、すべて忘れて、私の隣で幸せに笑っているの」


那月は、深月と過ごす「一人暮らしのマンション」での平和な夕食を思い出し、恍惚とした表情を浮かべた。


「あなたたちは、誰もいない暗闇で、自分たちが汚した名前を一生呪いながら生きていきなさい」


翌朝。 深月のマンションに、那月がいつものように迎えに来る。 「深月、おはよう。よく眠れた?」


「おはよう、那月ちゃん。……なんだか、今日はすごく体が軽いの。悪い夢を、全部忘れたみたい」


深月の透き通るような笑顔。その背後のテレビでは、聖鳳学園での集団退学と、ある建設会社の倒産ニュースが流れていたが、深月がそれに目を向けることはなかった。


「ええ、そうね。悪いものは全部、捨てておいたから」


那月は深月の手を引き、光り輝く『白耀学園』へと歩き出す。 その足元で、かつての加害者たちの人生が無残に踏みつぶされていることなど、深月が知る必要は、一生ないのであった。


今の考えでは、2つのルートで完成させたいと考えております。

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