ヒューゼン家
よろしくお願いします
「なるほどな…まぁ諦めて罰金を支払うことだな!」
騎士はフィリアの話を聞いた上で、笑顔でそう言った
「そんなー!そこを何とかお願いします。団長さん!!」
一生懸命に説明した。掲示板の依頼を行っていたということ、ギルドの登録が必要だと知らなかったこと、なので不法討伐として連行するのは勘弁していただきたいって一生懸命にお願いした
手を合わせて一生懸命お願いしたが、結果はフィリアの敗北
話をする上で自己紹介もした。赤髪の騎士はゼルドさん。第1部隊の団長さんであった。そして、部下のパルナスさん、ポーレンさん、ミルジアさん。
団長さんは話を聞き少し考えてから、
「街の掲示板には書いてたと思うぞ。ギルドの登録が必須だと」
「・・・え?」
*依頼書の1番下には、こう書かれていた。依頼を開始するにはギルドの登録が必要です。申請場所は---
皆さん、文章は最後までちゃんと読みましょう
(…はぁ)
「嬢ちゃん、面白すぎ、、」
ハクはフィリアに呆れており、フィリアは笑われていることに対し、ぐうの音も出ない
このずーっと、くすくす笑っている騎士はミストさん。距離を取り隠れて魔法で攻撃してきた人である。守盾を貫通させる程の魔法の才能を持っているが魔法士ではなく騎士らしい
全く騎士には見えない…このへらへらした態度が特に。登場した時から彼はこんな感じなのだ
---少し前---
「もう1人の方はいいんですか?」
フィリアは目の前200m先、木の上で、魔力を消し隠れている方に向けて話をした
「「「…!!」」」
「普通にバレてるじゃん…」
木の上で、のんびりしていた彼は団長、すいませんっと軽い謝罪で現れた
「いやーまじで悔しい。結構上手に隠れてたと思うんだけどなーなんで分かったのかな。ねぇお嬢ちゃん♪」
顔を至近距離まで近づけられ、観察されている。チャラいからなのか語尾に♪がみえた…ような気がする
「相棒の従獣くんのお陰なのかな」
笑顔で「まだ爪が甘いからですかね」って答えてやった
「言うね〜」
にこにこしながら話す彼に少し引いていた
「はぁ…ミスト、許可なく行動するな」
既に気づかれているから、いいでしょっと話すミストに団長は呆れていた
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団長さんには罰金を支払うことを勧められ、自分がちょっと抜けていたとこを笑われて何とも言えない状態であった
「お嬢ちゃん、そういえば右肩大丈夫?出血は止まってそうだけど」
自分の右肩を負傷していたことを忘れていた。痛覚が鈍ってから、怪我をしても気づかないことや忘れることが当たり前になってしまった
「大丈夫です。ポーションがあるのですぐ治ります」
《無属性選択 対象確定 空間箱》
頭の中にある数多くのボックスからポーションがしまってあるボックスを開けるようなイメージである。逆にしまう時には収納したいボックスに入れるイメージで魔法を発動すればよいので、簡単にできる。収納出来る量は本人の力量や魔力量に比例する
ポーションが出せれば、あとは怪我をした部分に2滴ぐらいかければ綺麗に傷が治る
「そのポーションさぁ、空間箱に入れて感じ、まだ持ってるよね?」
「……あげませんよ」
獲物を狙うような目するミストを警戒し、断ったが、彼は少し考えフィリアに近づき
「渡してくれたら、不法討伐の件見逃すって言っても?」
と言った
「おい!そこまでだ。お前はほんとに…勝手なことを言うな」
「団長の言う通りだ。それはお前が決めていいことではない。それにその程度のポーション如き必要ないだろ。魔法士なら誰でも作れる」
ミストの発言に団長が止めに入り、ミルジアも団長の意見に賛成していた
それは残り2人の騎士も同じだった
「見る目がないね…」
「はぁ!?」
「彼女の持つポーションと取引出来るなら、こっちが儲かるって言ってるですよ。何で分からないかなー」
ミストから見ればフィリアのポーションは滅多にお目にかかれない程の物だった。結構、深くまで瑞緋で刺していた手応えがあった。だが、使用後傷ひとつ無くなっていた。ここまで回復が早く、少量の使用で綺麗に傷が治るポーションを当たり前に使っている。欲しい…と思わない訳がない
「だからお前の勝手な損得勘定で話をするなって言ってるんだよ」
ミルジアは話の通じないミストの胸ぐらを掴み、殴り合いのケンカが直前で団長が止めに入りる
「お前らいい加減に---」
『ドォン!!!!』
数キロ先で赤い信号弾が撃たれた
----???視点----
「失礼致します。ヒューゼン家からご報告です。先程アイル様を保護し、現在は部屋で謹慎しているとの事です」
一度作業をしていた手を止め報告を聞き、彼はアイルの無事を聞き安心した
「そうか…報告ありがとう」
「この件について少し気になる点が」
「アイルになにかあったか?」
「それが、アイル様を助けてくださった方が行方不明でして…現在第2騎士団が周辺を捜索しております。アイル様ご自身も捜索に加わると引いてくださらないようで、、」
騎士が到着したときには誰もいなかったこと、名乗ることも見返りを求めることも無く立ち去ってしまったことを伝えた
「そうか…それで謹慎中となっているのか。恩人には礼を尽くしたいな。明日で一通り討伐が完了する予定だ。その後捜索に合流しよう」
やることが決まれば即行動する。他の騎士にも伝達するために信号弾を撃つように指示。赤の信号弾は集合の合図としている
「了解です。ここに恩人についての報告書を置いておきます」
彼は報告書を手に取り内容を確認する
魔法士と思われる女性<フィリア>と従獣のウルフ<ハク>
「魔法に関して相当な実力者という事から捜索は難航するかもしれませんね」
偽名を使っている可能性や大体の年齢、背格好も魔法で変えている可能性もある。どこまで信用出来るかが分からないため、探し出すのは難しいと考えていた。
だが、彼の考えは騎士の考えとは反対だった
「いや、意外と早く会える気がするよ」
騎士は目を見開き、驚いたが少し後に納得した
「貴方様がそう仰られるなら会えるでしょうね」
騎士が納得した理由は簡単だった。自身の仕える主が現ヒューゼン家当主の御長男であり、次期ヒューゼン家当主と謳われる御方であるからだ
騎士が退出した後、彼は少し楽しみに思っていた
「アイルが信用出来ると思えた魔法士か…」
会える気がするとは言ったが、、
「初めてまして」
真っ直ぐこちらを見て話す彼女。こんなにも早く会えるとはな
それは、見えない何かで繋がっていたような…運命の出会いなのかもしれない
お読みいただきありがとうございました




