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めたんはいどれーと

作者: 堀内
掲載日:2023/12/19

「君って氷みたいに冷たいのに、意外と情熱的なんだね」

「はーー?」



学食をいつものように、君の横で食べる。僕の言葉にたいして、君は意味がわからないといった顔でこちらをみつめる。


「僕といるよりも、楽しそうにしてたじゃんか」

「……なにか勘違いしてない?」


そっぽを向いてその言葉を無視した。僕は間違ったことなんて言ってない。言ってないはずだ。すると君は「ハア」とため息を吐いた。


「なに、そのため息…こっちは本気なんだよ?」

「ウィルはただの幼馴染で、もう一人の幼馴染であるあなたが本命なんだけど」

「え? じゃあ、なんであんな言葉を吐いたの⁉︎」


君を振り向いて睨みつける。君は冷たい無表情の顔のままで、今度は君が顔を背けてそっぽを向く。


「ジークの側にいると、ドキドキしてーーウィルはただの幼馴染だし、異性だけど恋愛感情は抱けないよ」

「じゃあウィルに笑顔になるのはなんで?」

「…ジークの話をしてたんだよ。好きだから楽しかったの」

「今は笑ってくれないのにーー?」


こちらをおそるおそる向いた君は、苦しそうにした。君は感情表現が苦手なのに、僕はそこで困らせたからこそ、しまったと思った。僕が間違っていたのだ。



「……」

「ごめん、僕が軽率だった」

「いいよ、べつに」

「愛してるよ」


僕は横にいる君を引き寄せてそう言った。君は固まった。また困らせてしまったみたいだ。


「…私も愛してる。だからその言葉はとても嬉しい」

「!?」


引き離そうとすると、君が僕の頬にキスをした。今、僕は真っ赤だろう。恥ずかしい。


「返答は?」

「改めて言うよーー付き合ってください」

「喜んで」

「じゃあキスしてよ」


気分が良くなった僕をみて君は呆れる。両想いなんだからイチャイチャしたいのだ。


「ここではもうしないよ」


君が周りをみる。野次馬がいたなそう言えば。そりゃあイヤか。でも勇気を出してキスしてくれたんだろうか。


「君って、メタンハイドレートみたいだよね」

「めたんはいどれーと?」

「燃える氷って意味」

「褒めてるのか貶してるのかわからないんだけど」


無表情の君だって好きだ。でも野次馬がいるからその言葉を飲み込んだ。


おわり


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