聖具の招集
「どうだ...やったのか!?どうだ文也、レジリア!手応えは!」
「...いや、手応えはあった。障壁に対してじゃない、肉体的に対する手応えだ。それでも...」
足に力が入らない、霧雨ももう持てない、それでももう多少の力は使える、そんな感覚がある。まだソウルイーターの力と真王の力が混ざり合ってないからどっちが使えるかはわからない、それでもやるしかない。レジリアには翔也を守ってもらう...よし、これでいい。
「レジリア、翔也のサポートを頼」
「他所見厳禁!降り注げ岩よ!"岩炎の降岩"!!」
まずいなこの状態じゃまだ安定して出せる気はしないが比較的に楽そうなこの一つ!
「聖剣デュランダル!"守命陣"、デュランダル、悪を斬り未来を見せろ!"聖光爆裂衝"!!」
大丈夫、記憶上この武器は守りに特化した武器だ。この状況では最適解と言えるんじゃないだろうか?
「なぁレジリア、翔也のサポートを頼む。俺はこいつの相手をしているから頼んだぞ。」
「...わかりました、翔也さん、大丈夫ですか...」
どうやらあの二人、戦闘復帰は無理だろうな。俺がこいつをやる必要がある、ならば守りなんかを気にする暇はない...が守らない限り二人がやられる、ならばここは...
「聖闇魔剣エクスカリバー、神剣エクレソウス。お前は片方なら見たことあるんじゃないか、あいつのおもちゃだ。おもちゃでこの性能なんだ、こいつと合わせりゃ十二分で効かない真の力を生み出すだろう。この二つは元々一つの武器なんだ、お前にこいつを越えれる道理はない。二つの英具は今ここで、真なる姿を表す。語られる事は無かったこの本当の姿、お前に耐えれるかどうか、見せてもらうぞ!"聖闇神融魔光剣"エクスリウス"!!」
アポカリプスと似たような武器だ、維持に相当な力を要する。だが弱音を吐く暇なんてない!真王、お前の意思は俺が継ぐ!デリモ、見せてやるよいつの日かに、人間はそんなに悪いもんじゃないってなぁ!
「あなた、その大剣を持ってるというより持たれてるって感じね。それなら驚きもしないわ。その程度の力だったなんてがっかりよ、我が世界より顕現せよ。世界を沈める暗黒の王の蘇りを乞うもの、サレスの名において、我が身を贄とし再誕せよ。暴威の武具、一命の戦斧クリエイト!!」
こいつ...さっきまでの奴と同じ奴なんだろうか、体から並外れた気配がする...この武器でも吸える闇は限界がある、早急に終わらせる!
「エクスリウス、光を纏い闇を斬れ!"光被無闇刃"!!」
さて、これで勝てるなんて微塵も思ってないさ。これが本番だ!
「光と闇、相反する二つの理を今一度束ねて我が力となれ!"光闇降臨"!!」
これは俺の全ての攻撃に光と闇の属性の追加攻撃が発生するというもの、これだけならエクスリウスにもついているがこのスキルはここからが強い。光と闇の属性の攻撃は確定クリティカル、そして俺の与えるダメージの10%が追加攻撃に乗るところこれなら100%だ。その分維持に少々意識を持っていかれるが最初の頃に比べたら問題はないも同然、さて。
「サレスとか言ったよな、このまま手を引いてくれないか。勿論寝返るならそれ相応の覚悟もいるだろうからな、寝返れとは言わないが、死にたくないならこのまま俺にやられたフリしてくれ。どうだ、悪い話じゃないだろ?」
戦わず済むならそれが一番だ、こいつは命を弄ぶ気なんて無さそうだしな。デリモも少し道を間違えなければ優しい人であり続けれたんだろうがな、まぁ仕方ない。それにしてもなんでこいつらはデリモといいこいつといい地下にいるんだ?
「手を引く...ねぇ、それはもうできないのよ。魔王様に忠誠を誓ってからはそんな事考えた時もあったわねぇ...私はデリモとは違って実力が認められたから魔王軍に入ったのよ。実際忠誠がどうとかはないわ、ただ寝返ることができなくされているのよ、私たちサタンズサーヴァントって。さぁもういいでしょう、始めるわよ。クリエイトが疼いてしょうがないの。この子、維持には莫大なエネルギーがいるのよねぇ。ここに封印されてる間に少しづつ貯めてたんだけどあなたにはこれを出さなきゃ勝てないと思うから。さて、始めましょうか。"新創・スキル封じの部屋"!!」
スキル封じの部屋、俺がつけた強化効果...バフの危険性が悟られていたか。しかしこいつらは封印されているらしいな、それならもし俺たちがデリモと戦う時に負けていたならやばかっただろうな。それはこいつにも言える事、負けるわけにはいかないな。俺のスキルは既にバフとなっている、このバフは相手に消されることはない、つまり俺の方が圧倒的有利、これは...勝てる!だがここはバフが剥がれたふりをしておこう、油断させるのも一つの手だからな。
「このフィールド魔法、お前が有利になるためのものらしいな。せっかくつけたバフが全部無効化されたよ、まぁもう一度貼り直すまでだ。光闇降り」
「やらせないよ!"アップヒーバル"!!」
っ!一撃が重い、二撃目、三撃目、四、五、六...俺を打ち上げて終わりか。ならここから反撃すればい!...危ない、若くてよかった...反射神経が良かっただけに一撃が入らなくて良かった、刀身も大丈夫そうだ。それにしてもまさかあの状態から最後の一撃を繰り出すとは、油断ならないな。だが俺は上にいる、避けれはしないが勢いが付くからな、火力も上がる!光被無闇刃は遠距離物理、つまり相手がこれに気を取られているうちに!
「光を纏えエクスリウス、闇を斬り裂く刃となれ!"光被無闇刃"!!」
「それは効かないってさっきわかったでしょう!?物分かりの悪いガキがいたもんだこ...いない!?」
「"ペネトレイト"っ!!」
「っ!このクソが、ずっと寝てたらそのままにしといてやろうと思ったが抵抗するならお前らから殺す!"フルブレイ」
「"迅雷光一閃"!残念だが、お前の負けだ。今の俺にソウルイーターの力はないんだ、原因は少しならわかる気もするがどうやって治せばいいのかはわからない、だからあんたには命を絶たせてもらう。封印されていた...と言っていたな、殺しきれずにまた復活しましたなんて笑えない冗談だ。許してくれとまでは言わないが、まぁその...なんだ。俺とてそんな事したいとは微塵も思わない、何かを殺す趣味なんて持ち合わせていないんだよ俺は、サイコパスでもないからさ。だからさ、寝返れとは言わない。ただ魔王軍を抜けてくれ、そしたら後ろ盾があんたになくなるわけだ。それならもしあんたが何かデカいことをしたとしても、人類としては魔王関係ないならやり返せって簡単に行けるわけだ。どうだ、悪い話じゃないだろ?お前はそこまで悪い魔物には見えない、ただ生物としてちゃんとしてただけだ、強い方につく、それは当たり前だからな。まぁ俺が将来的にも魔王に勝てる見込みがないならそのまま俺に殺されてくれ、いつの日かまた回収しにくるからさ。」
...自分で言っておいてなんだがひどい提案だな、魔王軍は抜けれないってさっき言ってたのにこの質問をするか...はぁ。まぁ多分抜けたら殺されるんだろうな、大体予想はつく。それでも尚だ、こいつにどんな意思があるか知りたい。こいつがこっち寄りになったってんなら魔王以外はまともな奴が多いんだろうな...多分
「...はは、すまないね。さっきも言ったけど私は抜けることなんてできないのさ、さぁ止めをさしてくれ。一思いに苦しまずに逝かせてくれたら嬉しいかな、あと...なんだ、面白かったよ。こんな戦いは久しぶりだ、最後がこれで本当に良かった。」
「...そうか、ならお前の墓をここに刻もう。サレスと言ったか、あの世にデリモはいない。今も苦しみ続けてるだろうからな、ただ待っててくれ、すぐに誰かを持っていくよ、そっちに。」
「はは...そうならないことを願うばっかりだねぇ。あぁそうだ、あんたは私に勝ったんだ、一ついいことを...っぅ!...ぅあ...」
「おい、サレス、おい...死んだのか。脈は止まってるし...きっとそうなんだろう。」
ならさっきのはなんだ、オーガ族っぽい見た目のこいつを...いくら手負いだからとは言え一撃で、俺たちに気づかれずに...仲間が情報をこれ以上漏らされないようにやった、魔王直々に、この二択...どちらにしろこいつは自害するようなやつじゃあない。待ってろ、お前を殺した奴は持っていってやるからさ...あぁ、うん。楽しかったよ、サレス。お前は多分サタンズサーヴァントの中で1.2位を争うぐらいのいい奴だろうな...
「大丈夫か?レジリア、翔也。」
「あぁ、俺は大丈夫だ。もう少し早くお前がきてたら危なかったが。」
「私も大丈夫です、翔也さんがジャミングをしながらスキルで文也様の援護にまわってくださって...」
「そうだ、それのおかげで勝てたんだ。ありがとうな、翔也。それにここまで追い詰めたのも2人いてこそだ、ありがとう、2人とも。」
「...どういたしまして、なんか改まって言われると変な感じだな。」
「...ですね、私は文也様に恩返しするために戦ってるんです、礼なんていりませんよ。」
...そうか、レジリアは元々奴隷になりかけてる人だったもんな、もしかしたらしたい事とかあったかもしれないのに俺のせいでこんなことに巻き込ませてしまって...改まって、か。改まって考えると翔也にも迷惑をかけてばかりだ。異世界にきたからといって調子に乗っていたんだ俺は、きっとそうだ、奴隷を解放して俺すげえをしたかっただけなんだ、ほかの仲間を見下して優越感に浸りたかったクズなんだ、俺は...俺は...!
「そうですよ、あなたはクズなんです。」
っ!?...今のはなんだ、俺は...確かサレスを殺そうとしたら誰かに殺されてそして...記憶がない、そりゃあそうだ。これだけの戦いだ、疲れも出る。今日はゆっくり休むとするか。
「なぁ2人とも、この洞窟の主ケロベロスを倒したんだ、報酬も多いだろうからな、今日はいいものでも食べるか。」
「へぇ!奢り?勿論奢り?」
「あぁ、今日は俺の奢りだ!存分に食うぞ!」
「どうした文也お前...気前がいいというより...'何があった'?」
「そうですよ文也様、さっきから何か様子が変です。なんていうか...何かを考えないようにしているような気がするんです。私でよければお話しを」
「大丈夫、別に大丈夫だ。それよりも早く行こう、日が暮れるぞこのままだと。」
「...あぁ、わかった。」
「わかりました...。」
そんなにも顕著に出るものか、疲れって。元いた世界じゃやることが多すぎてそれが普通だったからな、より身体に負荷をかけた結果こうなったんだろう。しばらくは休むとするか...えぇ、その方がいいでしょうね。この先何があるかわからないんですもの...




