第四話 猫耳族の村
ヴェルの服についてですが、魔力で作っております
なんでもできるって凄いね
村にはカエデのおかげで難なく入ることができた
「ヴェルさん、ここが私の家です!」
「おぉ」
「もっと他にないんですか?」
「えっ…あ…きれいですね…」
「もうっいいですっ」
どうやら怒らせてしまったみたいだ
普通の一軒家ぐらいの大きさで装飾もいたってシンプル。きれいとしか言いようがない
「ただいまぁ」
「お…お邪魔します」
「ここに座ってて下さい、お茶出しますから」
「あ…はい、ありがとうございます」
まだ怒ってるみたいだ
どうにかして機嫌を直してもらわないと
「あ…あのね、カエデちゃん」
「何ですか?」
「あなたのお姉さんをみせてもらいたいなぁと」
「…ついてきて下さい」
「はい」
廊下を歩いて行き一番奥の部屋に案内された
「ここがお姉ちゃんの部屋です」
そこにはベットに横たわった女の人がいた
その女の人は痩せ細っていて今にも逝ってしまいそうだった
「…」
あまりにも深刻な状態で言葉に詰まった
この状態だとカエデちゃんが取ってきた薬草では治らないと本能的にそう思った
どうする…カエデちゃんのお姉さんは助けてあげたい…でも、回復魔法は持っていないし仮に持っていたとしても治る確証はない
「お姉ちゃん、このままだと後3日で死んじゃうんです」
「うぅ…」
カエデちゃんが泣き出してしまった
どうしたらいい
俺に何かできる事は
『スキル「命の泉」を獲得しました』
命の泉…?
このタイミングって事は回復魔法か?
いや、考えている場合じゃない
とりあえず使ってみるか
「カエデちゃん、お姉さんに回復魔法をかけるけどいいかな?」
「無理ですよ…どんな回復魔法でも治療できなかったんですから…」
「私が取ってきた薬草もダメでしたし…」
「やらせてくれ、頼む」
「…分かりました」
俺が命の泉を発動するとお姉さんの顔色がどんどん良くなっていき肉付きもよくなっていった
どこに肉がついたのかは…想像にお任せします
「か…カエデ…?」
「っ!」
「お…お姉ちゃん、うあぁぁぁん」
「心配かけてごめんね」
治ったみたいでよかった
それにしてもこのスキルチートだな
「あなたは?」
「ヴェルです」
「そう、ありがとね」
「いえいえ」
「まさか私の病気を治すとは思わなかったわ」
「あなたどこからきたの?」
「いや、え〜と…」
ここで朝、登校してて気がついたらドラゴンに転生してましたなんて言えない
どうする?どうする?
「ふふ、あなたは命の恩人だから聞かないでおいてあげる」
「た…助かります」
ふぅ〜なんとかなったみたいだ
それにしてもめちゃくちゃ美人だな姉妹揃って美人って最高かよ
「カエデ、あなたなかなかいい男連れてきたじゃない?」
「え?いやいやそう言うんじゃないからぁ!」
「そうなの?じゃあ私がもらってもいいかしら?」
「うぅ…ダメ!ヴェルさんは私のだから!」
「…へ?」
「あら、カエデ私が見ないうちに大胆になったわね」
「はぅぅ…」
「まぁ冗談はさておき、私はミサキ、よろしくね」
「は…はい」
「今日はもう疲れたでしょう、空いてる部屋使っていいから泊まっていきなさい」
「ありがとうございます」
空いてる部屋に案内してもらい、ステータスの確認をする
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種族:雷炎龍ヴェルフレア
Lv11
体力5500
魔力7000
素早さ700
知力550
スキル:「龍の息吹Lv」「身体強化Lv」魔力操作Lv」「飛翔Lv」「雷帝Lv」「炎帝Lv」「索敵」「気配察知」「威圧」「命の泉」
加護:龍神の加護
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とりあえず、命の泉の詳細について知りたいな
俺は命の泉のところを凝視した
『スキル「鑑定」を獲得しました』
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「命の泉」:あらゆる病気や怪我、状態異常を一瞬
で治す
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うん、やっぱりチートじゃねぇか
もういいや
疲れたし寝るか
「お〜い、翔くぅ〜ん」
「何ですか女神様、疲れてるんですけど」
「謝るからそんな目でみないで!?」
「で…用は何ですか?」
「君が転生した事について話してないなぁと思って」
「そうですか、どうして僕は転生したんですか?」
「それはね」
「それは…?」
「私が間違えて殺しちゃった」
いやいや何やってんだよ
ちゃったって、ちゃったってなんだよ
「はぁ…何やってんですか」
「ごめんね?」
上目遣いで謝ってくる
クソッ悔しいけど可愛い
「へへ、許してもらえたかな」
「心読まないで下さい」
「面白いからやだ」
「はぁ…もう好きにしてください」
「あっそうだ」
「次はなんですか?」
「加護とチートスキル「命の泉」をプレゼント!」
「両方もってますが…?」
「え?ウソ…」
「嘘じゃありません」
「ほんとだ、でもなんで龍神の加護が…?」
「僕が龍に転生したからじゃないですか?」
「いやいや、ここの神様は創造神と私だけだよ?」
「え?じゃなんで?」
「わからない、この加護にとてつもなく強い力を感じる 私にはどうしようもできない」
「えっそれってやばいやつですか?」
「いや、多分大丈夫だよ!」
なんかものすごく不安なんですけど…
「じゃあ、調べたい事ができたから戻すね!」
「はい」
「バイバイ」
「ん…」
うん?なんか両腕に柔らかい感触が
っ!?
なんだこれは!
ここは天国か?
なんと俺の両腕にはカエデちゃんとミサキさんがいた
「ん…おはようございます、ヴェルさん」
「おはよ!ヴェル」
「あ…カエデちゃん、ミサキさんおはようございます」
「ふふ、ヴェルは緊張してるのかしら?」
「い…いえ、そんなことはございません」
「もうっお姉ちゃんヴェルさんをからかわないのっ」
「ふふ、可愛くてついね?」
なんかものすごくいやらしい目でこっち見てるんですけど!?
それにお姉さんだけじゃないからね
カエデちゃんのせいでもあるからね!?
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