第十五話 暗黒龍
今俺達はフレア山脈にいる。この山脈には禍々しい程の魔力が流れている。
「この魔力は暗黒龍のものだな」
「隠す気がないとは自信過剰じゃな」
どれだけ強くても俺には勝てないんだけどね。さてそろそろ着くかな。洞窟の中に入り、ある程度歩くと広い空間に出た。奥にはエリザベスらしき女の子が気を失って倒れている。
「おい、小僧ここが我の寝床と知ってきたのか?」
「あぁそうだ」
「命知らずめ、まぁいいすぐに楽にしてやるわ」
そう言うと、いきなりブレスを吐いてきた。俺はヴェルゼビュートで切り裂くと驚いた顔をしている。
「ほぅその剣は相当の業物だな、魔剣か?」
「それはどうかな」
俺は懐に潜り込むと、相手の腹を切り裂いた。
「くっ…この我の鱗を後も容易く切るとは創造級か」
「この際だから教えてやろう、この剣は魔剣ヴェルゼビュートだ」
「なに!?大罪武器だと!?」
大罪武器?なんだそれ。大罪?あぁそうか、確か固有スキルに暴食ってあったな、って事は他にもあるのかな?
「どこで手に入れた?」
「自分で作ったよ」
「作っただと!?」
「もう殺していいか?」
「ま…まて、お前たちがきた理由はこの娘を取り返しにきたんだろ?」
「返してやるから殺さないでくれ」
「さっきから聞いておれば、主人殿に対して上から目線、挙げ句の果てにはお前呼ばわり、死に値する」
「ひっ…」
ルザがめちゃくちゃ怒ってるよ。折角命乞いしたのに殺されるんじゃないか。
「すみませんでしたー!」
「ふんっ」
綺麗な土下座だな。一応こいつも龍だよな。
「この娘も返しますし、もう悪い事もしません」
「言ったな?」
「はいぃぃ」
とこんな感じで無事エリザベス王女を救出出来たわけだが
「そういやルザ、龍種は絶滅したんじゃなかったのか?」
「確かにあやつは龍じゃったが、まだなりたてじゃよ」
ルザもなりたてだよなと思ったが言わない方が良いだろう。二人で他愛もない話をしていると、エリザベスが目を覚ました。
「あ…あなた達は?」
「どうも初めましてヴェルです」
「ルザじゃ」
「助けてくださったのですか?」
「あぁ国王にギルに頼まれてな」
「そうですか、ありがとうございます」
「いえいえ、ご無事で何よりです」
「お父様の事をギルと呼び捨てにするのに私には敬語を使うのですね」
「いや〜一応初めましてだしね」
そうこうしているうちに王都に帰ってきた。
「お父様!」
「おぉ…エリザベスか」
二人とも抱き合って泣いていた。これを見ていると心がホッコリするな。
「ヴェルよ、改めて礼を言うぞ」
「いや、気にするな」
「そうか」
「と言うかよく、敬語を使わずに喋れるな、普通はもっと躊躇うものかと思ったのだが」
「まぁ俺は龍神だからな」
「は…?」
「龍神!?」
「あ」
ノリで言っちゃったよ。でもまぁいいか。
「なんとこちらが敬語を使う方だったか」
「いや、敬語じゃなくていいぞ」
「そう言ってもらえると助かるよ」
この国王とはこれからも仲良くなれそうだな。いろいろと国づくりを手伝ってもらおうか。




