⑧
ハンニバル
を 観ながら
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シリルキラーという方々の生き方は不思議だ
……彼らは自由にふるまっているようで、必ず何かに縛られている
……そういった人の形は、どのような人も同じなのかもしれない
……何かが正しいとか、何かを信じるとか、そういった思考そのものも、その方の生き方の中に含まれていて、……皆、疑問を持たずにそれらに従うことを自らの意思の元、自由に行っているとそう思っているのだろうか
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……もし、私が……そういった縛りも全くなくし、私が私のように生きたいと考えるのなら、……どういった人間が出来るのか想像も出来ない
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……とくに独りが寂しいとは思えず、別にこの一瞬後に息を引き取っても構わない
……それでも自分を保てているのは、私は何故なのだろうと私は思う
私は、命を無駄にすることが嫌いだし、資源を無駄にすることが嫌いだ
何かを創作することが好きだし、何か純粋で綺麗なものを見ようとすることが好きだ
ルールを破ることよりも、社会的ルールに沿って、生きることに安心感がある
……何故なら、外れていない、整理されたような正しさに沿っていると思うとその行為が洗練されているようで、美しい安心感があるからだ
誰にも迷惑をかけず、整理された生活をつつましく続けることが……もしかしたら、私が感じている美徳なのかもしれないが
……それが、孤独につながっているとするなら、……私のそれは、不正解なような気がして、それが外れている行為なように感じて、
……そのはみ出すことに対する恐怖はひどく怖いような気がする 不安なようにも
……どのようにも自分を偽れるけれども
私は、実はどのようにも偽れるようには器用に出来ていないことを
知ることそのものが怖いのかもしれない